ミシンの日 (記念日 3月4日)

ミシン発明から200年、私たちの暮らしに革命をもたらした「ミシンの日」

ミシンの歴史と「ミシンの日」の由来

皆さんは「ミシンの日」をご存じでしょうか？実は、この記念日はミシン発明200年を記念して、日本家庭用ミシン工業会が制定したものなのです。ミシンというと、私たちの日常生活に深く根ざしているイメージがありますが、その歴史は意外と古く、1790年（寛政2年）にイギリスのトーマス・セイントが世界で初めて特許を取得したことに始まります。

このミシンが私たちの生活にどれほど大きな影響を与えたか、考えたことはありますか？手縫いで時間を要していた作業が、ミシンによって大幅に効率化され、衣類の量産が可能になったのです。それはまさに、産業革命の一環としても評価されるほどの大発明だったのですね。

そして、ミシン発明200年を迎えた1990年（平成2年）を記念して、翌1991年（平成3年）に「ミシンの日」が制定されました。日付は「ミ（3）シ（4）ン」と読む語呂合わせから3月4日に決定されたのです。日本縫製機械工業会は、1月から3月を「ミシンの月」と定め、ミシンに関する様々な活動を行っています。

皆さんもこの機会に、ミシンの大切さを改めて感じてみてはいかがでしょうか。

日本縫製機械工業会（JASMA）の役割

「ミシンの日」を制定した日本縫製機械工業会ですが、この団体は1969年（昭和44年）3月に設立され、縫製機械工業の総合的な発展を目指しています。縫製機械に関する生産・流通等に係わる調査や企画の立案・推進など、多岐にわたる事業を行っており、業界の発展に貢献しているのです。

「Japan Sewing Machinery Manufacturers Association」という英語表記から取られた「JASMA」という略称で親しまれている同工業会。その活動は、私たちが日常的に使用するミシンの品質向上や普及に欠かせないものであると言えるでしょう。

日本語で「ミシン」と呼ばれる理由

「ミシン」という名称は、英語の「sewing machine」の「machine」がなまったものです。この「裁縫ミシン」という言葉が略され、現在の「ミシン」という名前になったのですね。こうして、ミシンは私たちの生活に溶け込んでいきました。

ミシンは、織物（布）、皮、紙などを糸で縫い合わせるために用いられる機械で、その種類は非常に多岐にわたります。布を縫う基本的なミシンから、布の端を始末するロックミシン、畳を縫うミシン、しるし付け用ミシン、縫い糸を使用せずに高熱で溶接する高周波ミシンまで、使用用途に合わせて様々なタイプが存在しています。