世界郵便の日 (記念日 10月9日)

皆さんは「世界郵便の日」をご存じですか？この日は、国際的な郵便サービスの重要性を讃え、その発展を祝う特別な日です。郵便は今も昔も、人々のコミュニケーションを支える大切な手段であり、この日はその役割を改めて世界に伝える意義深い日なのです。

世界郵便の日の起源と目的

万国郵便連合（UPU）の設立

世界郵便の日は、1874年に設立された万国郵便連合（UPU）の創設を記念しています。UPUは、国際郵便の円滑な運用を目的としており、世界中の郵便業務を調整する重要な役割を果たしています。私たちが当たり前のように手紙や荷物を海外に送れるのも、UPUの存在があってこそなのです。

この組織は、国際郵便制度を統括し、加盟国間の郵便事業を公平に行うための基盤を提供しています。また、国際郵便料金がそれぞれの国で徴収され、使用されるという原則も確立しており、世界の郵便サービスに大きな影響を与えているのです。

UPUの設立は、国際的なコミュニケーションの促進に寄与し、世界をより繋がりやすい場所に変えました。郵便物を世界中のほぼすべての地域から固定料金で送ることができるようになったのですから、その革新性は計り知れません。

日本は1877年に加盟し、アジア諸国の中で先駆けて国際郵便のネットワークに参加しました。これにより、日本から世界へ、また世界から日本への文通が飛躍的に向上したのです。

世界郵便の日の制定と名称変更

1969年、UPUは自らの設立を記念して「UPUの日」として制定しました。その後、1984年には「世界郵便の日」と名称を変更し、国際デーの一つとして認知されるようになりました。この日は、郵便による人々の絆を祝うと同時に、国際郵便サービスの重要性を世界に向けて発信する日とされています。

現在では、この日は「世界郵便デー」や「万国郵便連合記念日」としても知られ、加盟国それぞれが様々なイベントを開催しています。日本では、記念の郵便切手が発行されたり、郵便に関する様々なイベントが行われるなど、郵便サービスの価値を再認識する機会となっています。

世界郵便の日は、私たちの日々の生活に欠かせない郵便サービスに感謝するとともに、その進化と発展を願う日です。郵便がもたらす人と人との繋がりの大切さを、この日を通じて多くの人が感じ取れればと思います。

世界郵便の日を祝うイベントと文化

国際文通週間と郵便切手の発行

世界郵便の日を中心とした10月6日から12日の一週間は、「国際文通週間」として知られています。この期間は、文通の大切さを伝え、郵便を通じた国際理解を深めるためのものです。日本では、この週間に合わせて特別な郵便切手が発行されることがあります。切手を集める人々にとっては、この時期が特に楽しみなのではないでしょうか。

切手のデザインには、その年のテーマや郵便に関連する歴史的な出来事が反映されることが多く、コレクターたちの間で話題になることも少なくありません。また、国際郵便の歴史や文化について学ぶきっかけにもなります。

日本郵便友の会などの団体が主催するイベントも、国際文通週間中には多く行われます。手紙を書くワークショップや郵便に関する展示会など、郵便を身近に感じる機会がたくさん提供されています。

私自身も、毎年この時期になると、遠く離れた友人に手紙を書く習慣があります。デジタルコミュニケーションが主流の現代において、手紙の温もりを改めて感じることができるのは、とても貴重な経験だと思います。