芽が出たじゃがいもは食べられる?安全な取り扱い方法を徹底解説

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じゃがいもの芽って食べても大丈夫?
じゃがいもの芽にはソラニンという有害物質が含まれており、食べると中毒症状を引き起こす危険性があります。芽は必ず取り除いてください。
じゃがいもの芽を取り除いたら食べられるの?
芽をしっかり取り除けば、じゃがいも自体は食べることができます。ただし、発芽によって栄養が失われ、食感や味が劣化することがあります。

芽が出たじゃがいもは食べられる?

じゃがいもは家庭料理でよく使われる食材ですが、保存中に芽が出てしまうことがあります。そんなとき、「芽が出たじゃがいもは食べられるのか?」と疑問に思うかもしれません。この記事では、じゃがいもの芽の危険性や対処法、保存方法などを詳しく解説します。

目次

  • 1. じゃがいもの芽を食べるのはNG
  • 2. ソラニンについて知ろう!
  • 3. 芽が生えてしまう条件は?
  • 4. 芽が出てしまったじゃがいもは捨てるべき?
  • 5. じゃがいもの芽の取り除き方
  • 6. じゃがいもの発芽を防ぐ保存方法
  • 7. じゃがいもの保存に関するQ&A
  • 8. 芽が出てしまう前に!美味しく大量消費しよう

1. じゃがいもの芽を食べるのはNG

最初に結論をお伝えすると、じゃがいもの芽には有害物質が含まれているので、食べてはいけません。どのような毒が含まれるのか、じゃがいもの「芽」について詳しく見ていきましょう。

2. ソラニンについて知ろう!

自宅でじゃがいもを保存している間に、芽が出てきた経験はありませんか?じゃがいもの芽には「ソラニン」という有害物質が含まれています。

このソラニンは、嘔吐、発熱、下痢、腹痛、頭痛、めまいなどの中毒症状を引き起こす危険性があります。じゃがいもの芽は絶対に食べないようにしてください。

危険なのは芽だけではありません。じゃがいもの皮の緑色の部分にもソラニンが含まれているので、緑色の皮は厚めにむいてから調理に使うようにしましょう。

農林水産省の情報によると、ソラニンはじゃがいもの可食部分に対して100 gあたり平均7.5 mg含まれており、光に当たって緑色になった部分には100 gあたり100 mg以上含まれることがあるとされています。詳細はこちら

3. 芽が生えてしまう条件は?

じゃがいもは、発芽に適した環境に保存すると、芽が生えてしまうので注意が必要です。じゃがいもが発芽しやすい条件について解説します。

じゃがいもが発芽しやすい温度は15〜20℃なので、常温保存する場合は温度管理が必要です。また、日が当たることで発芽しやすくなるので、直射日光を避けて保存するようにしましょう。

4. 芽が出てしまったじゃがいもは捨てるべき?

芽が出たじゃがいもは食べられないのでしょうか?芽が出たあとの対応方法についてご紹介します。

芽が出ていても取り除けば食べられる!

じゃがいもの芽にはソラニンという有害物質が含まれますが、あくまで毒があるのは「芽」の部分であり、じゃがいもの本体には毒が含まれていません。調理前に芽をしっかり取り除くことで、じゃがいもを食べられます。

以上のように、芽が出ているからといってすぐに捨てる必要はありません。しかし、発芽するためにじゃがいもの栄養が芽に吸い上げられているため、芽が出たあとのじゃがいもは食感や味が悪くなってしまいます。

じゃがいもは芽が出ても取り除くことで食べられるものの、おいしく食べるためにはやはり発芽しないように保存し、芽が出る前に調理するのがおすすめです。

5. じゃがいもの芽の取り除き方

じゃがいもに芽が出てしまったときは、包丁やピーラーなどを使って取り除くようにしましょう。包丁の直角の部分やピーラーについている芽取りの部分を使い、芽そのものだけでなく、芽が生えている周辺を大きくえぐり取ってください。

芽が大きな場合はえぐり取るまえに、芽の部分を折っておくとよいでしょう。芽をえぐり取ったら皮をむいて、芽の部分が残っていないかどうか確認すると安全です。

皮をむくときは、ソラニンが含まれている緑色の皮の部分を厚めにしっかりとむくことも気をつけておきましょう。

6. じゃがいもの発芽を防ぐ保存方法

自宅にじゃがいもを保存するときは、発芽を防ぐようにして保存するのがおすすめです。温度管理に注意してみてくださいね。

じゃがいもの保存方法

じゃがいもを常温保存するなら、まず新聞紙に包んでから保存袋に入れましょう。そして、風通しのよい冷暗所に保存すると発芽を防ぎやすくなります。家の中で、直射日光を避けて涼しいところに置くのがポイントです。

夏など気温が高く暑い時期は、常温ではなく野菜室での保存がおすすめです。キッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて野菜室に保存しましょう。

発芽を防ぐために、りんごなどエチレンガスを放つ果物や野菜といっしょにポリ袋に入れるのもポイントです。

7. じゃがいもの保存に関するQ&A

じゃがいもの保存に関する質問にお答えします。日持ちの目安を知り、早めに食べるようにしておきましょう。

Q.1. じゃがいもは常温でどのくらい日持ちしますか?

A. 常温保存の場合は、約1ヶ月が保存の目安です。必ず直射日光を避けて涼しい場所で保管するようにしましょう。カットした場合は目安に関わらず早めに使い切ってください。

Q.2 冷凍は可能ですか?

A. じゃがいもは冷凍すると味や食感が損なわれるため、皮をむいたじゃがいもの冷凍保存はあまりおすすめできません。じゃがいもを冷凍するなら、皮付きのまま冷凍用保存袋にいれて空気を抜いてから冷凍庫に入れるようにしましょう。

詳しい冷凍方法と、解凍方法についてはこちらをご確認ください。

8. 芽が出てしまう前に!美味しく大量消費しよう

じゃがいもは芽が出てしまっても、えぐり取ることで食べられます。しかし、おすすめは芽が生える前の鮮度がよくおいしい状態で食べることです。

じゃがいもがたくさんあり、芽が出る前に食べきれないときは大量消費できるレシピでおいしいじゃがいも料理をつくってみましょう。じゃがいもはフライドポテトやポテトサラダなどの副菜だけでなく、メイン料理にもおすすめの食材です。

じゃがいもを使ったおすすめ料理20選はこちら

じゃがいもの芽には「ソラニン」という有害物質が含まれています。食中毒を起こさないためにも、じゃがいもの芽が生えたらえぐり取ってから調理するようにしましょう。そして、一番おすすめなのは芽が出るまでに食べ切ることです。芽が出ないように保存して、おいしく食べ切ってくださいね。