老健とは?高齢者支援の新たな役割とサービスを解説
ベストカレンダー編集部
2024年10月8日 23時12分
老健って何?
介護老人保健施設(老健)は、高齢者が自立した生活を送るための支援を行い、在宅復帰を目指す施設です。医療的管理の下、リハビリや日常生活支援を提供します。
老健と特養の違いは?
老健は在宅復帰を支援する短期入所型の施設で、医療的ケアが充実しています。一方、特養は長期的な居住・生活支援を提供します。
高齢者支援の場としての役割
介護老人保健施設(通称:老健)は、高齢者が自立した生活を送るための支援を行う施設です。主な目的は、在宅復帰を目指すことであり、医療的管理のもとでリハビリテーションや日常生活の支援を行います。老健は、特別養護老人ホーム(特養)とは異なり、入所者ができるだけ早く自宅に戻れるようにサポートすることに特化しています。
老健の基本的なサービス内容
老健では、以下のような多岐にわたるサービスが提供されます。
- リハビリテーション:理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが常駐し、個別のリハビリプログラムを提供します。
- 医療的ケア:医師や看護師が常勤し、必要な医療行為を行います。たとえば、たん吸引や経管栄養などが含まれます。
- 日常生活の支援:食事や入浴、排せつなどの身体介護を行い、生活全般をサポートします。
- 栄養管理:栄養士が入所者の状態に応じた食事を提供し、健康管理を行います。
- 家族支援:介護を行う家族の負担を軽減するためのサポートや相談も行います。
入所の条件と期間
老健に入所できるのは、要介護1以上の認定を受けた高齢者です。入所期間は原則として3ヶ月から6ヶ月と定められており、これは在宅復帰を目指すためです。ただし、状況に応じて延長されることもあります。
入所条件の具体例は以下の通りです:
条件 | 詳細 |
---|---|
年齢 | 65歳以上(40歳以上64歳以下の特定疾病による要介護者も可) |
要介護度 | 要介護1以上 |
病状 | 病状が安定しており、入院治療が必要でないこと |
費用について
老健の利用にかかる費用は、基本的に介護保険が適用されます。利用者の負担は、原則としてサービス費用の1割または2割です。具体的な費用は以下のようになります:
要介護度 | 基本型(1日あたり) | 在宅強化型(1日あたり) |
---|---|---|
要介護1 | 701円 | 742円 |
要介護2 | 746円 | 814円 |
要介護3 | 808円 | 876円 |
要介護4 | 860円 | 932円 |
要介護5 | 911円 | 988円 |
また、居住費や食費などの自己負担も発生しますが、低所得者には減額措置が設けられています。
老健と特別養護老人ホームの違い
老健と特養は、提供するサービスや目的が異なります。以下にその違いをまとめます:
項目 | 介護老人保健施設(老健) | 特別養護老人ホーム(特養) |
---|---|---|
目的 | 在宅復帰支援 | 居住・生活支援 |
入所期間 | 3~6ヶ月 | 終身 |
医療的ケア | 充実している | 基本的な支援 |
対象者 | 要介護1~5 | 要介護3~5 |
老健のメリットとデメリット
老健を利用することには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
- メリット:
- 在宅復帰を目指したリハビリが受けられる
- 医療的なサポートが充実している
- 比較的リーズナブルな費用で利用可能
- デメリット:
- 入所期間が限定されている
- 多床室が多くプライバシーが確保しにくい
- 生活支援サービスが充実していない場合がある
老健の利用を考える際のポイント
老健を利用する際は、以下のポイントを考慮することが重要です:
- 入所条件を満たしているか確認する
- 施設のサービス内容や費用を比較する
- 家族の介護負担を軽減するためのサポートが受けられるか確認する
- 入所後の生活環境やリハビリプログラムについて詳細を確認する
老健は、医療と介護の両面から高齢者を支援する重要な施設です。在宅復帰を目指す方にとって、安心して生活できる環境を提供しています。
詳細については、公益社団法人 全国老人保健施設協会や、健康長寿ネットを参考にしてください。