源泉徴収票の正しい書き方と重要なポイントを解説

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源泉徴収票って何?
源泉徴収票は、企業が従業員に支払った給与や賞与に対する税金を記載した書類で、確定申告や税務署への提出に必要です。
源泉徴収票の作成方法は?
源泉徴収票は、支払金額や控除額、源泉徴収税額などを記入するステップを踏んで作成します。正確な情報が求められます。

源泉徴収票の重要性と役割

源泉徴収票は、企業が従業員に支払った給与や賞与に対する税金を天引きし、その金額を記載した書類です。この書類は、毎年1月1日から12月31日までの1年間における給与の総額と、源泉徴収した所得税の合計額を示します。源泉徴収票は、従業員が確定申告を行う際に必要不可欠な書類であり、税務署への提出義務もあるため、その正確な作成が求められます。

源泉徴収票の作成方法

源泉徴収票の作成は、以下のステップで行います。

  1. 支払金額の記入
    支払金額には、年収の額面金額を記入します。非課税の通勤手当などは含めません。
  2. 給与所得控除後の金額
    支払金額から給与所得控除額を差し引いた後の金額を記入します。給与所得控除は、給与収入を受けている人に適用される控除です。
  3. 所得控除の額の合計額
    給与所得控除以外の各種控除額の合計を記入します。この額を差し引いた金額が課税所得となります。
  4. 源泉徴収税額
    年間で徴収した所得税の合計額を記載します。課税所得に応じた税率を掛けて算出します。
  5. 配偶者控除の有無
    配偶者の有無や控除対象配偶者の控除額を記入します。
  6. 扶養親族の数
    扶養親族の人数を記入します。特別扶養親族や障害者の数も含めて記載します。
  7. 社会保険料等の金額
    給与から天引きされる社会保険料の合計額を記入します。
  8. 生命保険料の控除額
    生命保険や地震保険の控除額を記入します。

記入項目の詳細と注意点

源泉徴収票には、以下のような項目を記載します。

項目 説明
支払を受ける者 従業員の氏名、住所、マイナンバーなどの個人情報を記入します。
種別 支払った金額の種別を記入します(例:給与、賞与など)。
支払金額 年間の支払総額を記入します。
給与所得控除後の金額 支払金額から給与所得控除額を差し引いた金額を記入します。
所得控除の額の合計額 年末調整で控除した各種所得控除の合計額を記入します。
源泉徴収税額 1年間に納めた所得税の合計額を記入します。
配偶者・扶養親族の有無 配偶者や扶養親族の有無を記入します。
社会保険料等の金額 社会保険料や小規模企業共済等掛金の合計額を記入します。

源泉徴収票の提出と保管

源泉徴収票は、年末調整後に従業員に交付し、税務署に提出する必要があります。提出期限は、年末調整を行った翌年の1月31日までです。また、従業員が退職した場合も、退職月の給与に対する源泉徴収票を作成し、交付する義務があります。

源泉徴収票は、従業員の確定申告や税務調査時に必要となるため、企業は3年間の保管が義務付けられています。デジタル化が進んでいる現在、電子データでの保管が推奨されています。

まとめ

源泉徴収票は、給与所得者にとって非常に重要な書類です。正確な記入と適切な提出が求められるため、企業は従業員の給与管理をしっかりと行い、ミスのない源泉徴収票を作成することが重要です。源泉徴収票の作成にあたっては、国税庁のガイドラインに従い、必要な情報を正確に記載するよう心がけましょう。