JFEが西尾市の広域ごみ処理施設を受注 整備と運営
ベストカレンダー編集部
2025年12月23日 09:48
西尾市焼却施設整備
開催期間:12月1日〜6月30日
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西尾市の広域ごみ処理体制に向けた新たな焼却施設整備をJFEエンジニアリングが受注
JFEエンジニアリング株式会社は、2025年12月22日付の発表で、愛知県西尾市が実施する「広域ごみ処理施設整備・運営事業」を受注したことを公表しました。本事業は西尾市が岡崎市、幸田町と連携して広域処理体制を構築するものであり、既存の西尾市クリーンセンター及び岡崎市八帖クリーンセンター1号炉の機能を集約するための新焼却施設整備を含みます。
受注者は代表企業としてJFEエンジニアリング株式会社が選定され、設計・施工と長期の施設運営業務をDBO方式(Design=設計、Build=施工、Operate=運営を一括発注する方式)で一括受託します。契約期間は設計・建設および運営を通じて長期間にわたり、地域のごみ処理を継続的に担う計画です。
事業の目的と位置付け
本事業の主要目的は、市域内外のごみ処理を効率化・集約化することで処理能力を確保しつつ、発電や資源化を通じた循環型の廃棄物管理体制を強化する点にあります。西尾市吉良町岡山大岩山地内ほかを工事場所として、既存の処理能力を統合するための焼却施設(ストーカ式焼却炉)を新設します。
事業の受託にあたっては、単独での設計施工運営だけでなく、複数の構成企業と連携した体制で進められます。これにより、設計から運用までのノウハウを総合的に活用し、安定した処理と発電、資源化の実現を目指します。
新焼却施設の仕様と採用技術
新設される焼却施設は、ストーカ式焼却炉を2炉備え、それぞれ133トン/日(133t/日×2炉)の処理能力を持ちます。焼却プロセスと発電の効率化を重視した設計が行われ、超高温・高圧ボイラの採用により、国内の一般廃棄物処理施設として高水準の発電効率が見込まれています。
燃焼技術では、当社が従来から取り組んできた高温空気燃焼技術を発展させた「対向流燃焼方式」を採用します。この方式は、燃焼温度とガス流動の制御により燃焼の安定性を高め、発電出力の向上や排ガス管理の面で効果が期待されます。
自動化・監視技術と安全対策
運転面では完全自動運転システムである「BRA-ING®」を導入し、幅広いごみ量・ごみ質に対応しながら燃焼の安定化を図ります。自動化により運転の均一化と発電効率の最適化を行う一方、運転監視や異常時対応に関しては人の介在と遠隔支援を組み合わせた体制を敷きます。
火災対策としてはAI煙検知システム「Smoke AI®」を含む当社独自の監視・検知技術を導入し、異常の早期発見と迅速な対応を図ります。さらに、横浜本社に設置された「グローバルリモートセンター」からプラントの遠隔運転監視・操業支援を行うことで、より一層安全で質の高い施設運営を目指します。
| 技術・設備 | 概要 | 参考・出典 |
|---|---|---|
| 焼却炉(ストーカ式) | 133t/日×2炉でのごみ処理能力。ストーカ方式を採用し安定燃焼を実現。 | プレスリリース本文 |
| 超高温高圧ボイラ | 高効率の蒸気発生により発電効率を向上。一般廃棄物処理施設として高レベルの発電が可能。 | プレスリリース本文 |
| 対向流燃焼方式 | 高温空気燃焼技術を発展させた燃焼技術。燃焼の安定化と出力向上を実現。 | 同社紹介ページ |
| BRA-ING® | 完全自動運転システム。運転の均一化と発電最適化を図る。 | 同社ニュース |
| Smoke AI® | AIを用いた煙検知システム。早期検知による火災対策を強化。 | 同社ニュース |
| グローバルリモートセンター | 横浜本社からの遠隔運転監視・操業支援。日常運用の支援と非常時の情報連携を実施。 | 同社ニュース |
事業体構成、工事・運営期間、金額
本事業の発注者は西尾市で、受注者は代表企業としてJFEエンジニアリング株式会社が中心となります。構成企業として複数の建設・運送・リサイクル関連企業が参画しており、設計・建設から運営、焼却主灰の運搬・資源化に至るまで一体的に対応する体制です。
受注金額は「501億1160万円(税込み)」と公表されています。設計・建設期間は2025年12月から2030年6月まで、運営期間は2030年7月から2050年3月までとなっており、長期にわたる運営契約の下で施設の安定運転と資源化を図る計画です。
構成企業一覧と所在地(発表文に基づく)
プレスリリースに記載された構成企業は以下の通りです。これらの企業が共同して設計・施工・運営に関わります。
- 日本国土開発株式会社
- 徳倉建設株式会社
- 山旺建設株式会社
- まるひ建設株式会社
- JFE環境サービス株式会社
- 株式会社油研
- 大徳運輸株式会社
- 株式会社ジェイテックシステム
- 株式会社東亜環境コーポレーション
- 大川運輸株式会社
- 新日本電工株式会社
- 中部リサイクル株式会社
- 渡辺産業株式会社
- メルテック株式会社
また、焼却主灰については「運搬・資源化に係る構成企業9社と共に全量を資源化する」と明記されています。プレスリリース文では“全量を資源化する”方針が示されており、最終処分量の低減を通じて循環型社会の形成へ寄与することが意図されています。
運営時の安全管理・環境配慮と連携体制
稼働後の運営では、燃焼安定化や発電の最適化に加えて、安全対策と環境配慮が重視されます。AIを活用した煙検知や完全自動運転システムによる監視、さらに遠隔からの運転監視・操業支援を組み合わせることで、異常時の早期対応と日常運転の品質維持を図ります。
焼却主灰の全量資源化は、運搬・資源化に関わるパートナー企業との協業によって実施されます。これにより最終処分量を低減し、廃棄物発電プラントとしての役割を超えて資源循環の促進に寄与することが計画されています。
- DBO方式
- Design(設計)、Build(施工)、Operate(運営)を一括して発注する方式。設計から運営まで一貫した責任体制で事業を進める。
- 対向流燃焼方式
- 高温空気燃焼技術を発展させた燃焼方式で、燃焼安定化と発電効率の向上を目指す技術。
安全性・環境対応に関する具体的技術や運用方針についての詳細は、JFEエンジニアリングが公開している各技術資料や同社のニュースリリースに説明があります。発表資料の関連リンクは公式サイトに掲載されています(出典: JFEエンジニアリング ニュースリリース(2025/12/22))。
要点の整理
以下の表に本事業に関する主要なデータを整理しました。設計・建設から運営、技術、参加企業、金額および期間までを一覧にしてまとめています。表は発表内容に基づいて作成しており、設計協議等により一部の仕様や工程が変更される可能性があることが注記されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発注者 | 西尾市 |
| 受注者(代表) | JFEエンジニアリング株式会社 |
| 構成企業(参画企業) | 日本国土開発、徳倉建設、山旺建設、まるひ建設、JFE環境サービス、油研、大徳運輸、ジェイテックシステム、東亜環境コーポレーション、大川運輸、新日本電工、中部リサイクル、渡辺産業、メルテック(計14社記載) |
| 事業名 | 広域ごみ処理施設整備・運営事業 |
| 工事場所 | 愛知県西尾市吉良町岡山大岩山地内ほか |
| 事業内容 | 焼却施設(ストーカ式、133t/日×2炉)の設計・施工、19年9か月の施設運営業務、焼却主灰の運搬・資源化 |
| 受注金額 | 501億1160万円(税込み) |
| 設計・建設期間 | 2025年12月~2030年6月 |
| 運営期間 | 2030年7月~2050年3月(19年9か月相当の運営) |
| 主要技術 | 対向流燃焼方式、超高温高圧ボイラ、BRA-ING®(完全自動運転)、Smoke AI®(AI煙検知)、グローバルリモートセンターによる遠隔支援 |
| 焼却主灰の扱い | 運搬・資源化に係る構成企業9社と共に全量を資源化、最終処分量の低減を計画 |
以上が発表文に基づく主要事項の整理です。施設の具体的な設計詳細や完成予想図については設計協議により変更する可能性がある旨が明記されています。問い合わせ先はJFEエンジニアリング株式会社 総務部広報室に案内されています(出典: JFEエンジニアリング ニュースリリース)。