12月26日公開 国立映画アーカイブが無声記録映画30本公開
ベストカレンダー編集部
2025年12月23日 15:47
歴史映像30作品公開
開催日:12月26日
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1927年から1944年撮影の記録映画30本をオンラインで公開
国立映画アーカイブは、2025年12月26日(金)16:00より、WEBサイト「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」にて、新たに30作品を公開します。今回追加される30作品はすべて無声(サイレント)で、撮影・製作年は1927年から1944年に及びます。
本サイトは当館が所蔵する文化・記録映画を配信するためのWEBポータルで、初公開は2023年3月31日。これまでに公開してきた作品は284作品であり、今回の30作品の追加により公開作品群はさらに広がります。サイトを通じて、近現代日本の社会や人々の営みを映す多彩な歴史映像を全篇で視聴可能な形で提供します。
- サイト名:フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―
- URL: https://filmisadocument.jp/
- 公開日:2025年12月26日(金)16:00
- 制作:国立映画アーカイブ、国立情報学研究所
- 新規公開作品:1927–1944年に撮影・製作された文化・記録映画30作品(すべて無声)
- 既公開数:公開済みの日本の文化・記録映画 284作品(公開日まで)
収蔵規模とサイト公開の意義 — 観る機会の限られた歴史映像を広く公開
国立映画アーカイブの所蔵フィルムは約9万本にのぼり、そのうち劇映画ではない実写作品、すなわち文化・記録映画やニュース映画は日本の分だけで約5万本に達します。こうした膨大なコレクションの中には、これまで上映機会や放送、パッケージ流通が限られていた作品が多く含まれます。
WEB配信は、フィルム保存の観点からも重要な役割を果たします。デジタル化・公開を通じて、研究者や一般の閲覧者が歴史資料としてアクセスしやすくなること、そして多様な社会史の側面を現代に伝えられることが本サイトの目的です。公開される映像は当館の所蔵コレクションから選定され、必要な保存処理やデジタル化が施されたうえで配信されます。
- 所蔵本数
- 約9万本(全所蔵フィルム)
- 非劇映画(文化・記録・ニュース)
- 日本の実写作品だけで約5万本
- 配信方針
- 上映機会が限られてきた歴史映像を全篇視聴可能にして公開。教育・研究利用を含め幅広いアクセスを目指す。
見どころと公開される代表的な作品の詳細
今回公開される30作品は、満洲国に関わる場面、災害や事故を記録した映像、製造業や製鉄、捕鯨など各種産業の工程を伝えるフィルム、そして戦時中の動員労働者向けと考えられる教材映画など、多岐にわたります。これらの作品は当時の社会状況や人々の暮らしを反映しており、史料としての価値が高い映像群です。
以下に、プレスリリースで紹介されている公開作品のうち主要な6作について、作品ごとの趣旨と見どころを詳述します。各作品は当時の撮影・編集による構成で、映像が伝える情報をそのまま現代に伝えます。
『朝日は輝く[抜萃]』
本作は大阪朝日新聞の創刊50周年を記念して日活に製作を委嘱した長篇劇映画『朝日は輝く』(溝口健二・伊奈精一共同監督)を再構成した抜粋版です。抽出された映像には新聞社内の様子、取材から印刷までの新聞製作の過程が含まれており、新聞流通と編集現場の営みを知る資料として読み取れます。
抜粋版であるため劇映画全篇の物語よりも、新聞制作工程の記録としての側面が強調されています。現場の機械や活字組み、社員や取材風景など、当時の報道文化と技術が視覚的に確認できます。
『枚方陸軍倉庫爆破』
この作品は1939年3月1日に大阪・枚方の大阪陸軍兵器支廠禁野倉庫で発生した爆発・火災事故の現場を記録した映像です。事故は近隣の集落にも被害を及ぼす大惨事となり、当時は一般公開されていなかった可能性があるフィルムとされています。
記録映像として、爆発直後の現場の様子、消火や救助活動、被害状況の把握などが映し出されることが想定され、当時の災害対応や軍需施設に係るリスクの一端を伝える貴重な史料となります。
『滿洲國皇帝陛下御訪日』
1935年に行われた満洲国皇帝溥儀の日本訪問を記録する映像です。映像には東京駅での昭和天皇との対面、両者が臨んだ観兵式の光景、さらに京都をはじめとする各訪問先での様子が含まれています。日中関係の歴史的側面を視覚資料として保存しています。
このフィルムは外交的・儀礼的な行事の記録であると同時に、当時の報道や国威発揚の手段としての映像利用を示す資料でもあります。儀式の列席者や沿道の群衆の様子から社会的反応を読み取ることが可能です。
『硬質陶器』
教育映画として制作された本作は、戦前日本の代表的輸出品目の一つであった硬質陶磁器の生産工程を紹介します。資料から名古屋製陶所で撮影された可能性が考えられ、原材料の加工から職人による成形、焼成、仕上げといった工程が順を追って示されます。
工場内部での手作業と機械作業の併存、職人の技術的所作を捉えた映像は、産業史や技術史の視点から有益です。製品が完成するまでの工程を追うことで、当時の製造現場の様相を具体的に知ることができます。
『本鄕より駒場への移轉式 皇紀二千五百九十五年九月十四日』
1935年に行われた旧制第一高等学校(本郷)から駒場への移転式を記録した映像です。映像は一高寮生と教員による本郷から駒場までの行進を中心に捉え、渋谷駅前など行進が通過する都市部の風景も確認できます。
移転式という式典の記録は教育制度や学校共同体の儀礼を伝える史料であり、学生活動や都市景観の変容を読み取る手がかりとなります。当時の校風や学生の装い、沿道の様子などが映像に残されています。
『奈良縣田原村』
本作は、朝鮮総督府が農村教化指導のために推奨した「富村良俗」を村是とした活動を取り上げ、奈良県の田原村を取材した映像です。題名は当初不明でしたが、現在の田原地区在住者からの情報提供により判明した経緯があるとされています。
地域の発展や行政指導、村落共同体の取り組みを記録した本映像は、地方史や行政史の観点から価値を持ちます。地域住民からの情報提供によって題名が特定された点も資料研究のプロセスを示す事例です。
これら6作品以外にも、製鉄・捕鯨など各種産業の記録や、戦時中の教育的教材と考えられるフィルムなど、多様なテーマを含む30作品が公開されます。各作品は当時の社会状況を映像として保存しており、研究・教育・一般閲覧の観点で多面的に利用可能です。
公開当日のアクセスと要点まとめ
公開は2025年12月26日(金)16:00です。公開までは既存の284作品のみがサイト上で視聴可能であり、16:00以降に新たな30作品が追加されます。公開作品は全篇視聴可能な状態で提供され、研究・資料参照のための価値が高いものです。
制作は国立映画アーカイブと国立情報学研究所が担当しています。サイトのURLは https://filmisadocument.jp/ です。公開作品はすべて無声(サイレント)で、1927年から1944年にかけて撮影・製作された文化・記録映画30作品が対象となります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイト名 | フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル― |
| URL | https://filmisadocument.jp/ |
| 公開日時 | 2025年12月26日(金)16:00 |
| 制作 | 国立映画アーカイブ、国立情報学研究所 |
| 新規公開作品 | 30作品(1927–1944年撮影・製作、すべて無声) |
| 既公開数(公開日まで) | 284作品 |
| 所蔵フィルム総数 | 約9万本(当館所蔵) |
| 非劇映画(文化・記録・ニュース) | 日本の実写作品だけで約5万本 |
| 主な収録内容 | 満洲国関連の記録、災害・事故記録、産業工程(陶磁器、製鉄、捕鯨等)、新聞製作の記録、教育・教材映画など |
| 代表的な公開タイトル(紹介分) | 『朝日は輝く[抜萃]』『枚方陸軍倉庫爆破』『滿洲國皇帝陛下御訪日』『硬質陶器』『本鄕より駒場への移轉式 皇紀二千五百九十五年九月十四日』『奈良縣田原村』 |
この記事では、国立映画アーカイブが2025年12月26日に同サイトで新たに公開する30作品の概要、所蔵規模、公開の意義、並びに代表的な6作品の内容と見どころを整理しました。公開作品はすべて無声で、1927年から1944年にかけて制作された記録映画群であり、社会史・産業史・地域史など多様な研究分野に役立つ映像資料として価値が高いことが確認できます。