2026年の丙午を迎え出生数はどう変わる?現状と専門家見解
ベストカレンダー編集部
2025年12月24日 15:07
2026年の丙午
開催日:1月1日
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出生数の現状と「丙午」が呼び起こす過去の記憶
厚生労働省が公表した令和7年(2025年)10月分の人口動態統計速報値をもとに、株式会社ベビーカレンダーが集計した推計では、2025年の出生数は66万7,542人程度(前年比約2.7%減)と見込まれています(※1)。この数値により、日本の出生数は2年連続で70万人を割り、統計開始以降の過去最少を更新する深刻な状況が続いていることになります。
こうした中で注目されるのが、2026年が60年に一度巡ってくる「丙午(ひのえうま)」の年である点です。1966年(昭和41年)の丙午では、迷信による出生回避が影響して出生数が前年から約25%も激減したとされます。当時は「この年に生まれた女性は気性が激しい」などの言い伝えが広まり、社会的な影響が出ました。
今回の発表と推計の注意点
ベビーカレンダーによる推計値は、厚生労働省の速報値(在留外国人等を含む)をベースに、確定値(日本に住む日本人のみ)での着地を想定して計算したものです。速報値と確定値は集計対象が異なるため、例年一定の差が生じる点に留意が必要です(※1)。
また、出生数の減少は単年度の数字だけで判断できるものではなく、結婚・出産の時期や社会経済状況、世代間の価値観の変化など複合的な要因が絡んでいます。以下では、ベビーカレンダーが実施した妊娠中・育児中の20〜40代のママ935人へのアンケート結果と、専門家の見解を詳しく紹介します。
令和ママ935人アンケート:丙午の認知と実際の意識
ベビーカレンダーは2025年12月8日から12日まで、同社サービス利用者の妊娠中・育児中の20〜40代女性935人を対象にインターネット調査を実施しました。調査の目的は、来年の丙午に関する認知や迷信の受け止め方、出産意欲への影響を把握することです(調査概要は本文末に詳述)。
調査結果のポイントは次の通りです。まず「丙午という年や迷信を知っているか」という問いでは、「よく知っている」31.2%(292人)、「なんとなく聞いたことはある」49.0%(458人)を合わせて約8割が認知
イメージはむしろポジティブが多数
「丙午生まれの女性」に関するイメージを複数回答で尋ねたところ、『ただの迷信なので気にする必要はない』が44.7%(418件)で最多
延べ回答数で見ると、ポジティブなイメージは616件、ネガティブは251件で、ポジティブがネガティブの約2.5倍
- ポジティブ(計616件): 「芯が強く、自立している」282件、「エネルギッシュでリーダーシップがある」239件、「強運で才能豊かな個性派」95件
- ネガティブ(計251件): 「気性が激しくて怖い」191件、「縁起が悪く苦労しそう」60件
これらは、ジェンダー観や価値観の変化がイメージ評価に影響していることを示唆します。かつて忌避された「強さ」は、現代では「自立」「リーダーシップ」として肯定的に受け止められる傾向が強まっています。
出産の判断は「自分たちの計画を優先」が多数
実際に丙午の年に出産するかについて尋ねたところ、「迷信は気にせず、自分たちの計画やタイミングを優先したい(優先した)」が76.2%(712人)で最多でした。さらに「メリットも考えられるので、あえて選びたい(選んだ)」が5.2%(49人)あり、両者を合わせると約8割が丙午を理由に出産を避けない判断をしています。
一方で、家族や周囲から「丙午の出産は避けた方がいい」などの言葉をかけられた経験があるかという質問には、12.4%(116人)が『ある』と回答
専門家の分析:丙午ショックは再現されない理由と真の少子化要因
人口問題や地方創生の専門家である日本総合研究所 調査部 主席研究員の藤波匠氏に、今回の調査と今後の出生動向について見解を聞きました。藤波氏の分析は、丙午による大幅な出生数減少(いわゆる「丙午ショック」)が再現される可能性は低いという点に集約されています。
藤波氏が指摘する決定的な理由は「親世代の年齢構造の変化」です。1966年当時の親世代は平均25〜26歳と若く、1年先送りする余地がありましたが、現在の親世代は平均30歳前後であり、妊孕性や年齢リスクを強く意識するため、迷信のために妊娠・出産を1年先送りする余裕がないと説明します。
結婚から出産までのタイムラグと2025年の動向
藤波氏は、結婚から第1子出産までの平均期間が約2.8年である点を注目すべき要素として挙げます。コロナ禍による結婚先送りの反動で婚姻数が下げ止まり、ある時期に結婚が集中した世代が結婚から約2.8年を経て出産期を迎えるため、丙午の心理的影響があっても出生数の減少幅が緩和される可能性があると述べています。
また、今回のベビーカレンダー調査では第1子出産時の平均年齢が30.7歳であり、理想より出産年齢が遅くなったと感じる人が半数以上に上ることも確認されています。これらの背景は「1年先送り」が現実的でない理由と整合します。
本質的な要因は経済不安と同い年婚の増加
藤波氏は真の少子化要因として、経済不安と「同い年婚」の増加に着目します。アンケートで「妊娠・出産を決める際に最も不安だったこと」を尋ねたところ、「金銭面」32.0%(299人)が最多で、次に「自身の年齢や体力」24.8%(232人)、「仕事やキャリア」10.5%(98人)と続きました。経済や生活設計に関わる不安が出産判断に大きく影響しています。
藤波氏は、同い年婚が増えた背景には女性の社会進出と経済状況の変化があり、夫婦ともに働くことを前提とする生活では景気の先行き不透明感が「出産をためらう」要因になりやすいと分析します。つまり、迷信のような一時的要因よりも、日常生活の安定性や将来設計の不安が妊娠・出産のハードルになっているということです。
調査概要と関連情報、連絡先
調査の概要は以下の通りです。調査タイトルは「丙午(ひのえうま)と妊娠・出産に関するアンケート」、調査方法はインターネットリサーチ、調査期間は2025年12月8日(月)〜12月12日(金)。調査対象は株式会社ベビーカレンダーが企画・運営するサービス利用者で、条件は妊娠中・育児中の20〜40代女性、サンプル数は935人です。
ベビーカレンダーは月間PV数3.1億PV、会員登録数が年間約36万人、総勢約100名の医師・専門家が監修する妊娠・出産・育児の情報メディアであると自社で説明しています。製品やサービスに関する問い合わせ先は下記の通りです。
- 運営会社
- 株式会社ベビーカレンダー(本社:〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-38-2 ミヤタビルディング10F)
- 代表者
- 代表取締役 安田啓司
- 設立
- 1991年4月(2021年3月25日 東証マザーズ上場(現グロース市場))
- 問い合わせ先
- 株式会社ベビーカレンダー 担当:大久 渚月 TEL:03-6631-3600 FAX:03-6631-3601 MAIL:info@baby-calendar.jp
関連メディアやSNSの情報も公表されています。代表的な運営メディアは「ベビーカレンダー」「ウーマンカレンダー」「ムーンカレンダー」などで、公式SNSはInstagram、YouTube、Facebook、X(旧Twitter)、TikTokなどで更新されています。詳細は公式サイト(https://baby-calendar.jp/)をご参照ください。
まとめ(要点の整理)
本記事では、2025年の出生数推計値、来る丙午を巡る認知と意識、専門家の分析、調査概要と運営情報を整理しました。以下の表で主な数値とポイントを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 2025年出生数(ベビーカレンダー推計) | 66万7,542人程度(前年比約2.7%減)※厚生労働省速報値ベースの推計 |
| 調査対象 | 妊娠中・育児中の20〜40代女性 935人(インターネットリサーチ) |
| 丙午の認知 | 「よく知っている」31.2%(292人)、「なんとなく聞いたことがある」49.0%(458人)=約8割が認知 |
| 丙午に対する受け止め方 | 「迷信は気にしない(自分たちの計画優先)」76.2%(712人)、「あえて選びたい」5.2%(49人) |
| イメージ(ポジティブ vs ネガティブ) | ポジティブ616件(例:自立・リーダーシップ)、ネガティブ251件(例:気性が激しい) |
| 家族からのネガティブな声を受けた経験 | 12.4%(116人)。言った相手:実母49.1%、祖父母23.3%、親戚16.4% |
| 第1子の平均出産年齢 | 30.7歳(本調査) |
| 結婚→第1子出産までの平均期間 | 約2.8年(藤波氏) |
| 妊娠・出産に関する最大の不安 | 「金銭面」32.0%(299人)、次いで「自身の年齢や体力」24.8%(232人)、「仕事やキャリア」10.5%(98人) |
| 専門家の主な見解(藤波匠氏) | 丙午ショックの再現は起きにくい。背景にある本質的な要因は経済不安や同い年婚の増加による生活設計の難しさ。 |
表に示したとおり、丙午に関する認知は高い一方で、出産判断において迷信よりも自分たちの生活計画や年齢リスクを優先する層が多数を占めています。専門家の分析は、過去の迷信的影響がそのまま再現される可能性は低いとし、むしろ経済的不安やライフプランの不確実性が少子化の主要因であることを指摘しています。
※1: 本文中の出生数(66万7,542人程度)は、厚生労働省公表の人口動態統計速報値(在留外国人等を含む)をもとに、確定値(日本に住む日本人のみの出生数)ベースでの着地を想定した推計値です。速報値と確定値は集計対象が異なるため、例年一定の差が生じます。
(本記事は株式会社ベビーカレンダーが公表したリリースおよび同社のアンケート調査、並びに日本総合研究所 藤波匠氏への取材内容を基に作成しました。転載の際は出典「株式会社ベビーカレンダー」の明記をお願いします。)