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ヘラルボニー財団設立|尊厳を問い続ける新拠点

ヘラルボニー財団設立

開催日:1月7日

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ヘラルボニー財団設立
ヘラルボニー財団って何するの?
障害のある人が制度や慣習の“外側”で置き去りにされないよう、尊厳を問い続けるための実践・提言・連携を長期視点で行う組織です。設立は2026年1月7日。
活動の中身はいつわかるの?
財団は2026年1月7日に設立済みで、具体的な事業内容や活動計画は2026年夏頃に正式発表予定。現在は理事・評議員体制で準備を進めています。

ヘラルボニー財団の誕生――制度の外側にある声へ向き合うために

2026年1月7日、クリエイティブカンパニー株式会社ヘラルボニーは、新たに「ヘラルボニー財団」を設立しました。設立の主旨は、障害のある人が直面する根源的な社会課題に長期的な視点で向き合い、「誰もが尊厳をもって生きられる社会とは何か」を問い、実践を続けることにあります。活動の詳細は2026年夏頃に改めて公表される予定です。

ヘラルボニーはこれまで、障害のある作家の表現を社会に届ける事業を通じて、福祉と文化の接点づくりを進めてきました。ただし、既存の事業モデルだけでは取り組みきれない課題が残っているとの認識から、制度や慣習の外側に置かれてきた人々へ向き合うために財団を立ち上げる決断に至ったとしています。

発表日時
2026年1月7日 10時00分(財団設立日も同日)
活動発表時期
活動に関する詳細は2026年夏頃に正式発表予定
ヘラルボニー、「兄が幸せな社会」を目指してーヘラルボニー財団を設立 画像 2

設立背景の具体的データ

ヘラルボニーは、法人としての既存事業が到達しえない領域に目を向ける必要があると判断しました。下記はプレスリリースで示された数値や状況です。

  • 国内の提携福祉施設数:79施設(国内外)
  • ライセンス契約を締結した作家数:293名以上(2025年12月時点)
  • 過去4年間の年間ロイヤリティ総額の増加率:25.5倍
  • 障害のある人の推計割合:人口の約9.2〜9.3%(約9人に1人)
  • 医療的ケア児の推計数:約2万人(人工呼吸器・経管栄養など日常的な医療的ケアを必要とする児)
  • 医療的ケア児の家族の状況:6割以上が慢性的な睡眠不足や外出困難を抱え、希望する働き方を実現できているのは約1割

これらの数値は、厚生労働省と三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2020)による報告書を参照しています。財団設立の決定は、こうした統計的裏付けと、事業活動を通じて得られた現場からの多様な声の双方に基づくものです。

ヘラルボニー、「兄が幸せな社会」を目指してーヘラルボニー財団を設立 画像 3

創業者の原点――「兄が幸せな社会」を掲げて

財団創立の根底には、創業者である松田崇弥・松田文登兄弟の個人的な想いがあります。兄・翔太さん(4歳年上)は重度の知的障害を伴う自閉症で、福祉施設でアート活動をしているわけではありません。兄の存在が、ヘラルボニーの原点であり続けています。

創業当初からの問いは、アートを描く才能の有無にかかわらず、すべての障害のある人の尊厳が守られる社会をどのように実現するかという点にありました。財団の設立日である1月7日は、翔太さんの誕生日に合わせられています。

創業者の言葉

松田兄弟はプレスリリースの中で、現場で寄せられる声と向き合う難しさと意思を率直に綴っています。以下はその主な抜粋です。

「息子は寝たきりで、何もできないんです。ヘラルボニーを応援しているけれど、悲しくなることもあるの」──こうした言葉を受け止める際、単に綺麗な言葉で応答することは避けたいという心情が示されています。

松田兄弟は、社会が無意識に引く「できる・できない」という線の外側にある命を、圧倒的に肯定したいという意志を示し、財団を「答えを出す場所ではなく、命に想いをめぐらせ、立ち止まり、問い続ける場所」と位置づけています。

財団の体制と活動の方向性

財団は、ヘラルボニーがこれまでに築いてきた広報・クリエイティブ能力、社会を巻き込むネットワークを活かし、行政・企業・市民をつなぐハブとして機能することを目指します。制度や慣習の外側に置かれてきた声に寄り添い、長期的な視点で実践を重ねることが掲げられています。

活動は単発の支援や一時的な啓発にとどまらず、制度的課題や慣習に働きかけるための持続的な取り組みを想定しています。具体的な事業内容は夏に公表されますが、財団設立の宣言は既存事業で届かなかった層へ視点を向けることを明確にしています。

理事・評議員・監事

財団の役員構成は以下の通りです。外部の専門家やクリエイティブ領域の関係者が名を連ね、福祉・法務・資本の観点を併せ持つ体制が整えられています。

役職 氏名 所属・肩書
理事 松田 文登 株式会社ヘラルボニー 代表取締役 Co-CEO
理事 岸田 奈美 作家
理事 板垣 崇志 しゃかいのくすり研究所代表・るんびにい美術館アートディレクター
評議員 松田 崇弥 株式会社ヘラルボニー 代表取締役 Co-CEO
評議員 永田 暁彦 UntroD Capital Japan 代表取締役社長
評議員 曽我 美紀子 西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 パートナー 弁護士
監事 増田 英次 増田パートナーズ法律事務所代表 弁護士・ニューヨーク州弁護士

この体制により、法律面・資金面・現場の実践を連携させながら活動を展開する基盤が整えられています。外部と連携するハブ機能に重点が置かれている点も明示されています。

取り組みの範囲と姿勢

発表文では、アート領域に限定しない支援意図が明確にされています。創業者の個人的な経験や事業で得られた知見を基に、制度や慣習に埋もれた課題を可視化し、長期的に取り組むことが繰り返し示されています。

行政・企業・市民をつなぐという表現からは、政策提言、企業との協業による雇用や働き方の改善、地域コミュニティとの連携など多角的なアプローチが想定されますが、具体的施策は今後発表される計画に委ねられています。

株式会社ヘラルボニーの事業実績と会社概要、まとめ

ヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに、障害のイメージ変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指す企業です。障害のある作家が描く2,000点以上の作品をIPライセンスとして管理し、正当なロイヤリティを支払うことで持続可能なビジネスモデルを構築してきました。

事業の主な取り組みには、自社ブランド「HERALBONY」の運営、企業との共創やクリエイティブ企画・プロデュース、社員研修プログラムの提供、国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」の主催などが含まれます。2024年7月には海外初の子会社としてフランス・パリに「HERALBONY EUROPE」を設立しています。

会社概要

会社名
株式会社ヘラルボニー / HERALBONY Co.,Ltd.
所在地
本社:〒020-0026 岩手県盛岡市開運橋通2-38
東京拠点:〒104-0061 東京都中央区銀座2丁目5−16 銀冨ビル3F(受付)
代表者
松田 崇弥、松田 文登
コーポレートサイト
https://www.heralbony.jp
オンラインストア
https://store.heralbony.jp/

設立の要点整理(記事末の表にまとめ)

以下の表は本記事で示した設立の重要情報を整理したものです。設立日・目的・関係者・事業実績・参照リンクなどを網羅しています。

項目 内容
財団名 ヘラルボニー財団
設立日 2026年1月7日(松田兄・翔太さんの誕生日に因む)
設立の目的 障害のある人が直面する根源的な社会課題に長期的に向き合い、誰もが尊厳をもって生きられる社会とは何かを問い実践するため
活動発表時期 2026年夏頃に詳細を正式発表
主要な役員 理事:松田 文登、岸田 奈美、板垣 崇志/評議員:松田 崇弥、永田 暁彦、曽我 美紀子/監事:増田 英次
事業実績(数値) 提携福祉施設:79施設、ライセンス作家:293名以上(2025年12月時点)、保有作品:2,000点以上、年間ロイヤリティ総額は過去4年で25.5倍に増加
社会的背景データ 障害者割合:約9.2〜9.3%(人口比)/医療的ケア児:約2万人/医療的ケア児の家族の6割超が慢性的な睡眠不足や外出困難、希望する働き方を実現している家族は約1割(出典:厚生労働省・三菱UFJリサーチ&コンサルティング 2020)
関連リンク https://www.heralbony.jphttps://store.heralbony.jp/

財団の設立は、ヘラルボニーの事業的蓄積と創業者個人の想いが結実したものであり、制度外に置かれてきた人々の声に長期的に寄り添うための新たな仕組みづくりを示しています。正式な活動内容は2026年夏頃の発表を待つ必要がありますが、今回の設立発表には、既存の福祉やアートの枠組みを越えた課題への継続的な取り組みを志向する意図が明瞭に表れています。