地域金融機関向けオンプレM&Aアシスタント提供開始
ベストカレンダー編集部
2026年1月13日 09:52
M&Aアシスタント提供開始
開催日:1月13日
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地域金融機関が直面する事業承継とM&A支援の現状
株式会社Ippu Senkinは、2026年1月13日付の発表で、地域金融機関向けオンプレミス型M&Aマッチング支援AI「M&Aアシスタント」の提供開始を公表しました。リリース日時は2026年1月13日 06時40分であり、本ソリューションは銀行等の地域金融機関が保有する取引先データを外部へ出すことなくAI解析を行える点を特徴としています。
背景には中小企業の後継者不在問題があり、帝国データバンクの調査では2024年の全国後継者不在率が52.1%に達していると報告されています※1。また、後継者不在が要因の「後継者難倒産」は2024年度に507件発生しており※2、第三者承継(M&A)への関心が高まっています。こうした状況下で、地域金融機関には取引先への支援強化が期待されています。
- 出典(リリースに明記)
- ※1 帝国データバンク「全国『後継者不在率』動向調査(2024年)」(2024年11月公表)
- ※2 帝国データバンク「後継者難倒産の動向調査(2024年度)」(2025年4月公表)
- ※3 レコフデータ「2024年のM&A回顧」(2025年1月公表)
- ※4 中小企業基盤整備機構「令和5年度 事業承継・引継ぎ支援事業の実績」(2024年6月公表)
実際、M&Aの件数は増加しており、レコフデータは2024年の日本企業M&A件数が4,700件で過去最多だったと報告しています※3。さらに国の支援センターにおける第三者承継の成約件数も増加しており、2023年度は2,023件と過去最高を更新しています※4。これらの指標は、地域金融機関がM&A支援を本格化させる機運の高まりを示しています。
「M&Aアシスタント」の技術構成と運用方針
「M&Aアシスタント」は、銀行が保有する取引先データ(Excel形式等)を専用サーバーに読み込み、生成AIにより定量・定性を組み合わせた複合分析を行うオンプレミス型のソリューションです。取引先の財務データだけでなく、経営課題やニーズといったテキスト情報も解析対象に含め、複数の評価軸で総合スコアを算出します。
運用は銀行内に設置された専用サーバー上で完結し、インターネット等の外部接続を一切行わない点が特徴です。これにより、機密性の高い取引先情報が外部に流出するリスクを低減し、セキュリティポリシーが厳格な金融機関でも生成AIを活用できる環境を提供します。
主な技術的ポイント
読み込めるデータ形式はExcel等を想定しており、数千社〜数万社規模の取引先データを一括で分析できます。AIマッチング専用エンジンは、売り手・買い手の指定に応じてマッチング候補をスコア付きでランキング出力します。
分析結果は、マッチング候補のランキングに加え、分析で用いた定性情報をもとにしたノンネームシートやIM(企業概要書)のドラフト生成まで支援します。これにより、候補選定から提案資料作成までの一連の業務効率化が図られます。
セキュリティとオンプレミスの意義
専用サーバーを銀行内ネットワークに設置し、外部接続を遮断することでデータの持ち出しを防ぎます。金融機関の内部ポリシーに適合させる形での導入が可能で、外部クラウドにデータを渡せないケースでも生成AIの利点を享受できます。
また、完全オンプレミス運用により、取引先の財務情報や経営課題といった高機密データを扱う際のコンプライアンス要件や内部統制の整備がしやすくなる点も導入メリットとして挙げられます。
実務でのユースケースとワークフローの具体像
ソリューションの想定ユースケースは主に三つに整理されています。売り手起点のマッチング、買い手起点のマッチング、そしてノンネームシート・IMのドラフト作成です。各ユースケースにおいて、AIは定量スコアと定性評価を組み合わせた候補抽出を行います。
担当者は提示されたスコア付き候補リストをもとにアプローチ順や提案内容を決定でき、従来より大幅に短縮された工数で提案活動を進められます。以下にユースケースごとの流れと出力例を示します。
売り手起点のマッチング(後継者不在など)
後継者不在や事業再編を検討する取引先を売り手として指定すると、システムは買い手候補を自動抽出します。財務的な適合性だけでなく、事業内容の類似性やシナジー効果といった観点からスコアリングを行います。
提示される候補にはスコアとランキングが付与されるため、担当者は優先順位を明確にして提案活動を行えます。従来の手作業では見落としがちな潜在候補の発掘も期待できます。
買い手起点のマッチング(事業拡大・領域進出)
買い手として成長戦略や強化領域を入力すると、補完関係にある売り手候補が抽出されます。買い手の経営方針や強化したい事業領域を反映した定性評価により、候補の適合度が高い企業を優先して提示します。
これにより、取引先の成長戦略に即したM&A候補の発掘が実務的に支援され、買い手側の意思決定を促進します。
ノンネームシート・IMのドラフト自動生成
マッチング候補が選定された後、取引先データに蓄積された定性情報をもとにノンネームシートやIMのドラフトを自動生成します。事業内容、強み、財務概要などを反映した文章が出力され、担当者はそのドラフトをベースに加筆・調整を行うだけで資料を完成できます。
この機能により、提案資料作成にかかる工数が大幅に削減され、マッチングの実務全体が効率化されます。画面イメージや検討結果の出力イメージも提供される想定です。
提供企業概要、代表コメントとリリースの要点整理
本リリースを発表した株式会社Ippu Senkin(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:鈴木 秀弥)は、生成AIを用いた業務プロセス支援ならびにAI活用支援コンサルティングを主要事業とする企業です。同社は2024年5月1日に設立され、AIアプリケーション開発やAI・データ戦略の策定、内製化支援などを提供しています。
所在地や代表者情報は以下の通りです。設立日は2024年5月1日、所在地は東京都中央区銀座8丁目14-9 デュープレックス銀座タワー8/14 701、公式URLは https://ippu-senkin.com/ です。
代表 鈴木秀弥氏のコメント(原文)
「経営者の高齢化と後継者不在が深刻化する中、地域の雇用と経済を守るM&A支援の重要性が増しています。銀行が長年築いてきた取引先との関係性、そこから得られるデータは、M&Aマッチングにおいて極めて価値の高い資産です。地域金融機関の皆さまが取引先のM&A支援に注力される中、『大量の取引先データをどう活かすか』『担当者のノウハウをどう組織知化するか』という課題をお聞きする機会が増えています。しかし、情報漏洩リスクへの懸念から、生成AIの活用に踏み切れないという声も多くいただいてきました。」
「本ソリューションは、完全オンプレミス環境で稼働することで、その懸念を解消します。財務データだけでなく、経営課題やニーズといった定性情報も含めた多角的な分析により、人間だけでは気づけなかったマッチング候補を発掘し、地域金融機関のM&A支援業務の高度化に貢献してまいります。」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | M&Aアシスタント(オンプレミス型) |
| 提供開始 | 発表日:2026年1月13日 06:40 |
| 提供対象 | 地域金融機関(銀行・信用金庫・信用組合等) |
| 主な機能 |
|
| 運用形態 | 専用サーバーを銀行内ネットワークに設置し、外部接続を行わない完全オンプレミス |
| 想定データ規模 | 数千社〜数万社規模の取引先データを一括分析可能 |
| 提供会社 | 株式会社Ippu Senkin(設立:2024年5月1日、代表:鈴木 秀弥、所在地:東京都中央区銀座8-14-9 701) |
| 参考データ | 後継者不在率52.1%(2024)、M&A件数4,700件(2024)等(リリース内出典記載) |
本稿では、発表された「M&Aアシスタント」の機能、運用形態、実務での適用例、ならびに提供企業の基本情報を整理しました。画像素材やプレスリリースに使用されたファイルはダウンロード可能である旨がリリースに明記されています。以上が本件の要点と整理です。