Affinity 3.0で広がる制作の選択肢、セミナー報告
ベストカレンダー編集部
2026年1月15日 15:18
Affinity実践セミナー
開催日:12月20日
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Affinity 3.0の導入で広がるツール選択の現実味
デジタルハリウッド株式会社が運営する「デジハリ・オンラインスクール」は、2025年12月20日にグラフィックデザイナーの堀江ヒデアキ氏を講師に迎え、最新の制作ツールAffinityに触れるオンラインセミナーを開催しました。プレスリリースは2026年1月15日12時00分に公開されています。
今回のセミナーは、2025年10月末に発表された最新版Affinity 3.0に関する実践的な解説とハンズオンを組み合わせた内容で、基本機能の恒久的な無償提供という方針が示されたことを受けて、制作現場や学習現場における選択肢の広がりを検証する狙いがありました。
Affinityの背景と3.0で示された方針
プレスリリースによれば、Affinityは英国Serif社が開発する制作アプリケーションで、現在はCanva Pty Ltd(以下、Canva)傘下の製品として位置づけられています。2025年10月末に発表されたAffinity 3.0では、基本機能を完全に無料かつ恒久的に提供する方針が示され、日本国内でも注目が集まっています。
この新しい方針は、コスト構造や運用フローに敏感な企業・個人にとって、既存の制作環境の再設計を促す要素となる可能性があります。
- 発表日(プレスリリース)
- 2026年1月15日 12時00分
- セミナー開催日
- 2025年12月20日
- 講師
- 堀江ヒデアキ(グラフィックデザイナー)
セミナーのプログラムと実践ワークフローの詳細
セミナーは前半と後半に分かれ、参加者が実際に操作を行いながらAffinityの特長を体感する構成でした。前半はベクターモード、後半はピクセルモードとレイアウトの実践に焦点を当てています。
以下にセミナーで実施された主要な内容を具体的に整理します。すべての項目はセミナー内で解説およびデモが行われ、参加者はチャットやリアクションを通じて随時フィードバックを送っていました。
- 前半(ベクターモード)
- 図形・テキスト操作の基本:基本図形ツールを組み合わせた「爆弾バッジ」の制作
- 移動ダイアログを用いた「3D風テキスト」の作成
- Affinity特有のワープグループ:ドラッグ一つで非破壊的に柔軟な変形が可能である点の実演
- 後半(ピクセルモード・レイアウト)
- 写真補正・加工:セピア調加工、新聞風ハーフトーン加工の実践
- フィルターブラシツール:リアルタイムでブラシを動かしながらフィルターを適用する方法
- レイアウトスタジオ:自動ページ番号機能を中心に紹介。縦書きは標準機能で弱点があるものの、堀江氏が作成した有料テンプレートで縦書き原稿の制作が可能である点を示した
- AI連携のデモ
- Canva AI(有償)を利用した被写界深度の調整(ボケ感演出)など、作業効率と表現力を高める自動処理のデモを実施
- Canva AIとの連携により、リッチな表現やベクターデータ生成も可能であることを紹介
ハンズオンで示されたポイント
ハンズオンを通じて特に強調されたのは、操作性の高さと実制作への応用性でした。爆弾バッジは印刷物にも耐え得るアウトプットが短時間で得られることを示し、ワープグループやフィルターブラシは非破壊的で繰り返し使える表現手段として有効であると説明されました。
レイアウトスタジオの紹介では、自動ページ番号などの機能は既存のDTP用途にも応用可能である一方、縦書きの扱いには工夫が必要であること、堀江氏のテンプレートがそのギャップを埋める実用例として提示されました。
参加者の反応と業務的な含意
参加者アンケートでは、これまで業界標準として使用されてきた既存ツールに対するコストや運用の課題を抱える層から強い関心が寄せられました。とりわけ、日常的にCanvaを活用しているが、より高度な表現や制作自由度を求める層にとって、Affinityは現実的な選択肢として期待を集めています。
制作プロセスの観点からは、複数ツールで分断されていた作業を整理し、制作工程を一本化できる点が高く評価されました。Canvaを含む制作環境全体のなかでデータやワークフローを再設計することが、実務面での直接的なメリットとして言及されています。
- コスト面の改善期待:Affinity 3.0の無償化方針が影響
- 表現と自由度:Canvaの手軽さとAffinityの高度表現を組み合わせる運用への関心
- ワークフロー統合:データ断絶を解消し制作工程を一本化する可能性
- 職種横断の需要:デザイナーだけでなくマーケティング、広報、ディレクション等でも制作実務を担う場面が増加
講師プロフィール
堀江ヒデアキ氏はグラフィックデザイナーで、複数社を経た後2011年よりフリーランスとして活動しています。エンターテインメントコンテンツのアートディレクション・デザインに携わる傍ら、Affinityに関する情報発信も行ってきました。
出版・受賞歴としては、技術書オンリーイベント「技術書典」にてAffinity解説本「Affinity Suite」を3冊刊行し、「刺され!技術書 アワード」のニュースタンダード部門を受賞しています。X(旧:Twitter)は@petitbrain、ホームページはhttps://www.petitbrain.com/です。
デジハリ・オンラインスクールの取組みと今後の講座計画
デジハリ・オンラインスクールは日本初の産学協同専門スクール「デジタルハリウッド」のノウハウを生かした本格派のオンラインスクールです。1994年の創設以来、クリエイター育成に特化した教育ノウハウを蓄積し、Webデザイン、3DCG、映像編集などの分野で実践的なカリキュラムを提供しています。スクールの詳細はhttps://online.dhw.co.jp/に掲載されています。
今回のセミナーの反響を受けて、デジハリ・オンラインスクールは2026年春を目処に堀江氏による本格的な「Affinity講座」の開講を企画しています。本講座は単なる機能紹介にとどまらず、プロの制作現場を見据えた実践的なカリキュラムを予定しており、初学者から実務者まで横断的に学べる構成を目指すとしています。
スクールの狙いとしては、特定ツールに依存するのではなく、目的や役割に応じて最適なツールを選択する力を育てること、そしてAffinityを含む多様なツールを学ぶことで学習者の選択肢を広げることが挙げられています。
記事の要点を整理した一覧表
以下に、本記事で取り上げた主要項目を表形式で整理します。日付や担当者、講座予定などの要点を一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| プレス発表 | デジタルハリウッド株式会社(デジハリ・オンラインスクール)/2026年1月15日 12:00 |
| セミナー開催日 | 2025年12月20日(オンライン、講師:堀江ヒデアキ) |
| 講師 | 堀江ヒデアキ(X:@petitbrain、https://www.petitbrain.com/) |
| 対象ツール | Affinity(開発:英国Serif社、Canva傘下)、最新版Affinity 3.0(2025年10月発表、基本機能恒久無償) |
| セミナー内容(主要項目) | ベクターモード(爆弾バッジ、3D風テキスト、ワープグループ)、ピクセルモード(セピア/ハーフトーン、フィルターブラシ)、レイアウトスタジオ(自動ページ番号)、AI連携デモ(Canva AIによる被写界深度調整・ベクタ生成) |
| 参加者の反応 | コスト・運用面での関心が高く、Canvaとの併用で表現力と効率を両立する運用に期待。制作ワークフローの統合を評価。 |
| 今後の予定 | 2026年春に堀江ヒデアキ氏によるAffinity実践講座を開講予定(デジハリ・オンラインスクール) |
| 運営・問合せ | デジタルハリウッド株式会社(本社/本校:東京都千代田区、代表取締役社長兼CEO:藤井雅徳、学長:杉山知之) |
今回のセミナーは、ツールの機能解説だけでなく、実務での活用を見据えたワークフローや他ツールとの組み合わせ方まで踏み込んだ内容が提示されました。Affinity 3.0の方針やCanva AIとの連携など、制作環境の変化を受けて各職種でのツール選択が多様化していることが示されています。本稿では開催日時、講師、セミナー内容、参加者の反応、そして今後の講座予定を網羅的に整理しました。