『cinnamon 1』発表 ジェスチャーで動く量産ヒューマノイド
ベストカレンダー編集部
2026年1月21日 16:51
cinnamon 1世界初公開
開催日:1月21日
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日本ブランドの二足歩行ヒューマノイド『cinnamon 1』の全体像
ドーナッツロボティクス株式会社は、2026年1月21日15時00分に日本ブランドのヒューマノイド『cinnamon 1(シナモン ワン)』を発表し、世界初公開を行いました。代表取締役は小野泰助で、本社は東京都にあります。今回の発表は、量産を見据えた二足歩行型ヒューマノイドを国内外の現場に導入していく具体的な取り組みを示すものです。
『cinnamon 1』は、同社が保有する特許技術を搭載した二足歩行の量産向けヒューマノイドであり、現在は海外企業からOEM提供された機体に同社の独自AIを組み合わせた構成で動作しています。将来的には機体自体も国産化し、ハードウェアからソフトウェアまで国内で提供することを目指しています。
技術的特徴と搭載予定のAI
『cinnamon 1』は量産化を前提とした二足歩行型のプラットフォームで、自律行動を実現するAI「VLA(Vision-Language-Action)」の搭載が予定されています。VLAは視覚情報と言語指示を統合して行動を生成するためのAIです。
現時点では機体はOEMにより供給され、同社は制御系や行動生成、応対などのソフトウェア部分で独自開発を進めています。将来的な機体の国産化により、サプライチェーンの国内完結と現場ニーズへの迅速な対応を図る計画です。
- 機体タイプ:二足歩行の量産型ヒューマノイド
- 搭載予定AI:VLA(Vision-Language-Action)
- 現状:海外OEM機体に独自AIを組み合わせた構成
- 目標:機体の国産化と国内VLAデータセンターの設立
- 市場投入予定:2026年内(工場・建築現場での運用開始を予定)
声を使わない操作「サイレント ジェスチャー コントロール」の意義
同日発表されたもう一つの重要な技術が、ロボットをジェスチャーで操作する「サイレント ジェスチャー コントロール」です。本技術は「話さなくても、想いが届く」というコンセプトに基づき開発され、手振りや指の動きを介してロボットに指示を伝えるための特許技術として公表されました。
音声が利用できない、あるいは音声が届きにくい状況でのロボット操作を想定しており、空港や建築現場、工場のように周囲が騒がしい場所や、子供が静かに眠っている家庭などでの利用が想定されています。加えて、難聴者などハンディキャップを持つ人々にも配慮した技術であり、世界で約4.3億人とされる難聴者への利便性向上が期待されます。
適用場面と具体的な効果
音声指示が難しい環境における操作性の改善、非言語指示によるプライバシー配慮、聴覚障害者へのアクセシビリティ向上などを掲げています。操作は手や指のジェスチャーをカメラやセンサで捉え、AIが意図を解釈して行動を実行します。
同技術は特許出願済みであり、ヒューマノイドにおける新しい操作パラダイムを提示するものです。現場での実用性を高めるため、騒音や視認性の悪い条件下での認識精度向上が今後の課題として位置付けられています。
- 主な想定利用シーン
- 空港、建築現場、工場、家庭内(静粛を求められる場面)
- 解決する課題
- 音声による指示が届かない・出せない場面での操作、聴覚障害者への支援
- 技術的要素
- 手振り・指の動作認識、AIによる意図解釈、特許取得済みの操作体系
事業的背景、提携関係とこれまでの歩み
ドーナッツロボティクスは2014年に創業後、ロボットの研究開発を継続してきました。2017年には『羽田空港ロボット実験プロジェクト』に採択され、実環境での検証を経験しています。2024年にはロボティクス部門で『EY Innovative Startup 2024』を受賞し、国内外での注目を集めています。
このような実績を背景に、2025年10月には株式会社エムビーエス(本社:山口県、代表取締役:山本 貴士)との資本業務提携を発表しています。提携により建築業界での導入促進や、国内におけるVLAデータセンター設立を目指す計画が明示されました。
これまでの主な実績と評価
主な経緯としては、創業(2014年)→羽田空港実証(2017年)→各種メディア露出と国際的注目→EYの受賞(2024年)という流れがあり、研究開発と実証の双方で蓄積を進めてきたことが読み取れます。
資本業務提携に関しては、提携先の株式会社エムビーエスと協働し、特に建設・土木分野での導入を加速させる方針が示されています。提携は機体導入や運用サービスなど複合的な取り組みを想定しています。
- 2014年:創業
- 2017年:羽田空港ロボット実験プロジェクトに採択
- 2024年:EY Innovative Startup 2024(ロボティクス部門)受賞
- 2025年10月:株式会社エムビーエスと資本業務提携
- 2026年1月21日:『cinnamon 1』および『サイレント ジェスチャー コントロール』を世界初公開
導入計画、仕様の整理と関連情報
『cinnamon 1』は2026年内に工場内や建築現場での作業代替を進める予定となっています。現段階でのシステム構成は海外OEM機体+国内開発のAIであり、稼働現場の条件に応じたカスタマイズや安全性評価が導入前提となります。
VLA(Vision-Language-Action)という概念は、視覚情報と言語指示を統合して行動を生成するAIを指します。これにより現場での自律行動や複合的な指示解釈が可能になるとされています。同社は将来的に国内でのVLAデータセンター設立を目指しており、データ収集・学習環境の整備を進める計画です。
導入スケジュールと技術計画
導入スケジュールは2026年内の市場投入を掲げており、まずは工場や建築現場での作業代替を優先する計画です。セーフティ検証、現場適応、運用支援体制の確立が前提条件として挙げられます。
技術計画としては、初期リリースでソフトウェア中心の提供を行い、並行して機体の国産化を進める方針です。これにより将来的にはハード・ソフトの国内一貫体制を構築し、現場ニーズに即した迅速な改良を可能にすることが目標です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表者 | ドーナッツロボティクス株式会社(代表取締役:小野泰助、本社:東京都) |
| 発表日時 | 2026年1月21日 15時00分 |
| 製品名 | cinnamon 1(量産型二足歩行ヒューマノイド) |
| 主な技術 | VLA(Vision-Language-Action)搭載予定、サイレント ジェスチャー コントロール(特許技術) |
| 現状の構成 | 海外OEM機体に独自AIを搭載 |
| 将来的な目標 | 機体の国産化、国内VLAデータセンターの設立 |
| 市場投入予定 | 2026年内(主に工場・建築現場での運用を想定) |
| 提携先 | 株式会社エムビーエス(本社:山口県、代表取締役:山本 貴士)との資本業務提携 |
| 社会的意義 | 騒音下や静粛を要する環境での操作性向上、約4.3億人とされる難聴者への配慮 |
| 関連リンク | https://www.donutrobotics.com |
上表は本稿で取り上げた発表の主要点を整理したもので、発表日時、技術の要点、提携や導入計画といった事項を列挙しています。発表内容は、量産型ヒューマノイドの市場投入計画と、声を用いない操作法を含む新たな操作体系を明示しており、導入現場の条件やアクセシビリティに配慮した技術的方向性が示されています。