Ai Workforce、三菱UFJ銀行SPDに導入 契約書を自動化
ベストカレンダー編集部
2026年1月29日 13:38
Ai Workforce導入
開催日:1月29日
📅 カレンダーに追加:Google|iPhone/Outlook
三菱UFJ銀行SPDに導入されたAi Workforceが目指す業務の再編
2026年1月29日、株式会社LayerXが開発するAIプラットフォームAi Workforce(エーアイ ワークフォース)が、株式会社三菱UFJ銀行のソリューションプロダクツ部(以下、SPD)の先行5グループに導入されたことが公表されました。導入の背景には、SPDが取り扱うシンジケートローン、不動産ファイナンス、M&Aファイナンス、証券化などの高度かつ複雑な金融プロダクツに対する業務要件が存在し、既存システムだけでは業務要件を十分に反映できないという課題がありました。
LayerXは東京都中央区に本社を置き、代表取締役CEOは福島良典、CTOは松本勇気です。Ai Workforceは「企業と成長を共にする」をコンセプトに、連続的で多様な業務の自動化を可能にするAIプラットフォームとして設計されています。SPDは業務ごとに異なる契約書様式や必要情報を柔軟に設計・運用できる点を評価し、複雑な業務要件に対応しながら生産性向上を実現する基盤としてAi Workforceの導入を決定しました。
- 導入発表日
- 2026年1月29日 09時00分(LayerXの発表)
- 導入先
- 株式会社三菱UFJ銀行 ソリューションプロダクツ部(SPD)先行5グループ、順次他グループへ拡大予定
- 導入目的
- 提案から期中管理・償還に至る業務の高度化・効率化(End to Endの業務改革)
導入された主要機能と現場にもたらす具体的な効果
導入によりSPDでは複数の具体的機能が業務に組み込まれ、契約書の取り扱いや提案活動、鑑定評価書の処理などにおいて可視化と効率化が進んでいます。以下では導入された主要機能と、それぞれがもたらす効果を整理します。
Ai Workforceは単なる生成AIの出力に留まらず、ドキュメント処理特化のモジュールやカスタマイズ可能なテンプレートを備えており、実務で必要な精度や運用性を重視した設計がなされています。
契約書情報の自動抽出による期中管理の効率化
契約書情報の自動抽出機能により、融資契約書や各種合意書から期中管理業務に必要な情報を抽出し、管理表や案件引継書等のフォーマットへ自動で出力する運用が実装されました。出力には抽出箇所の契約書上の根拠条項が併記されるため、ミドルバックオフィスへの引継ぎや、イベント発生時の契約書確認における正確性と速度が向上します。
この機能は、業務ごとに異なる契約書様式を柔軟に設計・運用できる点が評価されており、SPDの多様な商品構造に対応することで、手作業による確認や転記の工数削減につながっています。
- 対象ドキュメント:融資契約書、各種合意書
- 出力形式:管理表・案件引継書等の既存フォーマットへ自動転記
- 付記情報:契約書上の根拠条項を併記
不動産鑑定評価書の読み取り速度向上とデータ整備
鑑定会社ごとに形式が異なる不動産鑑定評価書から、格付作業に必要な約100項目のデータを自動抽出する機能が導入されました。抽出したデータは別シートへの転記に最適化したExcel形式で出力されます。
これにより、従来担当者が手作業で約60分を要していた不動産鑑定評価書の読取処理が2分の1程度へと大幅に短縮されるなど、処理速度と整合性の両面で効果が確認されています。
- 抽出対象:約100項目(格付作業に必要なデータ)
- 出力形式:Excel(転記最適化シート)
- 処理時間の変化:従来約60分 → 約30分程度(2分の1程度)
提案書等の検索・ナレッジシェアで提案の質とスピードを強化
過去の提案書や契約書に対し、スキームやアセットタイプ、業界等の項目に加えて提案経緯や顧客反応などの交渉経緯を専用の検索用タグとして付与し、体系的に蓄積する仕組みが導入されました。これにより、グループやチーム単位で検索軸を柔軟に設定でき、ユーザーのニーズに応じた高度な検索が可能になっています。
ナレッジシェア機能は、同一企業の過去条件の比較や類似案件の知見活用を容易にし、提案内容の品質向上と迅速な提案活動の両立に寄与します。検索・タグ付けの運用により、散在する社内ナレッジを利用しやすい形で蓄積・活用できる点が特徴です。
- 検索タグ例:スキーム、アセットタイプ、業界、提案経緯、顧客反応
- 利用シーン:条件比較、類似案件の知見活用、提案書作成支援
導入範囲の拡大と専門性の高い業務領域への適用検討
今回はSPDの先行5グループに導入が行われ、LayerXと三菱UFJ銀行は先行グループ以外のグループへの順次導入を予定しています。導入が進むことでSPDが取り扱う広範なプロダクツに対して提案から期中管理・償還に至るまでのEnd to Endの業務プロセスを自動化・高度化・効率化することが狙いです。
また、先行グループでは契約書のドラフト作成やレビューなど、これまで専門的な判断が求められていた領域への活用拡大も検討されています。これらは、単純な事務処理の自動化から一歩進んだ意思決定支援やドラフト生成・レビュー支援へと適用を広げる試みです。
- 当面の適用範囲:提案書・契約書検索業務、期中管理業務
- 検討中の適用拡張:契約書ドラフト作成、契約書レビュー等(専門性の高い判断領域)
- 最終的な目標:提案から償還までをカバーするEnd to Endの業務変革
Ai WorkforceとLayerXの技術・組織情報、関連リンク
Ai WorkforceはPDFやMicrosoft Word、Excel、PowerPoint等のドキュメント処理に特化したモジュール群を備えており、生成AIでの処理に限らない多様な機能を持っています。具体的には、カスタマイズしたExcelテンプレートへの転記、機密情報のマスキング、そして充実したドキュメント検索機能などが含まれます。
プラットフォームの設計は、単発タスクの処理に留まらず自律的に判断・行動するエージェントと安定的に処理を行うAIワークフローを組み合わせることで、連続的な業務の自動化を実現する点が特徴です。これにより、社内でAI活用が個別最適化してしまう「サイロ化」を防ぐことが想定されています。
- Ai Workforce 製品紹介ページ
- https://getaiworkforce.com/
- LayerX コーポレートサイト
- https://layerx.co.jp/
- LayerX 採用サイト
- https://jobs.layerx.co.jp/
- LayerX お問い合わせ
- https://layerx.co.jp/contact
LayerXの事業構成や沿革も併記します。LayerXは2018年8月に設立され、SaaSとFintechを軸にAIを中心としたソフトウェア体験を社会実装することをミッションとしています。代表者は代表取締役CEO 福島良典、代表取締役CTO 松本勇気、所在地は東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア5階です。
LayerXが運営する主なサービスや関連事業サイトには、法人支出管理などのクラウドサービス「バクラク」や、三井物産と合弁のデジタル資産運用会社、LLM関連の事業などが含まれます。各種事業サイトは以下の通りです。
- バクラク:https://bakuraku.jp/
- 三井物産デジタル・アセットマネジメント:https://corp.mitsui-x.com/
- オルタナ(ALTERNA):https://alterna-z.com/
記事のまとめ(導入の要点を表形式で整理)
以下の表は、本稿で触れたAi Workforce導入に関する主要事項を整理したものです。表の後に、本導入がもたらすポイントを改めて文章でまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年1月29日 09:00(LayerX発表) |
| 導入先 | 株式会社三菱UFJ銀行 ソリューションプロダクツ部(SPD)先行5グループ(順次拡大予定) |
| 導入製品 | Ai Workforce(LayerX) |
| 主な対象業務 | 提案書・契約書検索、期中管理、鑑定評価書の読取(格付データ抽出)等 |
| 具体的効果(契約書) | 契約書から必要情報を自動抽出し管理表等へ自動出力。出力に契約書上の根拠条項を併記。 |
| 具体的効果(鑑定評価書) | 約100項目を自動抽出。従来約60分の読取処理を2分の1程度に短縮。 |
| 検索・ナレッジ機能 | 提案経緯や交渉履歴を含むタグ付けにより高度な検索とナレッジ共有を実現。 |
| LayerX 代表者 | 代表取締役CEO 福島良典 / 代表取締役CTO 松本勇気 |
| LayerX 設立 | 2018年8月 |
| 関連URL | Ai Workforce:https://getaiworkforce.com/ / LayerX:https://layerx.co.jp/ / 三菱UFJ銀行:https://www.bk.mufg.jp/index.html |
本導入により、SPDが取り扱う複雑な金融プロダクツの業務体系に対し、ドキュメント処理の自動化・ナレッジの体系化・業務プロセスのEnd to End化が図られます。契約書上の根拠条項併記や鑑定評価書の高速処理など、具体的な運用改善が見込まれており、順次対象グループを拡大することで、より広範な業務領域での効率化と品質向上が期待されます。
なお、本文で参照した各種サービスやお問い合わせ先は以下の通りです。LayerX コーポレートサイト:https://layerx.co.jp/、Ai Workforce 製品ページ:https://getaiworkforce.com/、三菱UFJ銀行:https://www.bk.mufg.jp/index.html。