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DNPの瞬間調光電子シェードがSHOEI採用で販売開始

電子シェード販売開始

開催日:2月2日

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電子シェード販売開始
いつ買えるの?
SHOEIのe:DRYLENSは2026年1月に発売済み。DNP製の電子シェードはAKARI, LLC経由で発表日(2026-02-02)に販売を開始、サンプルは2026年春、量産は2028年頃を予定しています。
本当に視界がクリアになるの?
GHLC方式を採用しヘイズ約1%の高い透明度を実現。ライト⇄ダークは1秒以内で切替可能、7Vの低電圧駆動で省エネかつ歪みの少ないクリアな視認性が期待できます。

瞬時に切り替わる視界を実現した電子シェードの導入と発売開始

大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、電源のオン/オフで光の透過率を切り替える電子シェードを開発し、本製品がヘルメット用電子調光防曇シート「e:DRYLENS」(株式会社SHOEI提供)に採用されたことを発表しました。プレスリリースは2026年2月2日付で公表され、DNPとAlphaMicron, Inc.の合弁会社であるAKARI, LLCを通じて製品販売を開始します。

本製品は、ライト(光線透過率が高い)とダーク(光線透過率が低い)を瞬時に切り替えられる点が最大の特長です。シールド用途での採用により、ライダーの視界を迅速に最適化し、安全性の向上に寄与することを想定しています。SHOEIは本技術を採用した製品を2026年1月に発売しています。

技術のポイントとユーザーメリット:GHLC方式がもたらす“クリアな視界”

DNPが採用したのはGHLC(Guest–Host Liquid Crystal)方式の調光フィルムです。GHLC方式では、Guestとして二色性色素を、Hostとして液晶を使用し、液晶の配向に応じて二色性色素の光吸収特性が変化することで透過状態と遮蔽状態を作り出します。この方式により、フィルムでありながら透明感の高い視界を確保できます。

透過時の視認性は重要な評価指標であり、DNPの電子シェードはヘイズ(フィルムの曇り)が約1%と低く、ガラスに近いクリアさを実現しています。これによりヘルメットシールドとして利用する際でも、視界の歪みや霧状の散乱を抑えたクリアな視認性が期待されます。

GHLC方式の仕組みと利点

GHLC方式は、液晶の配向角度によって二色性色素の吸光度が変わる性質を利用します。電圧を印加して液晶の配向を変えることで、光の透過率を制御します。ゲスト色素とホスト液晶の組み合わせにより、フィルム厚さを抑えつつ高い透明度と遮光性の両立が可能です。

この方式は、フィルム形状での適用が容易で、薄型軽量化を求められる用途(例:ヘルメットシールド、車載ガラスの薄型シェード)に適しています。GHLCの採用は、視界の自然さを損なわずに調光機能を実装する点で有利です。

瞬間調光と低電圧駆動の実測データ

DNPの発表によれば、ライト/ダークの切り替えは瞬間的に行われ、1秒以内での遷移が可能です。エレクトロクロミック方式での実現が難しかった短時間での切り替えを実現しており、道路走行時や明暗差の大きい場面で迅速に視界状態を最適化できることが安全性向上につながります。

また、低電圧駆動により省エネルギー性能を発揮します。DNPが公表しているノーマリークリアタイプ(電源オフでライト、電源オンでダーク)は7Vの電圧で動作する標準設定となっています。低電圧設計は携帯電源や車載バッテリーとの親和性を高め、消費電力を抑えた運用が可能です。

切替速度
ライト/ダークを1秒以内で切り替え(-20℃〜50℃評価条件下でDNP測定)
駆動電圧
ノーマリークリアタイプで7V(DNPの標準設定電圧)
視界(透過時)の品質
ヘイズ約1%(クリアな視認性を実現)

採用例と用途展開:ヘルメットから自動車ガラスへ

本製品はまずSHOEIのヘルメット用電子調光防曇シート「e:DRYLENS」に採用され、同製品はSHOEIより2026年1月に発売されました。ヘルメット用途では、曇り対策と調光機能を組み合わせることで視界確保と安全性向上を図る狙いがあります。DNPは精密コーティング技術とフィルム加工技術を活かして2017年からGHLC調光フィルムの開発に取り組んでおり、SHOEIとの共同開発の結果、瞬間調光を生かした製品化に至っています。

同時にDNPは自動車向けへの応用も進めています。特にEV車の登場に伴い、車内空間の確保や薄型・軽量化ニーズが高まっているため、サンルーフやサイドガラス向けの薄型シェードとしてノーマリーダークタイプ(電源オフで遮光/電源オンで透光)の電子シェードを開発しています。車載用途に適した大判対応や量産体制の整備が進められています。

生産体制とスケジュール

DNPは黒崎工場(福岡県北九州市)内に大型製品の対応が可能なラインを新設します。新ラインでは最大サイズ1,300×2,000mmまで対応可能な装置を導入し、これにより自動車用や大型ガラス向けのサンプル提供が可能になります。

スケジュールは、サンプル提供を2026年春頃に開始する計画で、量産販売は2028年頃からを目指しています。製品販売はDNPとAlphaMicron, Inc.の合弁会社であるAKARI, LLCを通じて行います。

  • 採用例:SHOEI「e:DRYLENS」(2026年1月発売)
  • 販売窓口:AKARI, LLC(DNPとAlphaMicron, Inc.の合弁会社)
  • サンプル提供開始:2026年春頃(予定)
  • 量産開始目標:2028年頃(予定)
  • 最大対応サイズ:1,300×2,000mm(黒崎工場の新ライン)

製品仕様と参考情報の整理

以下に本発表で示された主要な仕様と関連情報を整理して示します。表は製品の基本情報、性能指標、製造・供給に関する項目を一目で確認できるように構成しています。

本章の表に含まれる情報は、DNPの発表時点の記載に基づいています。脚注として、GHLC方式の説明、測定条件、標準設定電圧に関する注記も併記します。

項目 内容
開発・発表企業 大日本印刷株式会社(DNP)
採用事例 株式会社SHOEIのヘルメット用電子調光防曇シート「e:DRYLENS」(2026年1月発売)
販売会社 AKARI, LLC(DNPとAlphaMicron, Inc.の合弁会社)を通じて販売
調光方式 GHLC方式(Guest–Host Liquid Crystal)
切替速度 ライト/ダークを瞬間的に切り替え(1秒以内、-20℃〜50℃での評価条件に基づくDNP測定)
駆動電圧(標準設定) ノーマリークリアタイプで7V(DNP標準設定)
視界(透過時) ヘイズ約1%(高い透明感を実現)
大型対応 黒崎工場にて最大1,300×2,000mmの装置導入予定
サンプル/量産スケジュール サンプル提供:2026年春頃/量産販売目標:2028年頃
自動車向け展開 ノーマリーダークタイプ(電源オフで遮光/オンで透光)を開発中。EV車の薄型・軽量シェード需要に対応

脚注・参考情報:

*1 電子シェード
https://www.dnp.co.jp/biz/products/detail/20172637_4986.html
*2 e:DRYLENS
SHOEIより2026年1月発売(製品情報PDF: https://www.shoei.com/products/parts/eDRYLENS.pdf)
*3 GHLC方式 解説
Guestとして二色性色素、HostとしてLiquid Crystal(液晶)を用い、二色性色素は軸の方向で光吸収度が変化し、液晶の動きに追従して透過/遮蔽を作る方式
*4 測定条件
切替速度のデータは-20℃〜50℃の温度条件下で、当社が定めた評価条件に基づき当社にて測定した結果
*5 動作電圧
本記載の動作電圧はDNPの標準設定電圧

記載に関する注記:掲載された会社名・商品名は各社の商標または登録商標であり、発表時点の情報に基づくもので、予告なく変更される場合があります。

上表は本プレスリリースの主要項目を整理したものであり、技術特性、採用事例、製造体制、今後の提供スケジュールを一目で把握できるようまとめています。透明性の高い視界を短時間で切り替えられる点と、低電圧駆動・大判対応ラインの整備が、ヘルメット用途から車載用途への展開を支える要点です。