ベストカレンダーのロゴ ベストカレンダー

台湾の2025年海外旅行、訪日客が過去最多に

米台EPPD開催

開催日:1月27日

📅 カレンダーに追加:GoogleiPhone/Outlook

米台EPPD開催
なぜ台湾からの訪日がこんなに増えたの?
主因は円安で相対的に旅行費用が下がったこと、コロナ後の個人旅行需要回復、地方空港への直行便拡充や観光プロモーション強化で日本行きが増えたためです。
EPPDで米台は何を決めたの?
AIやドローン、重要鉱物、6Gなど7分野で連携する枠組み「Pax Silica」を宣言し、ノン・レッド供給網の構築やドローン認証拠点化を進める合意を交わしました。

2025年の海外旅行動向:台湾発の出国者数が過去最高、訪日需要が突出

ワイズコンサルティンググループが発行する「週刊台湾ビジネスニュース」(発行日:2026年2月3日 09時46分)によれば、2025年の台湾人の出国者数は交通部観光署の統計で延べ1,894万4,436人となり、前年比12.4%増で過去最高を記録しました。コロナ前の水準を上回る回復が確認され、台湾の個人旅行需要の旺盛さが改めて示されています。

とくに注目されるのは訪日需要の強さです。渡航先トップは日本で、訪日台湾人は673万817人(前年比12.1%増)となり、全出国者に占める割合は35.5%に達しています。記事では「台湾人の3人に1人が日本へ渡航した計算になる」と明記されており、為替の動向(円安)や地方空港への直行便拡充が訪日需要を後押しした点が背景として挙げられています。

【週刊台湾ビジネスニュース】米国在台協会所長が防衛強化を支持、OKマート買収、2025年海外旅行が過去最多、長栄海運コンテナ船23隻発注、米台経済対話7分野で連携強化【2026/02/02号】 画像 2

旅行収支と訪台外国人の回復状況

一方で、訪台外国人の回復は相対的に遅れており、訪台客数は857万人に留まっています。これはコロナ前の約7割の水準であり、渡航数のアンバランスが台湾の旅行収支に影響しています。ワイズコンサルティングのまとめでは、旅行収支は約7,000億台湾元の赤字になる見込みと示されています。

観光統計の詳細はワイズコンサルティングのウェブサイトで確認可能です(参照URL: https://www.ys-consulting.com.tw/news/126613.html)。本件は航空・宿泊・小売り・地方インフラ整備など幅広い産業に波及する可能性があり、今後の訪台プロモーションや航空路線戦略が注目されます。

米台経済繁栄パートナーシップ対話(EPPD):AI・ドローンなど7分野での連携

米国と台湾は1月27日に開催した経済繁栄パートナーシップ対話(EPPD)において、AIサプライチェーン構築を目的とした枠組みとして「パックス・シリカ(Pax Silica)」の宣言に署名しました。本対話ではAIやドローン、重要鉱物、次世代通信(6G)などを含む7分野での連携強化が掲げられています。

声明では「非・紅色供給網(ノン・レッドサプライチェーン)」の構築が明確に示され、台湾と米国の企業・機関が協働して供給網の多元化を進める意図が示されました。経済安全保障の観点から、特定国家に依存しないサプライチェーンの確立が最重要課題の一つとして位置づけられています。

連携が想定する7分野の概要

EPPDで明示された7分野は、AI、ドローン(無人機)、重要鉱物、次世代通信(6G)、サプライチェーンの多元化に関連する技術・評価基準、及びその他の戦略的分野を含むと報告されています。特にドローン分野では台湾側の役割が具体化しています。

  • AI:サプライチェーン構築と人材・研究連携の強化。
  • ドローン:認証制度や評価体制の整備。
  • 重要鉱物:安定供給のための資源連携。
  • 次世代通信(6G):規格や実証実験での協力。
  • サプライチェーン多元化:ノン・レッドサプライチェーンの推進。
  • その他の戦略的技術領域。
  • 経済安全保障に関わる規制・評価基準の共有。

これらの分野で台湾と米国が連携を深めることで、半導体をはじめとしたハイテク関連産業や軍民両面での関連技術の自立性が高まることが期待されます。

防衛と産業の接点:AIT所長の発言と台湾側の取り組み

米国在台協会(AIT)のグリーン所長はEPPD開催に際し、台湾の防衛予算増額(対GDP比5%を目標)への支持を明確にしました。グリーン所長は「自由は無償ではない」との表現で防衛強化の必要性を示し、台湾の防衛産業に期待を寄せています。

声明では具体的に、台湾企業が防衛関連の生産・試験・評価で果たす役割の拡大に言及しており、弾薬試験場の設置など、実際のインフラ整備や施設運用に関する協力可能性が示されています。これは防衛・安全保障と民間の産業政策が接続する一例といえます。

ドローン認証拠点としての台湾の位置付け

技術協力の一環として、台湾の工業技術研究院(ITRI)が米国のドローン認証制度「Green UAS」の評価機関として提携することが公表されました。台湾は米国以外で唯一の認証拠点となる見込みであり、これにより台湾国内におけるドローン関連技術の評価・認証業務が国際水準で実施されることになります。

この認証拠点設置は、台湾が域内外のドローンサプライチェーンで重要な位置を占めることを意味します。企業や研究機関にとっては、製品の国際展開に際して信頼性を確保する機会が増えると同時に、関連産業の育成や雇用創出にもつながる可能性があります。

商業と物流の再編:OKマート買収と長栄海運の大型発注

小売業では、スーパーマーケット大手の三商家購(美廉社/シンプルマート運営)がコンビニエンスストア大手の来来超商(OK超商/OKマート運営)の全株式を1億2,500万台湾元で取得することを発表しました。これにより、三商家購はスーパーマーケットとコンビニの両軸で事業を拡大する戦略を示しています。

買収の背景には流通チャネルの多角化、購買データの統合によるマーケティング強化、物流効率化の期待などがあると考えられます。コンビニとスーパーの顧客接点を融合させることで、消費者ニーズの変化に迅速に対応する狙いが読み取れます。

海運分野:長栄海運(エバーグリーン)の発注計画

海運大手の長栄海運(エバーグリーン)は、子会社を通じてコンテナ船23隻を発注する計画を発表しました。発注額は合計で14.7億米ドルに上ります。注目点は遠洋向け大型船だけでなく、域内のアジア航路で利用される3,100TEU~5,900TEUクラスの中型船を含めている点です。

中型船の拡充はアジア域内のネットワーク強化を示す動きであり、地域需要の取り込みや港湾・物流の最適化といった戦略的な意図がうかがえます。発注の規模と構成から、長栄海運は海運市況や燃費効率、航路柔軟性を考慮した船隊再編を進めていると評価できます。

ヘッドラインの整理、関連情報および企業概要のまとめ

本号で取り上げた主要ヘッドラインは下記の通りです。各項目のポイントを簡潔に整理するとともに、記事末で表形式に集約します。

  • 政治・安全保障:米国在台協会所長が台湾の防衛強化を支持。「自由は無償ではない」との発言。
  • 商業(小売):三商家購(美廉社/シンプルマート)が来来超商(OK超商/OKマート)を1億2,500万台湾元で買収。
  • 商業(旅行):2025年の台湾人海外旅行は過去最多の延べ1,894万4,436人、訪日は673万817人で全体の35.5%。
  • 運輸・海運:長栄海運がコンテナ船23隻を総額14.7億米ドルで発注。3,100TEU~5,900TEUクラスの中型船を含む。
  • 経済対話:米台経済繁栄パートナーシップ対話(EPPD)でAI・ドローン・重要鉱物・6G等の7分野で連携強化を確認。

ワイズコンサルティングは日本語で台湾のビジネス・経済・産業に関する情報を配信しており、平日17時に最新ニュースを配信する「Y’sNews」サービスを提供しています。2週間の無料試読が可能で、申込み詳細は以下のリンクから確認できます。

関連リンク:
https://www.ys-consulting.com.tw/service/news/index.html

項目 内容(要点)
発行元・日時 ワイズコンサルティンググループ(週刊台湾ビジネスニュース)/2026年2月3日 09:46
2025年海外旅行 延べ1,894万4,436人(前年比+12.4%)、訪日673万817人(35.5%)、旅行収支は約7,000億台湾元の赤字見込み
米台EPPD AI・ドローン・重要鉱物・6G等の7分野で連携。Pax Silica宣言署名、ノン・レッドサプライチェーン推進
AIT所長発言 台湾の防衛予算増(対GDP比5%目標)を支持。「自由は無償ではない」発言、弾薬試験場設置など防衛産業の役割拡大に言及
ドローン認証 ITRIが米国のGreen UAS認証の評価機関として提携、台湾は米国以外で唯一の認証拠点予定
小売りM&A 三商家購(美廉社/シンプルマート)による来来超商(OK超商/OKマート)全株式取得、取得額1億2,500万台湾元
海運発注 長栄海運がコンテナ船23隻を発注、総額14.7億米ドル。3,100TEU~5,900TEUの中型船を含む
関連情報・動画 YouTube解説動画: https://www.youtube.com/watch?v=46pwNeG7kEA / 詳細記事: https://www.ys-consulting.com.tw/news/126613.html
会社概要・問い合わせ 企業名:ワイズコンサルティング グループ
所在地:中華民国台北市襄陽路9號8F
代表者:吉本康志
設立:1996年11月
事業内容:経営コンサルティング、人材トレーニング、日本語台湾経済ニュース配信、市場調査等
お問い合わせ:会員サービス部 鈴木・呉・陳 / e-mail:info@ys-consulting.com / TEL:+886-22381-9711(日本時間10:00〜19:00)

以上が本号「週刊台湾ビジネスニュース(2026/02/02号)」で報じられた主要事項の整理です。各項目は台湾の内外での需要動向、経済安全保障、企業の戦略的再編に関わるものであり、産業別の影響分析や政策対応の動きに注目が集まります。詳細はワイズコンサルティングの公式サイトおよび関連リンクで確認できます。