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2026年4月完成予定 マイクロ波蒸留で廃溶剤回収

マイクロ波蒸留装置開発

開催日:4月1日

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マイクロ波蒸留装置開発
マイクロ波を使うと何が変わるの?
マイクロ波は物質内部を直接加熱できるため温度制御が精密になり、残渣抑制や加熱時間短縮で省エネ化が進み、従来困難だった廃液の回収が可能になります。
いつ製品として手に入るの?
プロト機は2026年4月完成予定で顧客先で実証後に仕様調整を行い、2027年にシリーズ販売を目指します。初期は非危険物向けの提供を予定。

マイクロ波を用いた真空溶剤蒸留回収装置の共同開発が動き出す

2026年2月3日15時30分、コーベックス株式会社(以下、コーベックス)とマイクロ波化学株式会社(以下、マイクロ波化学)は、マイクロ波を加熱源とする真空溶剤蒸留回収装置の開発およびプロトタイプ(以下、プロト機)製作を開始したと発表しました。プロト機は2026年4月に完成予定で、完成後は顧客との実証を経て2027年に販売用実機のシリーズ化を目指します。

本取り組みは、廃溶剤のリサイクルと省エネルギー化、そして処理困難だった廃液への対応を目的としており、マイクロ波加熱の特性を活用することで従来の外部加熱式装置が抱えていた課題の解決を目指します。以下に、背景・技術的狙い・スケジュール・企業の役割を具体的に整理します。

プロジェクトの要点と現時点の計画

両社は2026年4月のプロト機完成・納入を目標に開発・製作を進め、納入後は顧客先にて検証を行います。検証結果をもとに仕様の調整とシリーズ化に向けた実証試験を重ね、まずは非危険物を対象としたドラム缶式バッチ蒸留再生装置としてラインナップに追加・販売する計画です。

並行して防爆仕様の開発を進め、2027年度には防爆型マイクロ波式蒸留再生装置の販売を開始する予定とされています。マイクロ波化学は本プロジェクトを通じてマイクロ波技術の社会実装を加速し、環境・エネルギー分野での新たな価値創出を推進します。

従来技術の課題とマイクロ波加熱がもたらす利点

蒸留装置は反応や洗浄で使用した溶剤を加熱して蒸発・凝縮させ、再生溶剤として回収・再利用するための装置です。これまでコーベックスは主に化学廃溶剤を対象とした小型蒸留装置を設計・製作・販売してきましたが、用途や溶剤の特性によっては従来の外部加熱機構では処理が難しいケースが存在しました。

マイクロ波加熱は伝熱面を介さずに内部から対象物へ直接エネルギーを供給できる点が特徴です。この特性により従来の加熱法に比べて温度制御が精緻になり、残渣発生の抑制やエネルギーロス低減、生産量の向上が期待されます。また、外部加熱式では困難だった廃液の蒸留回収が可能になる見込みです。

マイクロ波加熱が期待される具体的効果

以下は、マイクロ波加熱を蒸留回収に適用することで期待される主要な効果です。各項目は装置設計と運用方針に直接影響する点でもあります。

  • 直接加熱による高効率化:伝熱損失が減少し、加熱時間の短縮やエネルギー使用量の低減が見込まれます。
  • 精密な温度コントロール:対象物内部からの加熱が可能なため、温度ムラを抑制し残渣の発生を低減できます。
  • 処理困難な廃液への対応:従来の外部加熱方式では加熱が不均一であったり過熱で分解しやすい溶液でも、制御された加熱により蒸留回収が実現しやすくなります。
  • 生産量の維持・向上:加熱効率改善により処理バッチあたりの生産量低下を防ぎ、安定稼働が期待されます。

開発スケジュールと製品化ステップの詳細

発表によれば、プロト機は2026年4月に完成予定です。完成後は顧客先へ納入し、実稼働に近い環境で実証試験を実施します。実証試験の結果を踏まえ、販売用シリーズ機の仕様検討と量産準備を行い、2027年のシリーズ販売開始を目指します。

コーベックスは実証試験が完了次第、まずは非危険物を対象としたドラム缶式バッチ蒸留再生装置としてラインナップに追加し販売を開始します。これと並行して防爆仕様の設計・試作を進め、2027年度には防爆型の販売を開始する計画です。

段階的な実用化の流れ

  1. 2026年4月:プロト機の完成・納入(予定)。
  2. 納入後:顧客先での実証試験実施。運用条件と安全性の確認。
  3. 実証試験に基づく仕様改善とシリーズ化に向けた設計調整。
  4. 初期製品としてドラム缶式バッチ蒸留再生装置の販売開始(非危険物向け)。
  5. 並行開発:防爆仕様の設計・試験・認証取得等を進め、2027年度の防爆型販売開始。

関係企業の役割、沿革、参考情報と期待される効果

コーベックスは昭和44年創業以来、環境関連・省力機器の開発や特許技術を軸に有機溶剤のリサイクルを目的とした各種溶剤再生装置を自社開発・販売してきました。マイクロ波化学は2014年に世界で初めてマイクロ波を用いた大型化学プラントの製造プロセス開発に成功しており、化学分野を中心に電化プロセスを通じた省エネ・高効率化を実現してきた実績があります。

両社の連携により、実用化された場合には廃溶剤処理の効率化、処理対象の拡大、エネルギー使用量の削減といった環境面での効果に加え、溶剤コストの低減や工場運用の安定化といった事業面の利点が期待されます。また、防爆仕様が実用化されれば、より幅広い業種・工程での導入が可能になります。

企業情報(参考)

コーベックス株式会社
昭和44年創業。環境関連、省力機器の開発を中心に、数々の溶剤再生装置や有機溶剤関連装置を自社開発し提供。
マイクロ波化学株式会社
2014年にマイクロ波を利用した大型化学プラントでの製造プロセス開発に成功。化学業界等へ電化プロセスを提供し、省エネ・高効率・コンパクトなプロセスを実現。

追加情報や公式発表は、マイクロ波化学のニュースページ(https://mwcc.jp/news/4315/)を参照してください。

項目 内容
発表日時 2026年2月3日 15時30分
発表企業 コーベックス株式会社、マイクロ波化学株式会社
開発対象 マイクロ波を加熱源とする真空溶剤蒸留回収装置(プロト機→シリーズ化予定)
プロト機完成予定 2026年4月(完成・納入予定)
販売・シリーズ化 2027年の販売実機シリーズ化を予定
初期製品 非危険物向けドラム缶式バッチ蒸留再生装置(ラインナップ追加・販売)
防爆仕様 並行開発中。2027年度に防爆型マイクロ波式蒸留再生装置の販売開始予定
期待される効果 残渣抑制、エネルギーロス低減、生産量維持・向上、従来困難な廃液の蒸留回収など
参考リンク https://mwcc.jp/news/4315/

本稿では、コーベックスとマイクロ波化学が共同で開始したマイクロ波真空溶剤蒸留回収装置の開発に関する発表内容を整理して伝えました。プロト機の2026年4月完成予定、顧客先での実証を経ての2027年シリーズ化、初期は非危険物向けドラム缶式バッチ蒸留再生装置の販売、並行しての防爆仕様開発といった計画が明記されています。マイクロ波加熱の特徴を活かすことで、従来装置では困難だった処理や省エネルギー化が期待されます。詳細・最新情報は上記の参考リンクを参照してください。