3月27日公開『90メートル』母と息子の距離感
ベストカレンダー編集部
2026年2月5日 11:55
90メートル劇場公開
開催日:3月27日
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青春と看病、半自伝的視点が交差する物語『90メートル』
2026年3月27日公開の映画『90メートル』は、高校生の息子と難病を抱えるシングルマザーの関係を通じて、日常の中にある決断や矛盾、そして小さな希望を描く物語である。監督・脚本を務める中川駿は、自身と母親を重ね合わせて登場人物を創造したと説明しており、本作は監督の個人的体験を基にした半自伝的作品として制作された。
物語の中心は、バスケットボールに打ち込んできた高校生・藤村佑(たすく)と、難病を抱えながらも我が子の未来を願う母・美咲(みさき)。佑の進学や将来への希望は、母の看病という現実と常に接点を持ち、その距離感が作品タイトルの示す「90メートル」という比喩的な問いになっている。
あらすじの要点
小学生時代からバスケットボール一筋だった佑は高校2年で母・美咲の難病発症を機に競技を辞め、以後は家事と看護に追われる生活になる。ヘルパーの支援があるとはいえ24時間ではなく、佑が介助を担いながら高校生活を送る日々が続く。高校3年となり、佑は東京の大学進学を望む気持ちを抱くが、美咲を一人にできないため打ち明けられない。担任から自己推薦入試を勧められたことがきっかけで、佑の進路と家族の状況が交錯する。
作品は、個人の選択が他者に与える影響や、親子のやり取りに潜む優しさと痛みを静かに描写している。結末をここで記すことは避けるが、劇中で提示される問いは観客の解釈に委ねられる形で提示される。
キャストとスタッフ:演技と制作の布陣
主演は山時聡真と菅野美穂のW主演。山時聡真は藤村佑を演じ、菅野美穂が母・美咲を演じる。山時はアニメ映画『君たちはどう生きるか』で主役声優を務め、ドラマへの出演歴もある若手俳優であり、菅野は多くの母親役を演じてきた経験を持つ。
監督・脚本は中川駿。短編での受賞歴やこれまでの長編作の実績を背景に、本作では初のオリジナル脚本による長編に挑戦している。監督自身の個人的体験が反映された作品であることが公表されている。
主なキャスト
- 山時聡真(藤村佑)
- 菅野美穂(美咲)
- 南琴奈
- 田中偉登
- 西野七瀬
- 荻野みかん
- 朝井大智
- 藤本沙紀
- オラキオ
- 金澤美穂
- 市原茉莉
- 少路勇介
主なスタッフ
- 監督・脚本
- 中川駿
- 主題歌
- 大森元貴「0.2mm」
- 音楽プロデューサー
- 杉田寿宏
- 音楽
- Moshimoss
- 撮影監督
- 趙聖來
- 照明
- 藤井聡史
- 美術
- 松本良二
- 録音
- 鈴木健太郎
- 編集
- 相良直一郎
- 製作
- 映画「90メートル」製作委員会、製作プロダクション:ダブ
- 配給
- クロックワークス
プロデューサー、共同プロデューサー、ラインプロデューサーなど多彩な制作陣と、助成として文化庁文化芸術振興費補助金や独立行政法人日本芸術文化振興会の支援を受けて制作が行われている。
キャスト陣からのコメントも発表されており、山時は佑役を通じて自らの葛藤や成長を語り、菅野は母親としての共感と演出への信頼を述べている。中川監督は出演者の演技を高く評価し、本作が自身の監督人生に影響を与える意義深い作品だと述べている。
ノベライズ刊行と主題歌、映像公開の詳細
映画公開に先立ち、ノベライズ本が刊行された。中川駿・著『90メートル』は文春文庫より2026年2月4日に発売され、本文では映画の映像表現では表し切れない内面描写や心情を丁寧に掘り下げている。
ノベライズの仕様は文庫判・240ページ、定価825円(税込)、ISBNは978-4-16-792475-1。出版社の案内ページは次のURLで確認できる: https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167924751 。
主題歌「0.2mm」と本予告映像
主題歌は大森元貴による書き下ろしソロ楽曲「0.2mm」。ミドルテンポのバラードで、歌詞や音像は映画の繊細な心理描写を補完する役割を持つ。大森は本作について、現実的で強さのある作品だと述べ、主題歌は映画を美談にも説教臭くもしたくないという意図で制作したと説明している。
「0.2mm」は大森のソロ活動5周年を記念してリリースされる1st Mini Album「OITOMA」に新曲として収録される。アルバムのリリース日は2026年2月24日であり、主題歌を使用した映画の本予告映像も合わせて公開された。
出演者・監督のコメントと制作意図
山時聡真は、佑が抱える葛藤や母への思いを演じる中で、自分の高校時代を重ね合わせたと語っている。作品を通じて自らも学ぶところが多く、演技面でも大きな財産を得たという見解を示している。
菅野美穂は、作品が描く「どうにもならない現実」に胸が詰まる思いを抱いたと述べ、若い世代の抱えるやるせなさと母の気持ち双方に深く共感したという。中川監督の演出については、真摯で待つ姿勢が印象的であったと評している。
中川駿監督の制作背景
中川監督は1987年生まれ。短編『カランコエの花』(2016)で国内映画祭13冠を受賞した経歴があり、これまで多数の短編や長編で監督を務めてきた。『90メートル』は監督にとって初めてのオリジナル脚本による長編であり、監督自身と母をモデルにした登場人物の作成や演出は、自身の経験を深く反映している。
監督はキャスティングに関して、山時の役への真摯さや菅野の圧倒的な演技を評価しており、現場での相互理解や挑戦を重視した演出を行ったと述べている。
刊行・公開情報と要点の整理
ここまでに記載した情報を整理すると、ノベライズはすでに刊行され、映画本編は2026年3月27日から全国公開、主題歌は大森元貴による新曲「0.2mm」であり、同曲は2026年2月24日発売の1st Mini Album「OITOMA」に収録される点が主要なスケジュールとして挙げられる。
以下の
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 映画タイトル | 『90メートル』 |
| 劇場公開日 | 2026年3月27日(金)全国公開 |
| ノベライズ | 中川駿・著『90メートル』(文春文庫) 発売:2026年2月4日 / 文庫判 / 240ページ / 825円(税込) / ISBN 978-4-16-792475-1 |
| 主題歌 | 大森元貴「0.2mm」(1st Mini Album「OITOMA」収録、リリース:2026年2月24日) |
| 主演 | 山時聡真(藤村佑) × 菅野美穂(美咲) |
| 監督・脚本 | 中川駿(本作は監督自身と母をモデルにした半自伝的作品) |
| 配給・製作 | 配給:クロックワークス / 製作:映画「90メートル」製作委員会 / 製作プロダクション:ダブ |
| 公式情報 | 公式HP:movie90m.com / 公式X:@movie90m / ノベライズ販売ページ: https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167924751 |
本記事では、映画『90メートル』の物語背景、キャスト・スタッフの構成、ノベライズ本の刊行情報、主題歌と本予告映像の公開に関する情報を整理して紹介した。作品は個人と家族の関係性に根差した普遍的なテーマを持ち、書籍と映像それぞれの表現を通じて多面的に楽しめる構成になっている。