旧相馬家がホテルに再生、3/1開業 全3室の文化財宿
ベストカレンダー編集部
2026年2月5日 13:36
旧相馬家ホテル開業
開催日:3月1日
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函館・元町の国指定重要文化財「旧相馬家住宅」が宿泊空間に再生
バリューマネジメント株式会社は、北海道函館市元町に所在する国指定重要文化財「旧相馬家住宅」をホテルとして利活用するプロジェクトを進め、その正式名称を「旧相馬家 Kazeno Heritage」と定め、2026年3月1日(日)にグランドオープンすると発表しました。宿泊予約は2026年2月4日(水)より公式サイトで受け付けを開始します。
この取り組みは同社が2月4日に発表した新ブランドシリーズ「Kazeno Heritage(風のヘリテージ)」のラインナップの一つであり、保存すべき文化財を宿泊という形で活用する「泊まれる文化財」であると同時に、個人が参加できる不動産クラウドファンディングを通じた「投資できる文化財」として資金調達を組み合わせた事業モデルです。
立地と歴史的背景
旧相馬家住宅は明治41年(1908年)に函館屈指の豪商・相馬哲平氏の私邸として建築され、和洋折衷の意匠を有する特別な建造物です。函館港を臨む一等地に位置し、国指定重要文化財としてその真正性が評価されています。
アクセスはJR函館駅から車で約15分、函館空港から車で約25分、最寄りの市電「末広町」電停から徒歩5分です。2009年に函館市の伝統的建造物に、2018年に国の重要文化財に指定され、2010年からは一部を一般公開してきました。ホテル化後も母屋部分の一般公開は継続されます。
滞在体験の設計 — 全3室、文化遺産を身近にするインテリア
施設はホテル部分の延べ床面積227㎡、旧相馬家住宅全体では680㎡を有し、宿泊は全3室のスイート仕様で提供されます。1日最大3組限定で建物と眺望を独占できるプランや、1棟貸し切りプランも販売予定です。
客室のデザインは「HERITAGE REIMAGINED(ヘリテージを再解釈する)」をテーマに、歴史的意匠の真正性を保ちながら現代の滞在体験へと翻訳することを目指しています。家具は北海道産の木材を用い、旭川の職人が手仕事で仕上げた「Time & Style」を採用するなど地産地消と環境配慮を図っています。
客室構成と特徴
各客室は重要文化財の構造や景観を尊重しつつ、滞在の質を高める内装で構成されます。客室イメージはCGパースで示されていますが、最終仕様は変更される可能性があります。
| 部屋名 | ㎡数 | 部屋タイプ | 定員 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 1号室 | 70 | フラット | 4 | 函館港を臨む眺望の窓と専用庭。天井が高く、3部屋を繋げると開放的。 |
| 2号室 | 132 | メゾネット | 3 | 重要文化財指定の「蔵」に泊まる体験。蔵の二重窓構造を間近に観察可能。 |
| 3号室 | 55 | フラット | 2 | コンパクトで静謐。瞑想できる小上がり等、居心地を重視。 |
また、各客室内には旧相馬家住宅ゆかりの工芸品や「江差屏風(精巧レプリカ)」を配置し、展示ケース越しではなく宿泊者が日常的に文化遺産を身近に感じられる工夫がなされています。
インテリアの素材構成は、かつてこの場所で使われたコルクタイルを基点とし、ラワン材、チェリー材、赤レンガを調和させる配色でまとめられています。設計は株式会社ワサビ、施工は株式会社岩崎工務店および株式会社緑地保全が担当しています。
滞在の流れと提供サービスの方針
チェックインは旧相馬家住宅の正面玄関を通り、囲炉裏の間を活用して行います。夜間は眺望の良い大広間を宿泊者専用ラウンジとして設え、歴史的な空間でのくつろぎを提供します。
館内における文化財の保存を最優先する観点から、火気を使用する調理設備は設けられていません。その代替として、夕食は函館で長年愛される名店を紹介する形式など、宿泊と食事を分離する「泊食分離」のスタイルを採用します。
体験プログラムと公開継続
本計画では、宿泊者向けの文化体験やサービスの具体的内容は現在準備中であり、決定次第第2弾のプレスリリースで発表される予定です。母屋部分の一般公開はホテル運営後も継続され、公共的な文化遺産としての役割も維持されます。
写真・内装・調度は開業準備段階のものが含まれており、仕様は変更される可能性がある旨が明示されています。
保存と資金調達の仕組み — 個人が参加できるクラウドファンディング
本プロジェクトは、株式会社LEVECHYとバリューマネジメントが協働して特別目的会社(SPC)を組成し、保存・活用を進めるスキームです。資金調達にあたっては個人が少額から参加できる不動産クラウドファンディングを採用し、保存活動への参加を容易にしています。
2025年にはLEVECHYファンド19号を通じた資金調達を実施しており、2026年中にはフェーズ2としてリファンド(LEVECHYファンド19号Ⅱ(予定))を実施する計画が示されています。
LEVECHYファンド19号(2025年実績)
- 募集期間
- 2025年3月5日~3月23日
- 募集総額
- 221,550,000円
- 応募総額
- 366,410,000円
- 運用期間
- 12か月予定
- 予定分配率(年率)
- 4%
同ファンドではキャンペーン特典として、100万円以上を投資した参加者を対象に希望者へ応募者銘板への記名を実施しました。詳細はLEVECHYの該当ページを参照してください(https://link.levechy.com/funds/19)。
参加方法やスケジュールの詳細は株式会社LEVECHYのプレスリリースおよびランディングページで案内されています。ホテル事業は保存・利活用と収益性を両立させるモデルとして設計されています。
当プロジェクトと運営事業者の位置づけ
バリューマネジメントグループは「文化を紡ぐ」をパーパスに掲げ、税金に依存しない歴史的建造物の保存・利活用モデルを構築してきました。2005年の創業以来、歴史的資源を宿泊やレストラン、ユニークベニューへと転換する事業を展開しています。
2020年以降の函館での事業実績としては、元レンガ倉庫を改修した「NIPPONIA HOTEL 函館 港町(1棟9室)」の運営などがあり、地域事業者との連携によるまちづくりにも取り組んでいます。2026年2月時点で保存・利活用する歴史的建造物は累計115棟にのぼるとされています。
会社概要(要点)
- 会社名:バリューマネジメント株式会社
- URL:https://www.vmc.co.jp/
- 設立:2023年8月1日(2005年の元会社より分割して設立)
- 代表:代表取締役 他力野 淳
- 資本金:5,000万円
- 所在地:大阪府大阪市
- 事業内容:歴史的資源を活用した観光まちづくり・歴史的建造物の利活用
要点の整理
以下に、本記事で取り上げた旧相馬家 Kazeno Heritageに関する主要情報を表にまとめます。予約情報、開業日、客室構成、面積、所在地、設計・施工、クラウドファンディングの実績など、本文中で示したすべての主要データを整理しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 旧相馬家 Kazeno Heritage |
| グランドオープン | 2026年3月1日(日) |
| 予約開始 | 2026年2月4日(水)公式サイトにて受付(https://www.kazenoheritage.jp/hotels/old-soma-residence/) |
| 所在地 | 北海道函館市元町33-2 |
| 延べ床面積(ホテル部分) | 227㎡(ホテル部分) / 680㎡(旧相馬家住宅全体) |
| 客室数・面積 | 全3室(1号室70㎡、2号室132㎡、3号室55㎡) |
| 敷地内の重要文化財指定建造物 | 2棟 |
| 施設構成 | フロント・客室・ラウンジ(母屋の一般公開継続) |
| 設計/施工 | 設計:株式会社ワサビ / 施工:株式会社岩崎工務店、株式会社緑地保全 |
| アクセス | JR函館駅より車で約15分、函館空港より車で約25分、市電「末広町」電停より徒歩5分 |
| インテリア/家具 | 北海道産木材を使用、Time & Style(旭川の職人製)採用。江差屏風(精巧レプリカ)等を客室展示 |
| 食事方針 | 館内では火気使用設備を設置せず「泊食分離」を採用。函館の名店紹介を予定 |
| クラウドファンディング | LEVECHYと連携。LEVECHYファンド19号(2025年実績):募集総額221,550,000円、応募総額366,410,000円、運用期間12か月予定、予定分配率(年率)4%。2026年中にフェーズ2(LEVECHYファンド19号Ⅱ)を予定 |
| 運営会社(親) | バリューマネジメント株式会社(代表:他力野 淳) |
| 関連リンク | 公式施設ページ:https://www.kazenoheritage.jp/hotels/old-soma-residence/ / Instagram:https://www.instagram.com/kazenoheritage.soma/ / 旧相馬家住宅紹介:https://www.kyusoumake.com/ |
本稿は、プレスリリースの内容を基に旧相馬家 Kazeno Heritageの開業・予約開始・保存と利活用の仕組み、客室や提供方針などの全情報を整理して伝えるものです。予約や投資参加の詳細、追加のサービス発表は公式サイトおよび関連プレスリリースで随時案内されます。