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31年熟成酒『現外』が示す震災の希望と価値

震災を未来へつなぐ

開催期間:1月31日〜2月1日

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震災を未来へつなぐ
『現外』ってどんなお酒なの?
1995年の被災で蔵に残った酒母が31年熟成して生まれたヴィンテージ日本酒。琥珀色で複雑な香味、透明感ある余韻が特徴。二度と再現できない希少品としてシリアルとギャランティ付きで提供されます。
いつどこで買えるの?値段はどれくらい?
販売はSAKE HUNDREDのブランドサイトで、2026年春頃開始予定。内容量500mlで価格は税込¥297,000、限定かつ個別管理のため案内登録して順次販売されます。

31年の時を経て現れた一本——『現外』に宿る震災の記憶と時間の価値

1995年1月17日に起きた阪神・淡路大震災の記憶は、地域社会だけでなく産業や文化にも深い影響を与えた。兵庫・灘五郷にある老舗蔵・沢の鶴では、倒壊した蔵の残骸の中で奇跡的に残されたタンクに入っていた「酒母」が、長年の熟成を経て一つのヴィンテージ日本酒『現外(GENGAI)』となった。醸造途中で商品化されることなく眠った酒が、時間という要素により味わいを変え、31年という歳月の果てに澄んだアンバー色と複雑な香味を帯びるに至った。

『現外』は、当初は香味バランスが整わず商品化されなかったが、熟成がもたらした変化により造り手自らが想像し得なかった上質な体験を生んだ。この一本は、震災を経た人々の意志と、蔵元の長年にわたる保存努力が結実した結果であり、時間がもたらす“ヴィンテージ”の価値を体現している。

なぜ31年熟成の日本酒が「希望」と呼ばれるのか。神戸ルミナリエ連携イベントで示された『現外』のシンボル性 画像 2

味わいと評価

長期熟成により得られたアンバー色、芳醇で複雑な香り、甘味・酸味・苦味・旨味が一体となった凝縮感。口にしてから余韻が消えるまで続く透明感すら伴う上質な体験が特徴である。こうした特性から『現外』は国内外で評価を受けており、フランスの品評会「Kura Master 2022」で金賞、イギリスの「International Wine Challenge(IWC)」で3年連続入賞という実績を持つ。

『現外』は極めて特殊で二度と同じものを再現できないため、個々にシリアルナンバーを付与し、ギャランティーカードによる品質保証が行われる。価格や流通の仕組みも希少性を前提に設計されている。

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産官学連携プロジェクトと学生たちの1年間の取り組み

この『現外』を起点に、SAKE HUNDRED(運営:株式会社Clear)と神戸学院大学、神戸松蔭大学、大学コンソーシアムひょうご神戸は、2025年4月から共同研究プロジェクト「灘の蔵・30年熟成酒の想いを未来に繋ぐプロジェクト」に取り組んできた。2026年1月31日・2月1日に神戸ハーバーランド umie サウスモール1F 中央特設会場で開催された防災・チャリティイベント「大人も子どもも震災を未来へつなぐ」は、その1年間の成果を発表する場となった。

会場には市民が立ち寄り、学生による展示発表や体験型コンテンツに参加した。プロジェクトはインターンシップや市民インタビューを通じて、震災当時の状況、兵庫県・灘の酒蔵の歴史、熟成酒の意義などを調査・研究してきた。製造パートナーである沢の鶴の取締役・製造部部長である西向賞雄氏も来訪し、学生の説明を受けていた。

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神戸松蔭大学の取り組み

神戸松蔭大学は、震災被害と復興に関する調査、『現外』の官能評価、沢の鶴株式会社へのインタビュー内容の展示を行った。また、書道部の学生による作品『1.17「つなぐ」』を展示し、震災から受け継ぐ想いを視覚的に表現した。

同大学の学生・沢田氏は、インタビュー調査の結果を受けて「31年前の教訓を活かしてほしい、神戸を大切にしていって欲しいという回答が心に響いた」と述べ、『現外』については「造り手の熱い想いと、神戸の街の力強さ・美しさを感じさせる繊細で儚い味わいのあるお酒」と評価した。

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神戸学院大学の取り組み

神戸学院大学は『現外』を「時代を超えて引き寄せた価値を持つお酒」と定義し、沢の鶴の長年の熟成研究とSAKE HUNDREDとの出会いというセレンディピティが稀有な熟成酒誕生の背景にあると示した。さらに、『現外』には「小さな希望を分かち合える価値」があり、震災を乗り越える過程で人々が頼りにした“希望の灯”の一つであると位置付けた。

イベントの体験企画では、参加者が「守りたいもの・大切にしたいもの」を記して展示ボードに掲げる形式を採った。掲示された灯は、同時期に行われる神戸ルミナリエをイメージした展示と連動しており、市民の記憶と未来志向を可視化する場となった。

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umieで行われた防災・チャリティイベントの構成と寄付の流れ

イベント名:防災・チャリティイベント「大人も子どもも震災を未来へつなぐ」
開催日:2026年1月31日(土)、2月1日(日)、時間:10:00~17:00、会場:神戸ハーバーランド umie サウスモール1F 中央特設会場。会場内では学生展示、体験型コンテンツ、2月1日のチャリティー試飲が行われた。

チャリティー試飲の提供はSAKE HUNDRED『現外』を用い、ミニワイングラス約25mlでの提供、価格は10,000円(税込)と設定された。参加者が寄付時に記入した署名とメッセージは収益とともに神戸ルミナリエへ全額寄付される手続きで、寄付金贈呈式は2026年2月20日に神戸観光局(神戸観光局)で行われる予定である。

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イベントでの参加者の声と反応

会場では「震災当時は何もできなかったので、参加できてよかった」「皆の大切なものがずっと守られていきますように」「31年の深みを感じました」といった声が寄せられた。展示や試飲を通じて、震災の記憶を伝承するという学生たちの意図が市民に届いたことを示す反応である。

チャリティーブースには、学生の発表に興味を持って来訪した市民のほか、琥珀色の熟成酒に関心を持つ人々が立ち寄った。署名・メッセージの集約は、単なる金銭的寄付にとどまらない記録として神戸ルミナリエへの寄付に付随する予定である。

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『現外』商品情報と運営企業の概況

『現外(GENGAI)』の製造者は沢の鶴(兵庫)。内容量は500ml、販売価格は¥297,000(税込・送料別)、販売開始は2026年春頃を予定している。購入はSAKE HUNDREDのブランドサイトより行うことができ、将来の案内を希望する場合は同サイトでメールアドレスの登録が可能である(https://jp.sake100.com/products/gengai)。

商品特性としては、二度と同じものを再現できない希少品であることから、各本にシリアルナンバーとギャランティーカードが付与される。熟成の進行度合いやタンクに残る量などを踏まえ、味わいや価値が変化する可能性がある点も明記されている。

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SAKE HUNDREDと株式会社Clearの概要

SAKE HUNDREDは「世界中の人々の『心を満たし、人生を彩る』」ことをパーパスに掲げる日本酒ブランドであり、比類なき価値を提供することを目指している。会員登録(無料)を通じて最新情報や限定商品の案内を行っている(https://jp.sake100.com/、https://jp.sake-times.com/)。

運営会社の株式会社Clearは、2013年2月7日設立、所在地は東京都渋谷区渋谷2丁目4-3 JP渋谷4階、代表取締役は生駒龍史、資本金は1億円。事業内容は日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」および日本酒専門WEBメディア「SAKETIMES」などである。企業サイトはhttps://clear-inc.net、ブランドサイトはhttps://jp.sake100.comである。

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イベントと『現外』の要点を表に整理して締める

以下に本記事で取り上げたイベント概要、チャリティーの仕組み、『現外』の商品情報、主催・協力組織などを整理した表を示す。本文で述べた各種データを一目で確認できるようにした。

項目 内容
イベント名 防災・チャリティイベント「大人も子どもも震災を未来へつなぐ」
開催日 2026年1月31日(土)、2月1日(日) 10:00~17:00
会場 神戸ハーバーランド umie サウスモール1F 中央特設会場
チャリティー試飲 日付 2026年2月1日(日)
試飲商品/提供量 SAKE HUNDRED『現外』/ミニワイングラス 約25ml
試飲価格 10,000円(税込)
収益の取り扱い 収益は署名・メッセージとともに神戸ルミナリエへ全額寄付(寄付金贈呈式:2026年2月20日・神戸観光局)
製品名 現外(GENGAI)
製造者 沢の鶴(兵庫)
内容量・価格 500ml・¥297,000(税込・送料別)
販売開始 2026年春頃予定(ブランドサイトで販売、案内登録あり)
受賞歴 Kura Master 2022(金賞)、IWC(3年連続入賞)
主催・協力 神戸学院大学、神戸松蔭大学、SAKE HUNDRED(株式会社Clear)、大学コンソーシアムひょうご神戸
関連URL

本稿では、31年熟成によって誕生した『現外』の背景と味わい、大学生たちの1年間にわたる調査・展示の内容、会場で行われたチャリティー試飲および寄付の仕組み、製品と運営企業の基本情報を整理した。震災の記憶を未来につなぐ取り組みとして、時間と人の意志がどのように価値を生み出すのかを示す事例であることが確認できる。