Agentforceで検証 保険契約自動化PoCの成果
ベストカレンダー編集部
2026年2月12日 13:32
Agentforceセミナー
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Agentforceで切り拓く契約サポート業務の自動化とPoCの位置づけ
2026年2月12日、TISインテックグループの株式会社アグレックスは、チューリッヒ生命保険株式会社と共同で実施したAIエージェントを活用した保険契約サポート業務の自動化に関するPoC(概念実証)の実施結果を公表しました。本リリースは、アグレックス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:柳井 城作)が、Salesforceの自律型AIエージェント「Agentforce」を活用して契約変更手続きの一連プロセスを自動化する取り組みを、2025年7月から9月までの期間で行ったことを報告するものです。
本PoCのテーマは「マンパワーゼロ」であり、保険業界における人手不足や顧客ニーズの多様化という背景のもと、カスタマーエクスペリエンス(CX)向上と業務負荷軽減(DX)を同時に実現することを目的に設計されました。アグレックスはチューリッヒ生命が広く導入・運用しているSalesforceの支援実績を背景に、Agentforceの構築および製品評価を行い、チューリッヒ生命側では自社業務での実用化を目指した評価を実施しました。
PoCの設計と具体的なシナリオ
PoCは2025年7月から9月の3か月間にわたり実施され、想定ユースケースとして「結婚に伴う契約変更手続き」を中心に据え、Webで完結可能な業務から優先的に検証を行いました。対象業務は住所・連絡先変更、改姓・改名、受取人変更の3点です。
検証の具体的なシナリオは以下の通りで、チャット主体のやり取りを通じて手続きを進める流れを実装しました。
- ナレッジ提供:顧客がHPに来訪し、AIエージェントが顧客の用件をヒアリングおよび情報提供を行う。
- 本人認証:契約者の読み仮名、生年月日、電話番号に対してSMSワンタイムパスワードを用いた2要素認証を実施。
- 請求内容登録:保険変更手続きに必要なヒアリング項目をSalesforceに登録することで、処理の一元化を図る。
- 本人確認書類登録:公的書類のイメージを生成AIでデータ化・突合し、不備チェックを行うプロセスを検証。
- 完了:BRMS(Business Rules Management System)と連携しクロージングする。
評価観点は以下の4つの側面で設定され、品質・システム・業務・拡張性それぞれに対する定量・定性評価が行われました。
- 品質面
- 精度、表現力、汎用性・適応性を評価。
- システム面
- レスポンススピード、保守性、セキュリティを評価。
- 業務面
- 業務成立性、画面表現力およびUIを評価。
- 拡張面
- チャネル拡張性や既存機能への親和性を評価。
PoCの評価結果と確認された効果・課題
PoCではAgentforceの適用により、複数の評価項目で有益な結果が確認されました。品質面では、言語対応の精度や表現力、汎用性が評価され、マニュアルに基づく正しい文章表現や丁寧語での応答が可能であることが確認されました。多言語や方言、問いのバリエーションに対応でき、挨拶やクレームといった問合せにも概ね対応可能である点が報告されています。
システム面では、チャットによる問い合わせ対応で3秒以内の回答が可能であることが把握され、一連の変更手続きをチャットでリアルタイムに完結させることができる点は、コンタクトセンターの回答効率化に資するものと評価されました。一方で、マニュアル外の問い合わせやデータ登録処理が多い場面ではレスポンスが低下する傾向が観察されました。また、リアルタイムチェックにより手続き漏れの削減効果も確認されています。
業務面の評価では、住所変更、改姓・改名、受取人変更といった契約サポート業務のプロセスを人を介さずAgentforceで実現できること、さらに契約管理システムや基幹システム、BRMSといった既存システムとの連携が可能であることが確認されました。課題としては、現状テキストチャット対応に限定されているため、画像やフォームを用いた柔軟なやり取りに対応しづらく、情報量や操作性の面で制約が確認された点が挙げられます。これに対し、定型入力フォームやファイルアップロードの併用によりUIの拡張を目指すとしています。
拡張面では、LINE等の他チャネルでの対応が可能であることを確認しており、将来的には音声技術との連携によるカスタマイズ性向上が見込まれると報告されています。契約サポート業務全体への適用により、人件費削減やTAT(Turn Around Time)の短縮につながる可能性が示され、顧客利便性向上とCXの改善が期待される点も明記されています。
展開計画、オンラインセミナー情報と問い合わせ先
アグレックスは本PoCで得られた知見をもとに、Agentforceを用いたPoCの準備から検証・チューニング・評価までを約3か月で支援する「Agentforce活用PoC支援サービス」を展開する計画を示しています。このサービスは保険業界に限らず、AI活用によるCX向上を目指す企業に対する支援を想定しており、コンタクトセンター業務に加えSalesforceプラットフォーム内で業務完結が可能な次世代コンタクトセンターの実現を目指す方針が示されています。
本PoCに関するオンラインセミナーは、2026年2月12日(木)11:00から期間限定でアーカイブ配信されます。セミナーのタイトル、配信期間、視聴方法および申し込み先は以下の通りです。
- セミナータイトル
- チューリッヒ生命保険とアグレックスで挑戦! Agentforceで「CXエージェント」を構築 ~保全業務自動化PoCの取り組み~
- 配信期間
- 2026年2月12日(木)11:00~2026年3月11日(水)17:00
- 視聴方法
- 申込み時に登録したメールアドレス宛に視聴用URLを送付。
- 申込みURL
- https://www.agrex.co.jp/seminar/detail/20260212-agentforce.html
アグレックスの事業概要とTISインテックグループの説明もリリースには含まれており、アグレックスはBPO、ソフトウェアソリューション(SS)、システムインテグレーション(SI)を柱とする総合情報サービス企業であること、TISインテックグループは約2万人超の社員で社会課題の解決にITサービスを提供していることが示されています。
本件に関する問い合わせ先は以下の通りです。
- 問い合わせ先(株式会社アグレックス)
- デジタルトランスフォーメーション事業本部 クラウドソリューション事業部 西日本クラウドソリューション部 佐藤
- TEL
- 06-4796-0350
- salesforce_west@m.agrex.co.jp
補足情報として、SalesforceおよびLINE等の商標表記に関する注記、ならびに本リリース記載の情報は発表日時点のものとしている点が明記されています。
PoCで示された実務上のインパクト
PoCの結果からは、契約サポートにおける日常的な変更手続きの多くがAIエージェントによって代替可能であることが示されました。リアルタイムのチャット対応による即時性、BRMS等との連携による業務ルールの自動適用、生成AIを用いた書類イメージのデータ化・突合による不備チェックなどが実務上の効果として挙げられます。
同時に、現在のテキストチャット中心の実装では情報入力やアップロードを伴う場面において操作性の課題が存在すること、マニュアルになければ回答が困難な問いやデータ登録量が多い場面でレスポンスが低下する点など、ユーザー体験や設計面での改善余地も明確になっています。
まとめ(主要情報の整理)
以下の表に、本記事で取り上げたPoCの主要事項を整理します。表は実施主体、期間、目的、対象業務、主要シナリオ、評価観点、主な成果と課題、セミナー情報、問い合わせ先を網羅しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年2月12日 11:00 |
| 実施主体 | 株式会社アグレックス(TISインテックグループ)/チューリッヒ生命保険株式会社 |
| PoC期間 | 2025年7月~2025年9月(3ヶ月) |
| 目的 | 「マンパワーゼロ」をテーマに、Agentforceで代替可能な契約変更手続きを洗い出し精度検証 |
| 対象業務 | 住所・連絡先変更、改姓・改名、受取人変更(Web完結を優先) |
| 主要シナリオ | ナレッジ提供→本人認証(SMS 2要素)→請求内容登録(Salesforce)→本人確認書類の生成AI突合→BRMS連携で完了 |
| 評価観点 | 品質(精度・表現力等)、システム(速度・保守性・セキュリティ)、業務成立性、拡張性 |
| 主な成果 | 3秒以内のチャット応答、テキストベースでの手続き完結が可能、言語表現の精度・汎用性を確認、既存システム連携の可否を確認 |
| 主な課題 | テキストチャット限定のため画像・フォーム等との連携や情報量・操作性の改善が必要、データ登録量が多い場面でのレスポンス低下 |
| セミナー配信 | 2026年2月12日 11:00~2026年3月11日 17:00(申込みURL: https://www.agrex.co.jp/seminar/detail/20260212-agentforce.html) |
| 問い合わせ先 | 株式会社アグレックス デジタルトランスフォーメーション事業本部 クラウドソリューション事業部 西日本クラウドソリューション部 佐藤 / TEL:06-4796-0350 / E-mail:salesforce_west@m.agrex.co.jp |
以上が発表されたPoCの全体像と主要な成果・課題の整理です。今回の検証では、Agentforceを中心とした自律型AIエージェントが契約サポート業務の多くをテキストチャットで代替し得ること、既存システムとの連携により実務運用の可能性があることが確認されました。一方で、UIの拡張や高負荷時のレスポンス改善など実用化に向けた技術的・運用的な改善点も明確になっています。詳細はアグレックスの公表資料および上記セミナーを参照してください。