有報をAIで横断分析、EDINET DBβ版を無料公開
ベストカレンダー編集部
2026年2月17日 09:47
EDINET DBβ公開
開催日:2月17日
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EDINETの有価証券報告書をAIが直接読み解くための新しい財務データ基盤
Cabocia株式会社は、全上場企業3,848社の有価証券報告書(有報)データを構造化し、AIでの分析が可能なWebサービス「EDINET DB」のβ版を、2026年2月17日から無料で公開しました。プレスリリースは2026年2月16日10時00分に発表されています。Webでの閲覧は登録不要かつ完全無料で、開発者向けにはREST API(11エンドポイント)とMCP Serverを用意しています。
本サービスは金融庁EDINETのXBRLデータを元に、JP GAAP・IFRS・US GAAPという3つの会計基準を横断して名寄せ(マッピング)した財務データベースを構築した点が最大の特長です。算出ロジックを公開した信用スコア(0〜100点)や、有報テキストを含むAI総合所見を全上場企業に対して提供します。サービスURLはhttps://edinetdb.jpです。
会計基準を統一する「名寄せ」処理と公開ドキュメント
EDINET DBはJP GAAP、IFRS、US GAAPにまたがる科目名を24の指標に統一的にマッピングしています。主要指標(売上高、営業利益、ROEなど)を会計基準の違いを意識せずに比較可能にすることを目指しており、収録対象は全上場3,848社、収録期間はFY2020〜FY2025の最大6年分です。
名寄せのマッピング定義(各会計基準の科目ID対応表)はサイト上のドキュメントページ(/docs/metrics)で全て公開されています。どの基準のどの科目がどの指標に統合されているかを確認できるため、透明性の高いデータ利用が可能です。
名寄せの仕組みと対象指標
名寄せは24指標に対して、各会計基準の科目IDを対応付ける形で実施されています。これにより、同業他社比較やランキング作成、指標計算が一貫したロジックに基づいて行えます。
具体的には次のような指標を対象としています。売上高、営業利益、営業利益率、ROE、自己資本比率、キャッシュフロー等。名寄せ定義の全項目はドキュメントで公開されています。
算出ロジック公開の信用スコアとAIによる総合所見
EDINET DBは、収益性・安全性・効率性・成長性の4軸で定量評価を行い、信用スコア(0〜100点、6段階)を全企業に付与します。基準点は50点で、自己資本比率・営業利益率・キャッシュフローなどの指標に基づき加減点する方式を採用しています。算出ロジック全項目はドキュメントページ(/docs/credit-scoring)で公開されています。
加えて、有報に含まれる定性情報(事業の内容、経営方針、リスク情報、MD&A等)のテキストデータをAI(Gemini)で統合分析し、各企業ごとに総合所見を生成します。このため、単なる数値の比較にとどまらない、経営方針やリスクに関する読み取りを含む分析が可能です。
信用スコアの構成要素とドキュメント公開
信用スコアは以下の4つの軸で計算され、各軸の評価に基づいて最終スコアが決定されます。算出方法や加減点ルールはすべて公開されており、ユーザーは採点ロジックを確認して結果の解釈ができます。
- 収益性:営業利益率や売上総利益など
- 安全性:自己資本比率や負債比率
- 効率性:総資本回転率、資本効率
- 成長性:売上高・利益の成長率
算出ロジックの透明化により、利用者はスコアの根拠を追跡できます。ドキュメントは/ docs/credit-scoringで公開されています。
APIとMCPでAIエージェントが直接参照できる設計
EDINET DBはREST API v1(11エンドポイント)を提供し、企業検索、財務データ、財務比率、分析スコア、ランキング、業種別集計などを取得できます。APIはFree、Pro、Businessの3段階プランを用意しており、Webでの閲覧は登録不要です。
さらにMCP(Model Context Protocol)Serverにも対応しており、AIエージェント(例:Claude Desktop、Cursor、ChatGPT等)から直接データを参照できる仕組みを提供しています。ローカルMCP Serverは設定ファイルを追加するだけで利用可能で、β期間中にはリモートMCP Serverも提供予定です。
MCP利用方法とAI連携のイメージ
Claude(Web版)やChatGPTからは、URLとAPIキーを登録するだけでブラウザ上のAIから直接データを参照できます。ユーザーは自然言語で「トヨタの直近5年の財務推移を分析して」といった問いかけを行うだけで、構造化された財務データに基づいた回答を得ることが可能です。
ローカルMCP Serverの設定は、Claude DesktopやCursorに設定ファイルを追加するだけで対応します。β期間中に提供予定のリモートMCP Serverは、設定ファイル不要でさらに簡単に接続できるよう設計されています。
APIの提供内容とテキストコーパス
有報のテキスト情報は78万件を構造化して提供します。これには事業の内容、経営方針、リスク情報、MD&Aなどが含まれ、API経由で網羅的に取得が可能です。テキストデータは無料プランからアクセス可能で、APIドキュメントも充実しています。
REST APIの主要な用途は、AI会話での参照、分析パイプラインへの組み込み、BI的な一括取得など多岐に渡ります。AI会話1回あたりの平均消費APIリクエストは2〜3件程度が想定されています。
利用プラン・想定利用シーン・会社情報
APIの利用プランは以下の通りです。β期間中(2026年2月17日〜3月中の正式リリースまで)に登録したユーザーには、Pro相当(API 1,000件/日)を無料で開放します。正式リリース後の有料プランの料金は後日発表されます。
| プラン | API上限 | 主な対象 |
|---|---|---|
| Free | 100件/日 | 個人投資家、お試し利用 |
| Pro | 1,000件/日 | 開発者、クオンツ |
| Business | 10,000件/日 | 法人、全社スキャン |
想定される利用シーンは主に以下の3種類です。個人投資家は気になる企業の信用スコアやAI所見をワンクリックで確認できます。AIエンジニアやクオンツは分析パイプラインにREST APIやMCPを組み込み、法人はBusiness APIで日本株ファンダメンタルデータを一括取得して社内分析基盤に統合できます。
既存サービスとの位置づけ
EDINET DBは有報データの構造化とAI分析に特化しており、以下の点で差別化しています。まず、有報テキスト78万件を無料APIで提供していること、次に名寄せロジックを全て公開している点です。リモートMCPサーバーにより、エンジニアでなくともブラウザ上のAIから直接データを利用できるようにしています。
現時点では株価データやリアルタイム市場データは対象外ですが、正式リリース後にユーザー要望が多ければ対応を検討する計画です。
開発体制と会社情報
Cabocia株式会社はAIエージェント基盤の開発・運用、データ分析基盤の構築を事業の中核とする企業です。代表は小池 陸で、所在地は東京都港区芝浦1丁目となっています。設立以前より異なるデータソースの名寄せや横断分析基盤の構築に実績があり、その経験を有価証券報告書の領域に適用して本サービスを開発しました。
- 会社名
- Cabocia株式会社
- 代表取締役
- 小池 陸
- 所在地
- 東京都港区芝浦1丁目
- 事業内容
- AIエージェント基盤の開発・運用、データ分析基盤の構築
- 会社URL
- https://cabocia.jp
お問い合わせはCabocia株式会社 EDINET DB事業部、メール edinetdb@cabocia.jp、X(旧Twitter): @edinetdb で受け付けています。
本記事で扱った主要ポイントの整理
以下の表に、EDINET DBの主要な情報をまとめます。表の後に本記事の締めくくりとして簡潔なまとめを記します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | EDINET DB |
| 公開日(β版) | 2026年2月17日 |
| プレス発表日 | 2026年2月16日 10:00 |
| 対象データ | 日本の全上場企業3,848社(FY2020〜FY2025、最大6年分) |
| データソース | 金融庁 EDINET API(有価証券報告書、XBRL) |
| 主な機能 | 3会計基準の名寄せ(24指標)、信用スコア(0〜100、6段階)、AI総合所見、78万件の有報テキスト構造化 |
| API | REST API v1(11エンドポイント) + MCP Server対応 |
| 閲覧 | Web閲覧は登録不要・完全無料(https://edinetdb.jp) |
| β特典 | β期間中に登録したユーザーはPro相当(API 1,000件/日)を無料で利用可能(2026年2月〜3月中) |
| 会社 | Cabocia株式会社(代表: 小池 陸、所在地: 東京都港区芝浦1丁目) |
| 問い合わせ | edinetdb@cabocia.jp / X: @edinetdb |
EDINET DBは、EDINETのXBRLデータを基礎に、会計基準の違いを吸収する名寄せ、算出ロジックの公開、AIによる定量・定性の統合分析、およびAIエージェントとの直接連携を一体で提供するサービスです。β期間の無料提供により、個人投資家から開発者、法人まで幅広い利用が想定されています。詳細やドキュメントはサービスサイト(https://edinetdb.jp)で確認できます。