26卒 高校就活:求人増と待遇改善の現場実感
ベストカレンダー編集部
2026年2月19日 17:18
26卒高校就活調査
開催日:2月19日
📅 カレンダーに追加:Google|iPhone/Outlook
26卒の高校就活――求人増と待遇改善が同時に進行している現場の実感
ジンジブが2026年1月15日から1月27日にかけて実施した進路指導担当教員へのアンケート(有効回答237名)を通じて、2026年3月卒(26卒)の高卒就職市場の状況が浮かび上がりました。調査は「ジョブドラフトTeacher」を導入する全国903校を対象とし、回収はメールによるアンケートフォームで行われています。
発表日時は2026年2月19日 15時00分、対象は全国の高等学校進路指導担当教員で、公立(全日定時通信)37.6%、私立(全日通信)62.4%の比率で回答が集まりました。以下は調査の主な事実と数値です。
求人票の量と内容の変化
まず、学校に届く求人票の量について、43.5%が「増えた」と回答し、39.7%が「変わりない」と答えています。合計すると約8割強の高校で求人票が前年並みもしくは増加して届いている実感があることになります。
一方で職種の選択肢については、求人票の量に比べて変化が小さく、「職種が増えた」と感じる教員は27.4%にとどまり、57.0%が「変わりない」と回答しました。求人の量は増加しているが、特定の職種での企業間競争が激しい状況が示唆されます。
| 項目 | 回答 |
|---|---|
| 求人票が「増えた」 | 43.5% |
| 求人票が「変わりない」 | 39.7% |
| 職種が「増えた」 | 27.4% |
| 職種が「変わりない」 | 57.0% |
待遇改善の実態と教員の負担増
求人票の内容面では、採用競争により待遇面の改善が顕著です。教員が変化を感じた求人票の項目では、「給与・賞与」が72.2%、「休日日数」が51.1%と回答され、条件面が良化していることが明確になりました。
しかし求人票の増加は教員の業務負担の増加も招いています。進路指導の負担感については26.2%が「増している」と回答しました。特に面接練習や個別アドバイス、企業とのやり取りが重荷になっていることが示されています。
具体的な負担項目
進路指導の負担が増えている教員に対して、負担を感じる業務を複数回答で尋ねたところ、上位は以下のとおりです。
- 面接練習の指導:51.6%
- 個別のキャリアアドバイス:38.7%
- 企業との情報交換:35.5%
さらに、求人票が増えたと回答した学校の教員では、業務負担が増えたと回答した割合が34%に上り、求人票の増加に比例して「求人票の管理」が負担となる割合が42.9%まで増加しました。自由記述では「新規企業の訪問ラッシュに対応しきれず、授業や生徒対応が圧迫されている」といった切実な声が寄せられています。
ミスマッチと企業活動の変化――現場が抱える課題
教員が感じる就職活動上の最大の課題は「生徒とのマッチングに苦慮する」こと(64.1%)でした。次いで「情報が多くて整理がつかない」ことが27.4%で続きます。情報量の増加は、条件面のみで企業を選ぶ生徒の増加や早期離職につながる懸念を生じさせています。
求人票以外の企業活動で増えたと感じるものについては、「高校訪問」が42.2%で最も高く、次いで「特になかった」が33.8%、「インターンの受け入れ」が19.0%、「職場見学会の開催」が18.6%でした。企業理解や仕事理解を深める取り組みは増えている一方で、それを受け止める学校側の対応が追いつかない面が見られます。
自由記述に現れた教員の懸念
- 条件面だけで選ぶ生徒の増加
- 求人票の増加や待遇改善により、給与・休日などの条件面のみで就職先を選ぶ傾向が強まっているとの指摘が複数寄せられました。
- ミスマッチと早期離職への不安
- 条件で選んだ結果、仕事内容や社風に合わず早期離職につながる懸念が示されています。
- 体験の不足
- インターンや職場体験など「働くリアル」を伝える機会の不足を指摘する声もありました。
これらの指摘は、求人の「量的増加」と「情報の質・整理」の両面を同時に扱う必要性を示しています。
27卒に向けた対応策とジンジブの提言/企業・学校の役割
ジンジブはアンケート結果を踏まえ、27卒の高卒採用で重要となる行動変容を3点提示しています。これらはいずれも「直接・体験」に軸を置いた施策であり、ミスマッチ軽減と教員負担の軽減を同時に目指すものです。
その3点は次のとおりです。
- 先生にわかりやすい情報のデジタル化:求人票のデジタル整備や自社の強みを一目で伝える情報整理が必要。
- 働くリアルを伝える体験の創出:インターン・職場見学会などを学校・企業・学外で連携して提供すること。
- 高校生へ直接届ける発信力の強化:SNSや採用サイト、キャリア授業への参加を通じて高校生へ直接情報を届ける。
企業はこれらを通じて自社の発信力を強め、民間サービスを活用して魅力を整理・発信すると同時に、学校側の業務負担軽減に貢献することが求められます。ジンジブ自身は「学校あっせん」を尊重しつつ、民間サービスの併用で教員の支援負担を軽減し、高校生が主体的に進路選択できる環境づくりを目指すとしています。
高卒採用スケジュール(2027年3月卒)
高卒採用のスケジュールは従来の慣行に基づく日程が示されています。年度ごとの申し合わせや地方による運用差はありますが、主な日程は以下のとおりです。
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 6月1日 | ハローワークによる求人申込書の受付開始 |
| 7月1日 | 企業による学校への求人申込及び学校訪問開始 |
| 9月5日 | 学校から企業への生徒の応募書類提出開始(沖縄県は8月30日) |
| 9月16日 | 企業による選考開始及び採用内定開始 |
| 10月以降 | 「2次応募」時期・2社応募が始まる時期(都道府県による) |
なお、応募開始から一定期間は「1人1社応募」や校内選考などの慣行が続いており、これらが生徒の進路選択や情報整理に影響を与えています。
調査概要・ジンジブの事業内容と連絡先、記事の要点整理
本調査の概要、ジンジブの事業概要、および問い合わせ先は以下のとおりです。調査の背景には少子化と深刻な人手不足があり、企業の2026年卒求人倍率は「3.94倍」(出典:厚生労働省「令和7年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る取りまとめ(9月末現在)」)と高止まりしています。また、2026年2月16日に開催された「第35回高等学校就職問題検討会議」(厚生労働省)でもスケジュールや情報公開に関する議論が行われました。
ジンジブの概要は次のとおりです。代表取締役は佐々木満秀、本社は大阪市中央区南本町、設立は2015年3月23日(グループ創業1998年9月1日)、東京証券取引所グロース市場(証券コード:142A)に上場しています。拠点は大阪本社・東京・福岡・名古屋・仙台・広島・新潟・岡山・熊本・静岡です。
- 調査対象
- 「ジョブドラフトTeacher」導入校の進路指導担当教員(全国903校対象)
- 有効回答数
- 237名(公立:全日定時通信37.6%、私立:全日通信62.4%)
- 調査期間
- 2026年1月15日~1月27日
- 調査方法
- メールによるアンケートフォーム
- お問い合わせ
- 株式会社ジンジブ(問い合わせフォーム)
https://share.hsforms.com/1fIDvU6W3QNGKlBLgbhFqMAc7eqs - ジンジブ公式サイト
- https://jinjib.co.jp/
ジンジブは、高卒向けのサービスとして「ジョブドラフトNavi」「ジョブドラフトTeacher」「ジョブドラフトCareer」「ジョブドラフトFes」「おしごとフェア」などを提供し、企業・教員・生徒の三者による最良のマッチングを支援しています。2023年12月には「第13回キャリア教育アワード」にて優秀賞を受賞しています。
| 項目 | 内容/数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 発表日時 | 2026年2月19日 15時00分 | ジンジブ発表 |
| 有効回答数 | 237名 | 公立37.6%/私立62.4% |
| 求人票の増加実感 | 増えた:43.5%、変わりない:39.7% | 約8割強が前年並みかそれ以上 |
| 職種の増加実感 | 増えた:27.4%、変わりない:57.0% | 職種は横ばい傾向 |
| 待遇の改善を感じた項目 | 給与・賞与:72.2%、休日日数:51.1% | 採用競争による待遇改善 |
| 進路指導の負担増 | 増している:26.2%(求人増の学校では34%) | 面接練習、個別アドバイス等が負担 |
| 企業活動の増加(求人票以外) | 高校訪問:42.2%、インターン受入:19.0%、職場見学会:18.6% | 企業理解を深める取り組み増加 |
| 最大の課題 | 生徒とのマッチングに苦慮:64.1% | 情報過多によるミスマッチが主因 |
| 関連データ | 求人倍率(2026年卒):3.94倍 | 出典:厚生労働省(令和7年度取りまとめ) |
本記事では、調査結果に基づき26卒の高卒就活の現状を整理しました。求人票の増加や待遇改善が進む一方で、教員の業務負担増や情報のミスマッチが顕在化している点が重要なポイントです。企業と学校、支援サービスが連携して「情報の整理」「体験の提供」「直接発信」の3点を着実に進めることが、ミスマッチの軽減と高卒採用の質向上につながると考えられます。