3/20開幕 大山崎山荘美術館30周年展:民藝とモネ
ベストカレンダー編集部
2026年3月11日 17:25
開館30周年記念展
開催期間:3月20日〜4月11日
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30年の節目に並ぶ二つの展覧会:民藝とモネの時間軸
アサヒグループ大山崎山荘美術館は、2026年春に開館30周年を迎えます。これを記念して同館では、民藝運動の核心に位置する陶芸家たちの仕事に焦点を当てた企画展と、所蔵するクロード・モネの主要作品を通年で展示する特別な取り組みを同時に実施します。会期は2026年3月20日(金・祝)から始まり、両展が交差する期間を中心に、庭園や建築空間を含めた鑑賞体験が提供されます。
具体的には、開館30周年企画の第一弾として「山本爲三郎・河井寬次郎没後60年記念 共鳴 河井寬次郎×濱田庄司 ―山本爲三郎コレクションより」を2026年3月20日から9月6日まで開催し、同期間中、地下の安藤忠雄設計の展示室「地中の宝石箱」(地中館)では「没後100年 クロード・モネ展」を同時開催します。会期や展示替えのスケジュール、所蔵点数、展示の見どころなど、展覧会の全体像を以下で詳述します。
河井寬次郎と濱田庄司――山本爲三郎コレクションの由来と展示構成
山本爲三郎(1893-1966)は朝日麦酒(現アサヒグループHD)の初代社長として知られる一方で、民藝運動を初期から支援した収集家でもありました。当館所蔵の山本コレクションは、民藝運動の中心的人物である河井寬次郎(1890-1966)と濱田庄司(1894-1978)の作品を主要に含み、前後期あわせて約200点の作品が展示されます。
河井と濱田は東京高等工業学校(現・東京科学大学)で出会い、京都市陶磁器試験場で研鑽を積んだのち、1926年に柳宗悦らとともに民藝運動を創始しました。若い頃から共鳴し合った両者は、その後も生涯を通じて深い親交を保ちつつ、それぞれに独自の表現を追求しました。本展は二人の歩みと作陶の特徴を対照的に提示します。
- 河井寬次郎(1890-1966)
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現在の島根県安来市生まれ。東京高等工業学校窯業科で濱田と出会い、京都市五条坂を拠点に作陶。生涯にわたり多様な造形と釉薬の探究を続けました。
- 濱田庄司(1894-1978)
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現在の神奈川県川崎市生まれ。東京高等工業学校窯業科で河井と出会い、1920年にバーナード・リーチと渡英して作陶を学ぶ。帰国後は栃木県益子を拠点に民藝運動を推進しました。
展示は前期・後期の入れ替えにより変化します。会期は次の通りです。
- 会期:2026年3月20日(金・祝)-9月6日(日)
- 前期:3月20日(金・祝)-5月31日(日)
- 後期:6月3日(水)-9月6日(日)
休館日は通常月曜ですが、例外的に3月30日、4月6日、5月4日、7月20日は開館します。代わりに6月2日(火)および7月21日(火)は休館となります。開館時間は10:00〜17:00(最終入館16:30)です。
地中の宝石箱に集うモネ:所蔵全8点を通年で紹介
当館が誇るモネのコレクションは、本館の地下へ続く円形の展示室「地中の宝石箱」(地中館)に収められています。地中館は建築家・安藤忠雄による設計で、半地下構造と打ち放しコンクリート、上部の植栽が周囲の自然と一体化する計画になっており、鑑賞空間として静謐な環境を提供します。
今回のモネ展は開館30周年の1年間を通じて所蔵するモネ作品の全8点を展示する大規模な企画です。内訳は《睡蓮》5点、《日本風太鼓橋》ほか3点で、これらをまとめて展示するのは10年ぶりとなります。なお、企画展「共鳴 河井寬次郎×濱田庄司」との併設期間中は地中館に6点を展示し、会期終了後に一部展示替えを行って残りを紹介する構成です。
- モネ展会期:2026年3月20日(金・祝)-2027年4月11日(日)
- 第1期:3月20日(金・祝)-9月6日(日)
- 第2期:9月19日(土)-2027年4月11日(日)
- 会場:「地中の宝石箱」(地中館)
注意点として、同館内で開催されるクロード・モネ展の入館料は、同時開催の企画展入場料に含まれます。庭園や上部の光の取り込み方、展示室へ下りるコンクリート階段通路など、建築と作品が織りなす鑑賞体験も見どころのひとつです。
ショップと喫茶室:展覧会を持ち帰り、味わう
ミュージアムショップでは所蔵作品をモチーフにしたオリジナル商品を中心に販売します。モネや民藝ゆかりの作品をベースにしたグッズのほか、開館30周年記念グッズも用意されています。ここでしか買えない商品が揃う点が特徴です。
ショップの主なアイテムは次の通りです。
- ワインケーキ:開館30周年にあわせモネパッケージでリニューアル。
- 真鍮オブジェ「山の美術館」:大山崎山荘をモチーフにした限定アイテム。
- 製品染めTシャツ:作品から抽出した色で染めたTシャツ、胸元にモネや民藝作品のモチーフ。
- 所蔵作品マグネット:民藝ゆかりの作品はシルエットに沿ってカット。
本館2階の喫茶室は築約100年のレトロな室内とテラス席から三川合流域の風景を望める空間です。これまで「リーガロイヤルホテル京都」との協力で展覧会にちなんだオリジナルスイーツを提供してきた実績があり、開館30周年の特別メニューも予定されています。
会期中の喫茶室メニュー(例)は次の通りです。
- アイリス・ケーキ
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モネの《アイリス》をイメージして制作。ベースは紫芋のパウンドケーキに刻んだラムレーズンを混ぜ、表面に紫芋パウダーをふりかけ、バタークリームとさつま芋ダイスをトッピングしています。
- ガトー・トリコロール
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河井寬次郎《三色打釉手壺》のイメージで制作。白と黒(ココア)のスポンジにピスタチオクリームとキャラメルクリームをサンドし、表面は酸味のあるオレンジクリームで仕上げ、オレンジピールをトッピングしています。
- 後期の予定ケーキ
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後期展示(6月3日以降)には濱田庄司のスリップウェアをイメージしたケーキなどが登場する予定です。
入館料、アクセスに関する実務情報
入館料、主催・後援など、実際に訪れる際に必要な情報は次の通りです。価格は税込表記で、( ) 内は20名以上の団体料金です。
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 一般 | 1,500円(団体1,400円) |
| 高大生 | 700円(団体600円) |
| 中学生以下 | 無料 |
| 障がい者手帳・ミライロID保持者 | 500円(付添者1名まで無料) |
主催はアサヒグループ大山崎山荘美術館。後援は京都府、大山崎町、大山崎町教育委員会、京都新聞、読売新聞京都総局、朝日新聞京都総局、毎日新聞京都支局、産経新聞社京都総局、NHK京都放送局、エフエム京都です。関連情報や詳細なイベントスケジュール、展示画像の申請窓口などは開館30周年記念サイトで案内されています(https://www.30th.asahigroup-oyamazaki.com)。
まとめ表:展覧会と来館の要点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会場 | アサヒグループ大山崎山荘美術館(本館・地中の宝石箱[地中館]) |
| 展覧会(企画) | 「山本爲三郎・河井寬次郎没後60年記念 共鳴 河井寬次郎×濱田庄司 ―山本爲三郎コレクションより」 |
| 展覧会(モネ) | 「没後100年 クロード・モネ展」(所蔵作品全8点の通年展示) |
| 会期(企画) | 2026年3月20日(金・祝)-9月6日(日) (前期:3/20-5/31、後期:6/3-9/6) |
| 会期(モネ) | 2026年3月20日(金・祝)-2027年4月11日(日) (第1期:3/20-9/6、第2期:9/19-2027/4/11) |
| 展示点数 | 河井・濱田ほか前後期あわせて約200点、モネ所蔵作品8点(会期中一部展示替えあり) |
| 開館時間 | 10:00-17:00(最終入館16:30) |
| 休館日 | 月曜日(ただし3/30、4/6、5/4、7/20は開館)、6/2(火)、7/21(火)休館 |
| 入館料 | 一般1,500円(1,400円)、高大生700円(600円)、中学生以下無料、障がい者手帳等500円(付添1名無料) |
| 建築 | 地中館「地中の宝石箱」:安藤忠雄設計、半地下構造・円形展示室 |
| 主催・後援 | 主催:アサヒグループ大山崎山荘美術館。後援:京都府、大山崎町ほか各報道機関等 |
| 関連サイト | https://www.30th.asahigroup-oyamazaki.com |
本稿では、開館30周年を契機に同館が提示する二つの展覧会の構成、所蔵の特徴、建築と鑑賞体験、ミュージアムショップ・喫茶室の提供内容や実務情報を整理しました。展覧会は前後期の入れ替えや地中館の展示替えを含むため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認することを推奨します。