五常・アンド・カンパニー、2024年10月25日に175億円の資金調達を完了
ベストカレンダー編集部
2024年10月25日 14:03
五常資金調達完了
開催日:10月25日
五常・アンド・カンパニーの資金調達の概要
2024年10月25日、五常・アンド・カンパニー株式会社(以下「五常」)は、合計175億円のシリーズFラウンド資金調達を完了したことを発表しました。この資金調達により、2014年7月の創業からの累計資本調達額は465億円に達しました。五常は東京都渋谷区に本社を構え、代表執行役は慎泰俊氏です。
今回の資金調達は、特定投資家私募や海外インパクト投資家、国内クロスオーバー投資家からの出資を含む新たな資金調達手法を積極的に開拓するものです。特に、国内の個人投資家を中心に約50億円を調達したことが大きな特徴となっています。
シリーズFラウンドの詳細
五常は、2024年9月までの間に175億円のシリーズFラウンド資金調達を完了しました。この中には、特定投資家向け銘柄制度(J-Ships)を活用し、野村證券株式会社を通じて調達した資金が含まれています。具体的には、以下のような機関投資家が参加しています。
- アセットマネジメントOne株式会社
- レオス・キャピタルワークス株式会社
- 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
これらの投資家は、クロスオーバー・ファンドを通じて五常を初の未上場株投資先として選定しました。さらに、海外からも多くの機関投資家が参画しています。
海外からの投資家の参加
海外の投資家としては、台湾の海外援助専門機関やサステナビリティに特化したベンチャーキャピタル、国内外のミドル・レイトステージ投資に特化した運用会社などが新たに参加しています。具体的な投資家は以下の通りです。
- International Cooperation and Development Fund
- Hungchi Capital Co. Ltd.
- HiJoJo Partners株式会社
- 三井住友信託銀行株式会社のインパクト投資部門
- 大和ハウスベンチャーズ株式会社
- 合同会社富士通ベンチャーズファンド
- いわぎん未来投資株式会社
- 株式会社山陰合同銀行
- NOW株式会社
- 株式会社エービーエフキャピタル
また、既存株主からの追加投資も実現しており、これにより資金調達の多様化が進んでいます。
資金の用途と成長戦略
シリーズFラウンドで調達した資金は、インドやタジキスタンを中心とした既存グループ会社の成長に向けた財務基盤強化やデジタル化の推進に充当されます。また、アジア・アフリカ地域において金融包摂に取り組む事業者への出資も計画されています。
特に、最近ではアフリカ最大級のマイクロファイナンスグループであるBaobab Groupへの出資を通じてアフリカ市場に進出したことが注目されています。これにより、五常は国際的な金融包摂の拡大に寄与することを目指しています。
デット調達の実施状況
五常は、エクイティ調達と並行して約159億円のデット調達も実施しました。このデット調達の手段としては、コミット型シンジケートローン契約や無担保普通社債の引受、タームローンの調達などが含まれます。
具体的なデット調達の内容は以下の通りです。
日付 | 調達先 | 金額 | 借入期間 |
---|---|---|---|
3月 | 三井住友銀行 | 40億円 | 不明 |
4月 | みずほキャピタル | 10億円 | 3年 |
8月 | 福岡銀行 | 2億円 | 3年 |
8月 | 三井住友銀行 | 約90億円 | 約2年半 |
9月 | みずほ銀行 | 約17億円 | 約2年半 |
これらのデット調達により、五常は途上国におけるグループ会社の負債調達を直接的にサポートし、信用補完や関係強化を図っています。
五常・アンド・カンパニーについて
五常は、アジア及びアフリカの12カ国で事業を展開するホールディングカンパニーであり、途上国においてマイクロファイナンスを提供しています。2014年に設立され、金融包摂を世界中に届けることをミッションとしています。
2024年3月末時点で、五常は1万人を超えるグループ従業員を擁し、顧客数は240万人、連結営業貸付金は1,200億円を突破しています。今後も、持続的な成長を目指し、金融サービスの提供を拡大していく方針です。
項目 | 内容 |
---|---|
資金調達額 | 175億円(シリーズFラウンド) |
累計資本調達額 | 465億円 |
デット調達額 | 約159億円 |
顧客数 | 240万人 |
連結営業貸付金 | 1,200億円 |
設立年月日 | 2014年7月4日 |
以上のように、五常・アンド・カンパニーは、資金調達を通じてさらなる成長を目指し、金融包摂の拡大に寄与する取り組みを進めています。
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