岡山大学、2024年9月24日に新たな歯科用麻酔剤の承認を取得

新麻酔剤承認

開催日:9月24日

新麻酔剤承認
岡山大学が承認を取得した新しい麻酔剤ってどんなもの?
岡山大学が承認を取得した新しい麻酔剤「セプトカイン」は、アルチカインを成分とし、歯科治療の選択肢を広げる効果が期待されています。
新しい麻酔剤の承認はどのように進められたの?
岡山大学が医師主導で行った治験により、2024年9月24日に厚生労働省から「セプトカイン」の製造販売承認を取得しました。
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岡山大学が新しい歯科用局所麻酔剤の国内薬事承認を取得

国立大学法人岡山大学は、2024年10月27日に新たな歯科用局所麻酔剤「セプトカイン配合注カートリッジ」の国内薬事承認を取得したことを発表しました。この製品は、麻酔成分としてアルチカインを含み、海外では広く使用されているものの、日本国内では未承認でした。今回の承認は、岡山大学が医師主導で行った治験の成果に基づいており、歯科治療における選択肢が増えることが期待されています。

この承認は、2024年9月24日付けで厚生労働省から正式に発表されました。岡山大学学術研究院医歯薬学域(歯)に所属する宮脇卓也教授が主導した治験は、第1相から第3相までのすべての段階を含んでおり、アカデミアが全ての段階を主導することは非常に稀なケースです。

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治験の経緯と成果

岡山大学は、2016年10月に第1相の治験を開始し、約8年間の歳月を経て、ようやく承認に至りました。この間、大学は数多くの医療機関と連携し、治験を進めてきました。特に第3相試験は、新型コロナウイルスによるパンデミックの影響を受けながらも、試験を実施することができました。

宮脇教授は、治験に協力してくれた各施設や被験者に感謝の意を示し、「新しい選択肢への強い思いが共有できていた」と述べています。このような研究開発は、医療現場において新たな治療法を提供する重要なステップとなります。

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新しい麻酔剤の特性と期待される効果

新たに承認された「セプトカイン配合注カートリッジ」は、従来のリドカイン製剤に代わる選択肢として、歯科治療における麻酔の効果を高めることが期待されています。アルチカインは、局所麻酔剤としての特性が評価されており、患者の治療満足度を向上させる可能性があります。

国内の歯科領域ではリドカインが一般的に使用されていますが、アルチカイン製剤は世界的には広く普及しており、今回の承認により、国内においてもその使用が進むことが期待されます。これにより、海外での治療経験が日本の医療現場に反映されやすくなります。

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製造販売承認の詳細

「セプトカイン配合注カートリッジ」の製造販売承認に関する詳細は以下の通りです:

販売名 セプトカイン配合注カートリッジ
承認番号 30600AMX00244000
承認日 2024年9月24日
申請者 株式会社ジーシー昭和薬品
再審査 8年

この新しい麻酔剤は、岡山大学と株式会社ジーシー昭和薬品の産学連携によって開発されました。研究開発は、医療現場におけるニーズに応える形で進められ、今後の歯科医療において重要な役割を果たすことが期待されています。

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まとめ

岡山大学が新しい歯科用局所麻酔剤「セプトカイン配合注カートリッジ」の国内薬事承認を取得したことは、歯科治療の選択肢を広げ、患者の満足度向上に寄与する重要な進展です。治験は医師主導で行われ、約8年の歳月をかけて承認に至りました。今後、アルチカイン製剤の使用が進むことで、国内の歯科医療に新たな風を吹き込むことが期待されます。

以下に、この記事で紹介した内容をまとめます:

項目 詳細
新製品名 セプトカイン配合注カートリッジ
承認日 2024年9月24日
麻酔成分 アルチカイン
治験主導者 宮脇卓也教授(岡山大学)
申請者 株式会社ジーシー昭和薬品
再審査期間 8年

このように、岡山大学の取り組みは、医療の進歩に寄与する重要な一歩となります。今後の展開に注目が集まります。

参考リンク: