木下昌輝の新作『秘色の契り』が2024年11月1日に発売開始

木下昌輝氏の最新作『秘色の契り』が登場

2024年11月1日（金）、株式会社徳間書店より、著者木下昌輝氏の新作小説『秘色の契り　阿波宝暦明和の変　顛末譚』が全国の書店やネット書店で発売されることが発表されました。この作品は、江戸中期の徳島藩を舞台にした痛快な歴史エンターテインメントであり、藩政改革を担った若い家臣たちの奮闘を描いています。

本作は、特に藍の流通が大阪商人に支配され、藍作人たちが困窮する中で、藩主を巻き込んだ改革を目指す姿を描写しています。物語の中心となるのは、藩主の直仕置による藩政改革を目指す中堅家臣団と、彼らを支える若き藩主・蜂須賀重喜です。

物語の背景とあらすじ

物語は、江戸中期の徳島藩蜂須賀家を舞台にしています。当時、商人の力が強くなり、多くの藩が莫大な借金を抱えていました。徳島蜂須賀藩もその例外ではなく、特産物の藍を持ちながらも、約30万両の借金を背負っていました。藍の流通は大阪商人に握られ、藍販売の利益は非常に薄く、藍玉の生産農家は厳しい生活を強いられていました。

物語の主な登場人物である柏木忠兵衛は、江戸に急ぎ、秋田藩主の弟・佐竹岩五郎に会います。彼は、遂に第十代藩主として蜂須賀重喜を迎え入れることに成功しますが、重喜は政務には興味がないと宣言します。忠兵衛たちは、家老たちの専横に抗い、藩主の直仕置による改革を実現しようと奮闘します。

しかし、彼らの前には大がかりな陰謀が立ちはだかります。物語はアクションとサスペンスに満ちた展開を見せ、藩政改革の行方が注目されます。

著者のコメントと作品の魅力

木下昌輝氏は、本作に対し「江戸時代、こんなにややこしい殿様は他にいなかったかもしれない」と述べています。彼は、藩政改革に取り組む蜂須賀重喜という人物が、愚者なのか賢者なのか、勝者なのか敗者なのかを問いかけています。読者は、この複雑な人物像を通じて、歴史の深さを感じ取ることができるでしょう。

本作は、江戸中期の歴史を背景にした物語であり、当時の社会情勢や人々の心情を巧みに描写しています。藩政改革の難しさや、人の心を変えることの重要性がテーマにされており、歴史小説としての深みを持っています。

刊行記念トークライブの開催

新刊『秘色の契り』の発売を記念して、トークライブが開催されます。日時は2024年11月2日（土）15時からで、場所は枚方T-SITEの4Fカフェスペースです。作家の木下昌輝氏と講談師の玉田玉秀斎氏が、新作の魅力について語り合うミニ講談付きのイベントです。

参加費は2200円で、14時30分から開場します。興味のある方は、枚方蔦屋書店までお問い合わせください。

書誌情報および著者プロフィール

『秘色の契り』の書誌情報は以下の通りです：

著者の木下昌輝氏は1974年に奈良県で生まれ、2012年に『宇喜多の捨て嫁』で第92回オール讀物新人賞を受賞しました。その後も多くの受賞歴があり、近著には『愚道一休』があります。

まとめ

木下昌輝氏の新作『秘色の契り　阿波宝暦明和の変　顛末譚』は、藩政改革に挑む若い家臣たちと藩主の物語を描いた歴史小説です。江戸中期の徳島藩を背景に、人の心を変えることの重要性がテーマとなっており、アクションとサスペンスに満ちた展開が期待されます。

刊行記念トークライブも開催されるため、ファンにとっては見逃せないイベントとなるでしょう。以下に本作に関する情報をまとめます。

この新作は、歴史小説ファンにとって必読の一冊となることでしょう。