2024年10月11日、テルモンが欧州初の再生型有機農業公開討論会を開催
ベストカレンダー編集部
2024年10月28日 17:45
欧州初の公開討論会
開催日:10月11日
テルモンが切り拓くシャンパーニュの新時代
2024年10月11日、シャンパーニュ地方のメゾン・テルモンが再生型有機農業の促進団体リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス(ROA)との共同で、欧州初の公開討論会を開催しました。このイベントは、再生型有機農業の長所やその拡大の必要性を訴える重要な機会となりました。
メゾン・テルモンは、シャンパーニュ地方における有機農業の先駆者として、フランス初のリジェネラティブ・オーガニック〈再生有機〉認証(ROC™)を取得しています。この認証は、環境保護や生物多様性の尊重、土壌の再生を推進するための取り組みを示すものであり、テルモンの理念と見事に合致しています。
公開討論会の概要
公開討論会は、フランス・ダムリーにあるテルモンの倉庫で行われ、約100人の参加者が集まりました。イベントでは、フランス大統領のガストロノミーに関する個人代表であるギョーム・ゴメス氏や、フランスの有機農業開発促進機関「Agence BIO」の理事ロール・ヴェルドゥー氏が支援を行い、様々なプレゼンテーションと表彰式が行われました。
ROAのエグゼクティブ・ディレクターであるエリザベス・ウィットロー氏は、再生型有機農法の概要とその利点について説明しました。健康な土壌が炭素を吸収し、異常気象に対する回復力を高めることが科学的に証明されていることを強調しました。また、世界中で6万平方km以上の農地が再生型有機農法で耕作されている現状も紹介されました。
再生型有機農業の重要性
メゾン・テルモンでは、再生型有機農業の推進が急務であると考えています。これまでの農業慣行を見直し、環境に優しい方法を採用することが、持続可能な農業を実現するための鍵です。テルモンのセラーマスターであるベルトラン・ロピタル氏とコンサルタントのフランク・メイジー氏は、シャンパーニュにおける再生型有機農業の実証体験を共有し、その利点を紹介しました。
さらに、テルモンのCEOルドヴィック・ドゥ・プレシ氏は、メゾンの取り組みを振り返り、これまでの努力がどのように環境への配慮に繋がっているのかを説明しました。公開討論会は、自然への配慮を尽くした葡萄栽培が業界の未来を象徴するものであるとの共通理解で締めくくられました。
リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス(ROA)の役割
リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス(ROA)は、2017年に設立されたNPO団体で、有機農業の研究や推進を行っています。ROAは、企業やブランドがリジェネラティブ・オーガニック認証(ROC™)を取得する際の基準を監督しており、環境に配慮した農業を実現するための高い基準を設けています。
ROAの設立メンバーには、米ロデール研究所、ドクターブロナー、パタゴニアなどが名を連ねており、農業の持続可能性を追求するための活動を行っています。ROC™は、土壌の健康、動物福祉、農業従事者の公正な労働を目指し、世界最高レベルの基準を掲げています。
メゾン・テルモンの取り組みと未来
メゾン・テルモンは、1912年に創業され、家族経営を貫いてきました。創業者アンリ・ロピタル氏の信念を受け継ぎ、環境への影響を最小限に抑えながら高品質なシャンパンを生産することを目指しています。現在、テルモンは2030年までにクライメートポジティブ、2050年までにネットポジティブの実現を目指しており、様々な取り組みを進めています。
具体的には、ギフトボックスや不必要な包装の廃止、ボトルの軽量化、リサイクルガラスの使用、再生可能エネルギーの利用などを行っています。これにより、持続可能な農業の実現を目指し、シャンパーニュの新時代を切り拓く努力を続けています。
項目 | 内容 |
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イベント名 | ROA公開討論会 |
開催日 | 2024年10月11日 |
場所 | フランス・ダムリー |
参加者数 | 約100人 |
主な講演者 | エリザベス・ウィットロー(ROAエグゼクティブ・ディレクター)など |
メゾン・テルモンの目標 | 2030年までにクライメートポジティブ、2050年までにネットポジティブの実現 |
以上のように、メゾン・テルモンは再生型有機農業を通じて持続可能な未来を目指し、シャンパーニュの新時代を切り拓くための取り組みを続けています。これらの活動は、環境保護だけでなく、地域社会や農家にとっても大きな利益をもたらすことが期待されています。