NPOキミトが11月5日より陳情冊子をPDFで提供開始、実子誘拐問題に迫る
NPOキミトの新たな取り組み
特定非営利活動法人アートで社会問題を解決する会キミト(以下、NPOキミト)は、国会議員への陳情活動において使用される「陳情冊子」をPDF形式でダウンロード購入できるようになったことを発表しました。この冊子は、実子誘拐問題の解決に向けた重要な情報を提供しており、価格は500円に設定されています。この取り組みは、より多くの人々が陳情活動に参加し、共同親権の重要性を理解するための一助となることを目的としています。
実子誘拐問題とは
NPOキミトが取り組む「実子誘拐」とは、親が子どもに会うために家庭裁判所に申し立てを行わなければならない現状を指します。日本では、年間約12,000人の親が子どもに会えない状況に置かれています。この数字は、司法統計によるもので、特にDV(ドメスティックバイオレンス)の影響を受けたケースも含まれていますが、実際には多くの親が子どもに会うことができない理由がDV以外にあることが分かっています。
諸外国では、片方の親が子どもを他方の親に会わせない行為は「拉致」や「誘拐」と見なされ、児童虐待とされることもあります。これに対し、NPOキミトは日本における共同親権の導入を提唱し、実子誘拐問題の解決に向けた取り組みを進めています。
家裁の運用問題
実子誘拐問題の一因として、家庭裁判所(家裁)の運用が挙げられます。家裁では、面会交流の基準が「月1回以上」とされており、これは実際には親子の十分な交流を確保するものではありません。令和5年司法統計年報によると、裁判所での面会交流の取り決めのうち、最も多いのが「月1回以上」で、全体の40.4%を占めています。しかし、月1回の面会が親子の絆を深めるために十分であるかは疑問が残ります。
さらに、面会交流の取り決めが不履行となった場合、家裁からの通告はほとんどありません。これにより、子どもが親の愛情や育みを感じる機会が奪われることが懸念されています。このような家裁の運用は、実子誘拐問題の解決に向けた重要な課題であるとNPOキミトは考えています。
国会議員への陳情活動
実子誘拐問題の解決には、家裁だけでなく、行政機関や弁護士界、NPO法人などの是正が必要です。NPOキミトは、立法府を動かすために国会議員への陳情活動を行っています。この活動は2022年夏から始まり、約2年間にわたって継続されています。
国会議員への陳情で使用される「陳情冊子」には、NPOキミトが調査してきた問題に関するエビデンスが豊富に盛り込まれています。与野党の国会議員に聞いたところ、1年間で受ける対面の陳情は約800件から1200件にのぼるとのことです。NPOキミトは他の陳情に埋もれないように、冊子の内容を常に見直し、国会議員に関心を持ってもらえるよう努めています。
新「陳情冊子」の内容
NPOキミトの新しい「陳情冊子」には、77年ぶりの民法改正に伴い、共同親権導入に関する重要な3つの提案が追加されています。具体的には、28ページから32ページにかけて内容が増強され、エビデンスの豊富さや見やすさにこだわった構成になっています。
この冊子は、地方議員や国会議員への陳情活動だけでなく、共同親権の重要性を学ぶ勉強会などでも利用されることが期待されています。
PDFデータのダウンロード方法
NPOキミトの新「陳情冊子」は、チャリティー通販サイト「チャリ通」で購入可能です。ダウンロード費用は500円と低価格に設定されており、通販形式で即座に手に入るのも魅力の一つです。なお、使用に際しては著作権上の注意が必要です。
「チャリ通」サイトへのリンクは以下の通りです。キミト「チャリ通」
実子誘拐問題の影響
実子誘拐の最大の被害者は、何よりも子どもたちです。突然親と会えなくなることで、子どもたちが受ける心の傷は深刻です。NPOキミトは、陳情冊子を手にした方々が子どもたちのために行動することを願い、実子誘拐のない社会を実現するための周知活動を続けていく方針です。
まとめ
NPOキミトが提供する新しい「陳情冊子」は、実子誘拐問題に関する重要な情報を提供し、国会議員への陳情活動を支援するものです。これにより、共同親権の導入や子どもたちの権利が守られることが期待されています。以下の表に、この記事で紹介した内容をまとめます。
項目 | 内容 |
---|---|
タイトル | NPOキミトの新「陳情冊子」PDFダウンロード |
価格 | 500円 |
主な取り組み | 実子誘拐問題の解決 |
陳情活動の開始 | 2022年夏から約2年間 |
新冊子の特徴 | 共同親権導入に関する提案を追加 |
購入方法 | チャリティー通販サイト「チャリ通」 |
このように、NPOキミトの取り組みは、実子誘拐問題の解決に向けた重要な一歩であり、今後の活動に注目が集まります。
参考リンク: