2024年10月から始まるクロスロケーションズのIMSサービス強化の詳細
ベストカレンダー編集部
2024年11月9日 20:12
IMSサービス強化
開催日:10月1日
全世界42億台のスマホ位置情報データを活用した「Inbound Marketing Service(IMS)」の強化
クロスロケーションズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:小尾一介)は、2024年10月から訪日外国人旅行者向けの広告配信およびレポートサービス「Inbound Marketing Service(IMS)」を大幅に強化することを発表しました。これに伴い、グローバルのデータパートナーシップを拡大し、自社開発の人流分析エンジン「Location Engine™️」およびスマホ広告配信用エンジン「Targeting Engine™️」で使用する位置情報ビッグデータを月間全世界42億ID、国内9300万IDに拡大しました。
この新たな取り組みにより、インバウンド需要に対応する企業や団体の多様な取り組みを強力に支援することが可能となります。特に、国内デイリー130万スマホIDのインバウンド人流データを活用し、質の高いデータを提供することで、より詳細な分析が実現します。
インバウンドレポートサービスのメニュー強化
クロスロケーションズは、国籍判定された42億のグローバルデータに基づき、各スマホ端末保有者の精度の高い居住国判定を行っています。このデータを活用し、訪日時に端末から発信される国内の位置情報データにより、訪日外国人の人流分析が行われます。これにより、従来のインバウンドレポートサービスにおいても、レポートに活用できる質の良いデータが従来比最大50%増強されました。
従来のサービスでは、分析する店舗や観光地の日別、時間帯別の国別来訪IDカウントと、前後30分のみの周遊傾向を分析していましたが、今回のデータ増強により、入国から出国までの全行程や観光地の周遊傾向をより詳細に分析できるようになりました。
具体的なデータ分析の例
例えば、図1では羽田空港から入国した訪日外国人旅行者の入国後7日間の行動履歴が示されています。これにより、旅行者が北海道から沖縄まで日本全国を訪問していることが可視化され、コロナ前の爆買いとは異なり、日本の様々な地域での体験に旅行者の目的が変化していることがわかります。
また、図2では店舗や観光地など場所を起点にした分析が行われ、全国の町丁目単位で訪日外国人旅行者のID数を国別に集計することが可能です。これにより、流通小売や飲食チェーンのインバウンド需要獲得のための出店戦略や、消費財や食品、飲料メーカーの営業戦略立案に活用できるデータを提供開始します。
訪日外国人旅行者向け広告配信のパフォーマンス向上
新たなデータ増強により、旅ナカや旅アトの旅行者への広告配信能力も大幅に強化されました。位置情報を活用した広告配信では、GPS情報を利用した来店計測が可能であり、広告配信後の来店計測結果が従来のサービス比で約4倍に増加したキャンペーンもあります。この増加は、データ量増強の効果を示しています。
さらに、2023年10月から保有している豊富な過去データを活用し、昨年日本を訪れた旅行客に再来日を促進するキャンペーンもより効率的に実施可能です。
SNSへの広告配信面の拡大
今回のデータ増強に伴い、従来のサービスでは配信できなかったFacebookやInstagramへの広告配信が可能となり、訪日旅行者に対するSNSでの動画のクリエイティブ配信が実現しました。これにより、旅行中の非計画購買や観光地への来訪を促進することができます。
また、旅マエのインフルエンサーマーケティングを通じて店舗や観光地への来訪意欲を喚起し、旅ナカのInstagramやDSPの広告配信で実際の訪問へと誘導するカスタマージャーニーを意識したキャンペーンを実施することも可能になります。
業種ごとのIMS活用イメージ
クロスロケーションズのIMSは、さまざまな業種で活用可能です。以下に、主要な業種ごとの利用イメージを示します。
- 旅行・観光・自治体
- 訪日外国人旅行者の訪問状況や周遊傾向を分析し、観光施策や集客施策の立案に役立てる。
- 訪問者の数や来訪の時間帯を分析することで、オーバーツーリズム対策や混雑緩和に活用。
- 流通・小売・飲食
- 訪日外国人旅行者が集まるエリアや周遊パターンを基に、海外旅行者向けの店舗出店計画や出店エリアの選定に活用。
- インバウンド旅行者の訪問傾向を分析し、商品ラインナップの最適化や人気メニューの開発に活用。
- 消費財・飲料・食品メーカー
- 訪日外国人旅行者が多い地域や移動傾向を分析し、地域ごとの営業戦略やプロモーション活動の計画に活用。
- 旅マエ、旅ナカ、旅アトを通じた広告配信により、訪日外国人旅行者に対して自社製品の認知拡大を図る。
提供金額とデータの詳細
クロスロケーションズのIMSの提供金額は、レポートが30万円から、広告の最低出稿金額が50万円からとなっています。人流分析に使用する標本データおよび広告配信に使用するデータについては、以下のような詳細があります。
項目 | 詳細 |
---|---|
サンプル数 | 月間アクティブユーザー数(MAU)9,300万 |
データ発信元 | iOSおよびAndroidの数千種類のアプリ |
蓄積データ量 | 累計1兆9千億レコード(2019年1月〜2024年10月) |
月次追加データ量 | 約950億レコード |
クロスロケーションズは、「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・視覚化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとしています。位置情報ビッグデータをAIが解析・視覚化する独自技術である「Location Engine™」の開発とビジネス活用クラウド型プラットフォーム「Location AI Platform®」、クラウドサービス「人流アナリティクス®」などの開発を通じて、企業のビジネス拡大を支援しています。
この記事では、クロスロケーションズが発表した「Inbound Marketing Service(IMS)」の強化内容について詳しく紹介しました。新たに提供されるデータとサービスは、訪日外国人旅行者のニーズに応えるための重要な手段となるでしょう。
参考リンク: