個人が初めてJクレジットを売却、資産運用の新たな可能性
ベストカレンダー編集部
2024年11月10日 17:11
個人のJクレジット初売却
開催日:11月5日
カーボンクレジット「J-クレジット」の個人売却が実現
脱炭素化支援株式会社が運営する個人向けカーボンクレジット販売・買取ECサイト「脱炭素貨値両替所」において、2024年11月5日に日本で初めて個人が資産運用目的で購入した「J-クレジット」を売却しました。この取引は、日本国内において個人がカーボンクレジットを売却した初の事例として注目されています。
売却を実施したのは、日本国内在住の個人で、売却したのは森林に関連する30t-CO2の「J-クレジット」です。この動きは、従来法人による取引が主流であったカーボンクレジット市場において、個人が売却に参加することで流動性を高め、需要の拡大に寄与するものと期待されています。
「脱炭素貨値両替所」の概要
「脱炭素貨値両替所」は、個人がカーボンクレジットを購入し、投資資産として所有、売却が可能な日本初のECサイトです。このサイトは、カーボンクレジットを簡単に購入・売却できる仕組みを提供しています。また、購入・売却の際には、1回ごとに1t-CO2を無効化することで、脱炭素社会の実現に貢献しています。
以下は「脱炭素貨値両替所」におけるカーボンクレジットの販売実績です:
種類 | 数量 | 購入者数 | 合計 |
---|---|---|---|
省エネルギー | 100t-CO2 | 8名 | 800t-CO2 |
再生可能エネルギー(再エネ電気) | 100t-CO2 | 6名 | 800t-CO2 |
再生可能エネルギー(再エネ熱) | 100t-CO2 | 5名 | 500t-CO2 |
森林 | 30t-CO2 | 3名 | 90t-CO2 |
農業 | 0t-CO2 | 0名 | 0t-CO2 |
合計 | – | 20名 | 2,190t-CO2 |
カーボンクレジットの重要性と制度
カーボンクレジットは、二酸化炭素などの温室効果ガスの削減価値を権利化したもので、日本では「J-クレジット」がこれに該当します。この制度は、省エネルギーや再生可能エネルギーの利用によって得られたCO2削減量や、適切な森林管理によるCO2吸収量を国が認証する仕組みです。
2023年10月11日からは東京証券取引所において「カーボン・クレジット市場」が開設され、法人や自治体による「J-クレジット」の売買取引が開始されましたが、個人は参加できない仕組みとなっています。
カーボンクレジットの無効化とその意義
「J-クレジット」の無効化とは、クレジットを使用することを指し、使用済みとなることでCO2削減価値が消失します。脱炭素化支援株式会社は、購入・売却1回ごとに1t-CO2を無効化し、脱炭素社会の実現に貢献しています。これにより、環境への影響を軽減する取り組みが進められています。
以下は「脱炭素貨値両替所」及び「カーボンクレジットインベストメント」における無効化の実績です:
種類 | 数量 | 合計 |
---|---|---|
無効化実績 | 19t-CO2 | 4t-CO2予定 |
このように、個人がカーボンクレジットを売却することによって、より多くのCO2削減プロジェクトが実施されることが期待されています。個人が市場に参加することで、カーボンクレジットの流動性が高まり、価格が上昇することにより、プロジェクトの事業採算性が向上します。
項目 | 詳細 |
---|---|
売却者 | 日本国内在住の個人1名 |
売却日 | 2024年11月5日 |
カーボンクレジットの種類 | J-クレジット(森林) |
売却数量 | 30t-CO2 |
売却先 | 脱炭素化支援株式会社 |
このように、個人がカーボンクレジットを売却することにより、脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩が踏み出されました。今後もこの動きが広がり、より多くの人々が環境保護に参加することが期待されています。
参考リンク: