UHP、台湾技術見本市で超高純度水素精製技術を発表
ベストカレンダー編集部
2024年11月11日 11:23
台湾技術見本市出展
開催期間:10月17日〜10月19日
大分高専発スタートアップのUHP、台湾国際イノベーション技術見本市での出展
大分工業高等専門学校(大分高専)から生まれたスタートアップ企業、株式会社Ultra-High Purity(以下、UHP)は、2024年10月17日から19日にかけて台北世界貿易センターで開催された「台湾国際イノベーション技術見本市(Taiwan Innotech Expo)2024」に出展しました。UHPは、大分県の企業として唯一招待を受け、この展示会に参加しました。
このイベントでは、世界各国から約200の企業や研究機関が集まり、特許技術やイノベーションに関する最新情報を披露しました。UHPは、水素社会の実現に向けた自社の技術である「VASA-UHP」、すなわちバナジウム超合金を用いたウルトラ高純度水素精製技術を提案しました。
台湾国際イノベーション技術見本市2024の概要
台湾国際イノベーション技術見本市は、技術革新や発明をテーマにした展示会で、以下のような詳細がありました。
名称 | 台湾国際イノベーション技術見本市(Taiwan Innotech Expo)2024 |
---|---|
日時 | 2024年10月17日(木)~10月19日(土) 9時30分~17時30分 |
会場 | 台北世界貿易センター(TWTC)第1展示ホール |
主催 | 中華民国対外貿易発展協会(TAITRA) / 工業技術研究院(ITRI) |
URL | 台湾国際イノベーション技術見本市公式サイト |
展示会当日の様子
展示会の会場となった台北世界貿易センター第1展示ホールでは、約200の企業や研究機関、大学から多くの研究者や投資家、学生が参加しました。3日間にわたり、革新的技術や発明の紹介、ビジネスマッチングが行われ、非常に活発な交流がありました。
メインステージでは、セレモニーやトークセッション、発明コンテストの表彰式など、様々なイベントが開催され、多くの参加者で賑わっていました。日本からも多くの企業や団体が出展し、分野を問わず様々な技術交流が行われ、大変刺激的な環境でした。
UHPの技術に対する関心と今後の展望
イベント期間中、UHPのブースには多くの事業者が訪れました。総合商社や半導体メーカー、大手インフラ企業、医療機関など、水素技術を必要とする国内外の企業が関心を示しました。UHPが提案するウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」に対しても、多くの商談や協業の相談が寄せられました。
さらに、今後の水素社会の拡大に伴い、UHPの技術がその一翼を担うとの声も多く聞かれ、自社の技術の巨大な可能性を再確認する機会となりました。UHPは今後も研究開発を進め、志を同じくする企業や大学との共創を図り、その成果を社会に還元していく方針です。
ウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」について
UHPが開発したウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」は、大分高専の松本研究室による約20年間の研究開発を基にしています。この技術は、水素を含む混合ガスをバナジウム金属ベースの透過膜によって分離し、超高純度水素を高効率かつ低コストで取り出すことができます。
この技術は、現在主流のPSA方式に比べて精製効率が高く、大規模な設備やメンテナンスの手間が不要です。さらに、VASA(バナジウム超合金)を用いた透過膜により、水素回収率や膜の耐久性、水素精製量が大幅に向上します。従来のパラジウム合金から安価なバナジウム超合金に切り替えることで、エネルギーコストも大幅に削減できます。
株式会社Ultra-High Purityの概要
UHPは、水素社会の実現を目指し、バナジウム超合金を採用したウルトラ高純度水素精製技術「VASA-UHP」を開発するスタートアップ企業です。大分高専の松本佳久教授と、同校出身の横山元浩によって2024年に設立されました。
当社は、合金を用いた独自の精製技術により、超高純度なプレミアム水素を求める産業界の期待に応えることを目指しています。さらに、カーボンニュートラルに向けた多様なブレイクスルー技術の確立も目指しています。
会社概要
社名 | 株式会社Ultra-High Purity(株式会社ウルトラハイピュリティ) |
---|---|
代表取締役 | 横山 元浩 |
所在地 | 〒870-0905 大分県大分市向原西1丁目7番地17 |
設立年月日 | 2024年4月11日 |
資本金 | 29,000,000円 |
事業内容 | 超高純度水素精製装置の開発・製造・販売ほか |
企業HP | UHP公式サイト |
以上が、UHPの技術や展示会での様子についての詳細な情報である。水素社会の実現に向けた取り組みは、今後も注目される分野である。