大和ライフネクストが11月11日からマンション内配送実証実験を開始
ベストカレンダー編集部
2024年11月11日 14:26
マンション内配送実証実験
開催期間:11月11日〜1月31日
「再配達ゼロ」を目指す新たな取り組み
大和ライフネクスト株式会社は、2024年11月11日より東京都内のマンションにて「マンション内配送サービス」の実証実験を開始します。この取り組みは、物流業界における2024年問題への対応と、マンション居住者の利便性向上を目的としています。実証実験には、日本郵便株式会社、ヤマト運輸株式会社、佐川急便株式会社の三社が参加し、共同で進められます。
近年、インターネット通販の拡大に伴い、宅配便の取り扱い個数は年間約50億個に達しています。しかし、この急増は再配達の増加を招き、CO2排出量の増加やドライバー不足といった社会問題を引き起こしています。2023年6月には関係閣僚会議で「物流革新に向けた政策パッケージ」がまとめられ、2024年度中に再配達率を6%に引き下げる目標が設定されましたが、今年4月の調査では再配達率は10.4%に達しており、目標達成にはさらなる取り組みが必要です。
マンション内配送サービスの概要
「マンション内配送サービス」は、再配達率の削減と居住者の利便性向上を目指す新たな配送の仕組みです。このサービスでは、マンション管理員が宅配会社から荷物を一括で受け取り、各住戸に配達を行います。このプロセスにより、居住者が不在の場合でも効率的に荷物を届けることが可能となります。
具体的な配送の流れは以下の通りです:
- マンション管理員が宅配会社から荷物を一括で受け取り、専用倉庫に納品します。
- 管理員が各住戸に荷物を配達します。不在の場合は、宅配ボックスや置き配を活用します。
- 配達できなかった荷物は管理事務室または専用倉庫で一時保管され、居住者は業務時間内に受け取ることができます。
この仕組みにより、居住者は荷物の受け取りにおける利便性と安心感を向上させることができます。
本取り組みの目的と期待される効果
本実証実験を通じて、以下のような効果が期待されています:
- 宅配会社: 荷物の一括引き渡しによる配送の効率化が図られ、再配達の発生を防ぎます。
- 居住者: 荷物の受け取りがスムーズになり、管理員による配達で安心感が増します。
- マンション管理会社: 管理のノウハウを生かした新たなサービス提供により、顧客満足度の向上が期待されます。
特に、居住者にとっては、別々の宅配会社からの荷物をまとめて受け取ることができるため、非常に便利です。また、管理員が日常的に接点を持つため、安心感が得られます。
実証実験の詳細と今後の展開
実証実験は、2024年11月11日から2025年1月末までの期間、東京都中央区内の分譲マンション(約200戸)で実施されます。大和ライフネクストは、この実証実験を通じて得られたデータやフィードバックを基に、サービスの改善や拡充を図る予定です。
また、管理員は専用の配送管理アプリを使用して、荷物の受け取りや配達の記録を行います。このアプリは、大和ハウスグループのモノプラス株式会社と共同で開発中です。
大和ライフネクスト株式会社の概要
大和ライフネクスト株式会社は、分譲マンションや賃貸マンション、ビル、物流施設、商業施設、ホテルなどの建物管理サービスを提供しています。また、法人向け賃貸マンションやシェアハウス、カンファレンスホテルの運営、オフィス移転サポートなども手掛けています。
同社は「よりよい未来を切り開く」という理念のもと、個々の価値観や感性を大切にしながら、顧客や社会と共に豊かな暮らしを共創することを目指しています。
項目 | 内容 |
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取り組み名 | マンション内配送サービス |
実施期間 | 2024年11月11日~2025年1月末(予定) |
実施場所 | 東京都中央区内の分譲マンション(約200戸) |
参加企業 | 大和ライフネクスト、日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便 |
期待される効果 | 再配達ゼロ、居住者の利便性向上、配送効率化 |
このように、マンション内配送サービスは、居住者の利便性を向上させるだけでなく、物流業界の課題解決にも寄与することが期待されています。今後の展開に注目が集まります。