11月設立！MiTASUNが都市型データセンターで新たな価値を創出

都市型データセンターの開発と運用を目指す新会社設立

株式会社大林組は、東京都心でのデータセンター（以下、DC）の開発および運用を目的とした新会社「MiTASUN（ミタサン）株式会社」を設立します。この新会社は、都市型DC事業に参入し、2028年度には第一弾となるDCを東京都港区に開設する予定です。大林組は、今後約1,000億円を投じて、東京都心に「ハイパースケール」と呼ばれる大規模DCに匹敵するDC群の構築を目指します。

設立の背景と市場の動向

大林グループは、中期経営計画2022において「持続的成長のための事業ポートフォリオの拡充」を掲げています。この計画のもと、多様な事業領域で培った技術やネットワークを活用し、新たなビジネス機会の創出に向けて積極的な投資を行っています。

近年、人工知能（AI）やクラウドサービスの進展により、DCの需要は急速に拡大しています。2022年には市場規模が2兆円に達し、2027年には4兆円に達すると見込まれています。このような市場の成長に伴い、大都市圏の郊外に集中している大規模DCに加え、エッジコンピューティングのニーズから都市型DCの需要が高まると考えられています。

都市型DCの建設における課題

都市部にDCを建設する際には、特に事業用地の確保が大きな課題となります。大規模オフィスビルの大量供給により、慢性的に空室を抱える中規模ビルを活用することで、この課題を解決できると大林組は考えています。

新会社MiTASUNは、大林グループがこれまでに培った建設事業におけるノウハウや技術力を活用し、空室を抱える既存ビルを中容量の電力消費に抑えたDCに改修または建て替えることで、都市に新たな価値を創出し、社会基盤の充実に貢献します。

事業概要と今後の展開

新会社MiTASUNは、2024年11月に設立され、2028年度には第一弾となる都市型DCを東京都港区に開設します。すでに都内で第二弾の用地も確保しており、今後10年以内に総額約1,000億円を投資する計画です。

さらに、国内外の多方面のパートナーとのアライアンスを積極的に進め、他社が保有するビルのDC化や、他DC事業者との相互接続を図ることで、2031年度までに40MW級のDC群を構築し、その後も持続的に成長させていく方針です。

大林グループのビジョン

大林グループは、技術とビジネスのイノベーションを通じて、社会課題に対して多様なソリューションを提供し、その解決を図ることを目指しています。サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを強化していく方針です。

MiTASUN株式会社の基本情報

以下に、MiTASUN株式会社の概要をまとめます。

エッジコンピューティングの重要性

エッジコンピューティングとは、利用者や端末と物理的に近い場所に処理装置を分散配置し、ネットワークの端点でデータ処理を行う技術です。この技術により、データの処理速度が向上し、リアルタイム性が求められるアプリケーションに対する対応力が強化されます。

以上の情報を総合的に整理すると、MiTASUN株式会社は都市型データセンターの開発と運用を通じて、社会に新たな価値を提供することを目指していることが明らかです。今後の展開に注目が集まります。