AI薬歴作成支援サービス「corte」が11月11日より日本調剤で提供開始

AI薬歴作成支援サービス「corte」の導入について

株式会社corte（以下、「当社」）は、株式会社ソラミチシステム（以下、「ソラミチ社」）と共同開発したAI薬歴作成支援サービス「corte」が、日本調剤株式会社（以下、「日本調剤」）が運営する50店舗に導入され、2024年11月11日（月）より提供を開始しました。この取り組みは、対物業務の効率化を図り、医療の質の向上と服薬指導の改善を目指すものです。

「corte」は、薬剤師が患者に行った服薬指導の会話を生成AIが自動で要約し、テキストで表示する薬歴入力サポートツールです。これにより、薬歴作成にかかる時間を削減し、患者とのコミュニケーション時間を増やすことで、医療の質を向上させることを目指しています。

「corte」の機能と特徴

AI薬歴作成支援サービス「corte」は、生成AIを活用して薬剤師の業務を効率化するための特長を持っています。具体的には、以下のような機能を提供しています。

• 服薬指導時に会話を録音するだけで、薬歴作成が可能
• 薬歴に不要な会話をカットし、必要な情報のみを抽出（方言にも対応可）
• SOAP形式のテキストを自動生成し、医療介護チーム間での情報共有をスムーズに
• 処方日数や残薬数、病名、薬名などの数値もしっかり入力
• パソコン、タブレット、スマートフォンで使用でき、在宅訪問先でも利用可能

これらの機能により、薬剤師は服薬指導の際のメモやその後の書き起こしが不要となり、薬歴記載業務にかかる時間を短縮できます。結果として、患者からの症状のヒアリングや服薬指導により一層注力できる環境が整うことを目指しています。

「corte」の利用フロー

「corte」の利用は非常にシンプルです。以下の手順で行います。

1. 服薬指導の前後に「corte」内の録音ボタンを押す
2. 生成された内容を確認し、必要事項を転記
3. 薬歴の作成を完了させる

これにより、薬剤師はより多くの時間を患者に向き合うことができ、服薬指導の質を高めることが期待されます。

導入の背景と目的

日本調剤は、医療制度や生活様式の変化に対応しながら、質の高い医療の提供を追求しています。特に、加速化する業界変化や多様化する患者のニーズに迅速かつ適切に対応するため、自社でのシステム開発・運用を主軸に、他社システムとの柔軟な連携を行っています。

今回の「corte」の導入は、薬剤師の対人業務をさらに充実させ、患者へのサービス向上を目指す医療DXの一環として位置付けられています。薬剤師が服薬指導に専念できる環境を提供することで、患者一人ひとりに合った適切な服薬指導が可能となり、医療の質の向上に寄与することを目指しています。

関係者のコメント

導入にあたり、関係者からは以下のようなコメントが寄せられています。

日本調剤株式会社　薬剤本部 薬剤企画部長 兼 マーケティング部長　長島 雄一氏

「corte」は、薬剤師の服薬指導業務を大幅に効率化し、対人業務の質を向上させるための強力なツールです。患者一人ひとりに合った適切な服薬指導が可能となり、医療の質の向上に大いに貢献しています。」

日本調剤株式会社　薬剤本部 薬剤企画部課長AI薬歴導入担当　永野公紀氏

「AIを活用することで、服薬指導をそのまま記録できるようになり、薬剤師はより多くの時間を患者に向き合うことができます。」

株式会社ソラミチシステム　代表取締役社長 田浦 貴大氏

「corte」は薬剤師の対物業務を効率化するだけでなく、服薬指導の質を高め、医療全体の質向上に寄与するものです。」

株式会社corte 代表取締役社長 升澤 裕介氏

「生成AIを活用することで、対物業務の負担を軽減し、対人業務の充実を実現したいと考えております。」

企業情報

日本調剤株式会社は、1980年の創業以来、医薬分業を追求し、調剤薬局展開を積極的に行っています。現在では、全都道府県に調剤薬局を展開し、約4,000名の薬剤師を有する日本を代表する調剤薬局企業として評価されています。

株式会社ソラミチシステムは、医療情報ネットワーク整備を通じて、医療におけるムリ・ムダを排除し、一人ひとりに最適化された医療の提供を実現することを目指しています。

株式会社corteは、「AIで医療の未来を開拓し、患者の明日を創造する。」を企業理念とし、生成AIとヘルスケアの融合を図っています。

まとめ

今回の「corte」の導入により、薬剤師は業務効率化を図りつつ、患者とのコミュニケーションを充実させることが可能となります。以下の表に、今回の導入に関する重要なポイントをまとめます。

このように、「corte」の導入は医療の質向上に寄与する重要なステップとなるでしょう。今後の展開にも注目が集まります。