2024年6月から始まる吉川染匠の新作着物「京les mondes」海外展開

約150年続く京都の老舗、京友禅の吉川染匠が新たな挑戦を開始

京友禅の伝統を受け継ぐ吉川染匠株式会社が、海外の方々向けに新作着物による和文化サービスの試行を開始しました。この新しいサービスは、海外の方々が気軽に着物を楽しむことができることを目的としており、9月と10月に香港とマカオで実施されたイベントの様子をレポートします。

吉川染匠は、150年以上の歴史を持つ京友禅の老舗であり、今回の試行では、外国人でも楽しめるカジュアルな現代着物を開発し、着物体験サービスを提供することに注力しています。新たなブランド「京les mondes」は、着付け不要で初めての人でも自分で簡単に着られる着物を提供します。

世界に着物を開放する新しいコンセプト

「世界に着物を開放する！」というテーマのもと、吉川染匠が開発した「京les mondes」は、伝統技術に根差した新しいブランドです。このブランドは、ラグジュアリーな日本の伝統文化を体験できるように設計されており、特に海外市場をターゲットにしています。

この新作着物は、モダンでお洒落なデザインが特徴で、着物を初めて着る方でも簡単に着用できるように工夫されています。着物と帯のコーディネートは斬新で、洋靴との組み合わせも可能です。これにより、従来の着物のイメージを覆す新しいファッションスタイルが提案されています。

新サービスの詳細

新しいサービスの概要は以下の通りです：

• 事業名：着物と和文化体験サービスの海外展開事業
• 提供内容：
  • 「京les mondes」着物の提供
  • 着物を活用した総合的和文化イベントの開催
• 期間：2024年6月より開発試行中

マカオと香港でのイベントレポート

今年の9月と10月、マカオと香港で実施された和文化イベントでは、新作着物のお披露目と共に、参加者が実際に着物を着用する体験も行われました。

マカオでは、9月13日から15日にかけて、MGMコタイ内のレストラン「AJI」において、京懐石料理のコラボイベントが開催されました。このイベントでは、京都のミシュラン三ツ星料理店「一子相伝なかむら」が特別に装飾された空間で料理を提供し、参加者は新作着物を着用してその魅力を体験しました。

マカオイベントのハイライト

このイベントでは、マカオ在住の10名が新作着物を着用し、着物の美しさや所作を楽しむことができました。料理長の中村シェフは、料理の説明だけでなく、京都文化や伝統文化についても詳しく解説しました。

参加者は、京懐石料理を堪能しながら、特別装飾された和空間で「リトル京都」を体験しました。新作着物は、古典的な技法を用いながらも、現代的でカジュアルなデザインが施されており、来場者の目を引きました。

香港での和文化イベント

続いて、10月25日と26日には香港で「京ものレストランフェア」が開催され、吉川染匠の最新作の京友禅着物が展示されました。このイベントでは、和文化に興味を持つ記者たちが参加し、着物の美しさや染織技法について質問を交わしました。

会場では、着物の展示だけでなく、スクリーンに「京友禅」や「着物文化」の歴史が投影され、参加者は和文化の奥深さを学ぶ機会を得ました。新作着物は、特許を取得した2部式であり、簡単に着用できることが特徴です。

簡単に着られる新しい着物ファッション

「京les mondes」の着物は、難しい着付けが不要で、2、3分で洋服感覚で着ることができます。帯も簡単に結べるデザインが豊富で、上着を羽織り、スカートをはいて、簡単に一巻きで飾ることができます。

この新しいスタイルは、友禅と西陣織の伝統を継承しつつ、ファッション感度が高く、着物をもっと身近に楽しむことができるように工夫されています。上下に分かれたデザインにより、柄を変える着こなしも可能です。

海外での和文化イベントのコラボレーション

吉川染匠では、今後も海外での和文化イベントを企画しており、国内外の方々とのコラボレーションを募集中です。興味のある方は、吉川染匠までお問い合わせください。

まとめ

吉川染匠の新作着物「京les mondes」は、海外の方々に向けて、気軽に着物を楽しむための新しいスタイルを提供しています。マカオや香港でのイベントを通じて、着物の魅力を広める取り組みが行われており、今後の展開にも期待が寄せられています。

このように、吉川染匠の取り組みは、着物の魅力を海外に広めるための重要なステップとなっています。伝統と現代を融合させた新しい着物ファッションが、これからの和文化の発展に寄与することが期待されます。