12月16日からファミリーマートでPASSTO開始、衣類の資源循環実験

ファミリーマート10店舗で「PASSTO（パスト）」を導入

株式会社ECOMMITは、不要品の回収・選別・再流通のインフラを構築する循環商社として、資源循環サービス「PASSTO（パスト）」を運営しています。この度、ファミリーマートと連携し、東京都内の10店舗に「PASSTO」を設置する実証実験を2024年12月16日から開始します。この取り組みは、「服を捨てない」未来を目指すものであり、回収した衣類の一部は、サステナブル素材「RENU（レニュー）」に生まれ変わります。

「PASSTO」の実施概要

「PASSTO」は、暮らしの身近な場所で不要になったものを“捨てる”のではなく、次の人につなげるために“パストする”選択肢を提供するサービスです。具体的には、以下のような内容で実施されます。

• 実施期間：2024年12月16日から2025年6月15日まで
• 実施店舗：
  • ファミリーマート池袋本町一丁目店
  • ファミリーマート中野弥生町本郷通り店
  • ファミリーマート伊藤忠ビル店
  • ファミリーマート大森ベルポート前店
  • ファミリーマート浜松町一丁目店
  • ファミリーマートムスブ田町店
  • ファミリーマート南大井三丁目
  • ファミリーマート中神駅前店
  • ファミリーマート武蔵村山新青梅街道店
  • ファミリーマート青梅末広町二丁目店
• 回収対象商品：
  • 衣類（こども服、トップス、ボトムス、ジャケット、コート、シャツ、スカートなど）
  • ホビー用品・ファッション雑貨（ゲームソフト、ミニカー、ブロック、フィギュア、ソフビ人形、ぬいぐるみ、キャップ、ベルト、バックパックなど）

ただし、回収対象外となる品目や注意事項もあり、濡れたものを入れない、散らばるものは袋にまとめてから入れる、一度回収したものは返却できないなどのルールがあります。

回収された衣類の再利用

回収された衣類の一部は、ファミリーマートのオリジナルアパレルブランド「コンビニエンスウェア」で使用される再生ポリエステル糸「RENU」の原材料として再利用されます。この取り組みは、コンビニでの循環型の暮らしを実現するための重要なステップです。

ECOMMITがPASSTOで回収した衣類のうち、ポリエステル100%の製品は、伊藤忠商事のリサイクルポリエステルブランド「RENU」に生まれ変わります。これにより、2023年10月から2024年9月の間に約6.5トンの衣類が廃棄から救われ、再生ポリエステルとしてリサイクルされています。

「コンビニエンスウェア」とは

「コンビニエンスウェア」は、ファッションデザイナーの落合宏理氏との共同開発により、「いい素材、いい技術、いいデザイン。」のコンセプトのもと展開されているファミリーマートのオリジナルアパレルブランドです。2021年のブランド立ち上げ以来、身近さと手軽さ、確かな品質が支持されており、衣料品をコンビニで購入するという新たな文化を創造しています。

2023年11月には、コンビニエンスストア初となるファッションショーを開催し、さらなる可能性を追求しました。「コンビニエンスウェア」で使用される「RENU」を利用した商品例としては、次のようなものがあります。

• インナーTシャツ（紳士用Vネック・クルーネック各種）
• スキンタンクトップ（婦人用各種）
• キャミソール（婦人用各種）
• 発熱・保温ボディウェア「REHEAT」（紳士用・婦人用各種）
• 軽量・保温マフラー（各種）

PASSTOの意義と展望

「PASSTO」は、生活者の身近な場所で資源循環の入口となり、不要品を回収し、最適な使い道を選別し、再活躍させるリユース・リサイクルの循環をつくることを目的としています。回収された衣類のリユース・リサイクル率は約98%に達し、単純焼却された場合と比べてCO2排出量の削減にも寄与しています。

今後は、実証実験の結果をもとに店舗の拡大を検討していく予定です。これにより、より多くの地域で「服を捨てない」文化を広め、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めていくことが期待されます。

まとめ

このように、ファミリーマートとECOMMITの取り組みは、資源循環の新たなライフスタイルを提案し、持続可能な未来に向けた重要な一歩となることでしょう。