劇団印象が2025年2月8日から吉祥寺で「女性映画監督第一号」公演を開催
ベストカレンダー編集部
2024年12月11日 10:21
女性映画監督公演
開催期間:2月8日〜2月11日
劇団印象-indian elephant- 第32回公演『女性映画監督第一号』の概要
2025年2月8日(土)から11日(火・祝)まで、東京都武蔵野市の吉祥寺シアターにおいて、劇団印象-indian elephant-の第32回公演『女性映画監督第一号』が上演されることが決定しました。この作品は、日本映画界における女性監督の先駆者、坂根田鶴子の半生を描いたものです。坂根は、巨匠溝口健二の下での助監督としての経験を経て、映画監督としての道を切り開きました。
チケットは現在、カンフェティにて発売中です。詳細は公式ホームページをご覧ください。
坂根田鶴子の歴史的背景
坂根田鶴子が日本映画界に足を踏み入れた1930年代は、女性が映画業界に進出すること自体が非常に困難な時代でした。女性映画監督はもちろん、女性スタッフもほとんど存在しなかったのです。坂根は、男性社会の中で助監督として編集業務をこなす一方で、周囲からのいじめにも耐えなければなりませんでした。
彼女の監督デビュー作『初姿(はつすがた)』は、その後の女性映画監督にとっての重要な一歩となりました。坂根は、男装の麗人のように短髪とズボン姿で撮影現場を駆け巡り、自分が本当に作りたい映画を見つけ出すまでの苦闘が描かれています。この作品は、現代でも多くの女性に共感を呼ぶ「ガラスの天井」の問題を取り上げています。
満洲映画協会での活動
坂根はその後、満洲に渡り、文化映画(ドキュメンタリー映画)の監督として活躍しました。しかし、彼女が制作した映画は、満洲という日本の傀儡国家を正当化するプロパガンダ映画として評価されることになります。特に、彼女が魂を込めて制作した映画『開拓の花嫁』は、どのような内容であったのかが本作の後半の見どころとなります。
坂根の作品は、彼女の意図とは裏腹に、歴史的な文脈においてどのように受け取られたのか、そして彼女自身がどのようにその葛藤を乗り越えたのかが描かれます。
公演の詳細と出演者
公演は以下のスケジュールで行われます:
日付 | 開演時間 |
---|---|
2月8日(土) | 14:00 / 19:00 |
2月9日(日) | 14:00★◇ |
2月10日(月) | 14:00★◎ / 19:00◎ |
2月11日(火・祝) | 12:00■ / 17:00■ |
★は終演後アフタートーク(約25分)あり、◎は動画撮影用カメラが客席に入ります。◇は託児サービスが利用可能です。公演の上演時間は約2時間を予定しています。
出演者には、万里紗、佐乃美千子、内田健介、藤井咲有里、岡崎さつき、釜木美緒、内田靖子、峰一作、武田知久が名を連ねています。これらの出演者は、坂根田鶴子の物語をどのように表現するのかが期待されます。
チケット情報と料金
チケット料金は以下の通りです:
- 一般:¥5,000
- U29:¥3,500(要証明書)
- 高校生以下無料(19:00開演の回限定/事前申込制)
全席指定、前売・当日共通料金、税込となっています。高校生以下の無料チケットは、上限に達し次第締め切られますので、早めの申し込みをお勧めします。
劇団印象の理念とこれからの展望
劇団印象-indian elephant-は、2003年に設立され、劇作家・演出家の鈴木アツトを中心に活動しています。「遊びは国境を越える」という信念のもと、観客に新しい視点を提供する作品を創作しています。本作『女性映画監督第一号』は、女性の芸術家を主人公にし、彼女たちの視点から社会や世界を見つめる「天井を打ち破ろうとする女シリーズ」の第一作目です。
鈴木アツトは、国際交流基金アジアセンターでの活動や文化庁の研修を経て、国内外で数々の作品を手がけてきました。彼の作品は、現代社会の問題を鋭く捉え、観客に深い感動を与えるものです。
公演名 | 公演期間 | 会場 | 出演者 | チケット料金 |
---|---|---|---|---|
女性映画監督第一号 | 2025年2月8日〜11日 | 吉祥寺シアター | 万里紗、佐乃美千子、内田健介、他 | 一般:¥5,000 / U29:¥3,500 |
坂根田鶴子の物語を通じて、女性の力強さや創作の苦悩、社会的な壁について考える機会となる本公演。観客にとって、感動的で意義深い体験となることが期待されます。
参考リンク: