ispace、2025年1月中旬にミッション2を打ち上げ予定、月面探査の新たな挑戦
ベストカレンダー編集部
2024年12月18日 14:49
ミッション2打ち上げ
開催日:1月15日
ispace、「HAKUTO-R」ミッション2の打ち上げ予定を発表
株式会社ispace(代表取締役:袴田武史)は、2024年12月18日に、ミッション2「SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON」の打ち上げ予定が約1か月後、最速で2025年1月中旬になることを公式YouTubeチャンネルで発表しました。この発表は、月面探査に向けた新たな一歩を示すものであり、宇宙産業における重要なマイルストーンとなります。
ミッション2では、米国の民間企業であるFirefly Aerospace社と同じFalcon 9ロケットを使用し、両社のランダーが同時に打ち上げられることが発表されました。これは、月面探査を目指す民間企業が同じロケットで打ち上げられる史上初の試みであり、注目を集めています。
ミッション2の詳細とマイルストーン
今回のミッション2では、RESILIENCEランダーが月面着陸を目指し、10段階のマイルストーンを設定しています。前回のミッション1では、8つのマイルストーンを達成し、ハードウェアの性能を実証しました。ミッション2では、特に9および10個目のマイルストーン達成を目指し、過去のデータやノウハウを活用していきます。
具体的なマイルストーンの一例として、5番目の「月フライバイの完了」が挙げられます。これは今回のミッションで初めての挑戦となり、成功すれば大きな成果となります。
月面探査の初期的な取り組み
さらに、ispaceは資源探査に向けた初期的な取り組みも行います。これには、欧州法人が開発したTENACIOUSローバーを使用し、月面での自律走行やカメラ撮影、ムーンハウスのペイロード展開、月のレゴリス採取などが含まれます。これにより、月面での新しい経済圏構築に向けた第一歩を踏み出すことを目指しています。
月保険の契約とリスク管理
ispaceは、2022年に実施したミッション1において、世界初の月保険を三井住友海上火災保険株式会社(以下MSI)と契約しました。この保険は、持続的な月ミッションを支えるために共同で開発されたもので、ミッション2でも新たに月保険を締結することを発表しました。
MSIの宇宙開発チーム長である濱村康介氏は、国際宇宙保険マーケットの厳格化が進む中で、ispaceのミッション2を補償する月保険を組成できたことを強調しました。これは、ミッション1の実績を考慮した結果であり、ispaceへの信頼性を示す好事例であると述べています。
月保険の内容
保険内容 | 詳細 |
---|---|
契約者 | 三井住友海上火災保険株式会社 |
目的 | 月ミッションのリスク軽減 |
契約の意義 | 持続的な月ミッションの実現支援 |
今後の展望とミッションの計画
ispaceは、2025年1月中旬に予定されるミッション2の後、2026年には米国法人が主導するミッション3を実施し、2027年には新たなシリーズ3ランダーを用いたミッション6を計画しています。これにより、月面でのビジネス機会を広げ、世界中の政府や企業からの需要に応えるための体制を整えています。
代表取締役CEOの袴田武史氏は、ミッション2の打ち上げが近づいていることに胸が高鳴っていると述べ、従業員やパートナー企業と共にこの挑戦を進めていく意気込みを語っています。ispaceは、月面探査の分野でさらなる実績を積み上げ、シスルナ経済圏の構築に貢献することを目指しています。
まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
ミッション名 | SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON |
打ち上げ予定日 | 2025年1月中旬 |
ロケット | SpaceX Falcon 9 |
マイルストーン数 | 10 |
保険契約者 | 三井住友海上火災保険株式会社 |
ispaceのミッション2は、月面探査における重要なステップであり、今後の展開が期待されます。月面での新たな挑戦に向けた取り組みが、宇宙産業の発展に寄与することが期待されています。
参考リンク: