2025年1月28日発売!三島由紀夫『假面の告白』初版本復刻版の魅力とは
ベストカレンダー編集部
2024年12月23日 21:45
假面の告白復刻版発売
開催日:1月28日
三島由紀夫生誕100年記念の復刻版『假面の告白』
2025年1月28日、株式会社河出書房新社が三島由紀夫の自伝的長篇小説『假面の告白』の初版本復刻版を限定出版することを発表しました。この作品は1949年に刊行され、日本文学史において重要な位置を占める作品です。三島由紀夫自身が「この小説は、私の「ヰタ・セクスアリス」であり、能(あた)ふかぎり正確さを期した性的自傳である」と述べていることからも、その内容の衝撃さが伺えます。
この復刻版は、三島由紀夫生誕100年を記念した特別なものであり、初版のみの限定出版となります。以後の重版は行われないため、貴重な機会となるでしょう。
『假面の告白』の背景と執筆過程
『假面の告白』は、三島由紀夫が大蔵省を辞めてから、作家としての道を歩み始めた記念碑的な作品です。この作品の執筆を依頼したのは、伝説の編集者である坂本一亀氏です。坂本氏は、当時河出書房が力を入れていた「書き下ろし長篇小説」シリーズの一環として三島氏に依頼しました。
坂本氏は三島氏の執筆に対する情熱を次のように回想しています。「三島氏は……ちょうど長篇を書きたいところであった、自分はこの長篇に作家的生命を賭ける、ということをハッキリした口調で語った。そして、これを機会にここをやめるつもりだ、と言う」。この言葉からも、三島氏の強い意志と作家としての覚悟が感じられます。
復刻版の特長
『假面の告白 初版本復刻版』では、本文だけでなく、カバーや表紙、扉、帯、さらには三島氏自身による「假面の告白ノート」など、当時の「書き下ろし長篇小説」シリーズの各巻に封入された月報まで再現されています。また、本書は函入り仕様で保護されており、用紙については現在入手不可能なため、できるだけ近いものを使用しています。
この復刻版は、1996年6月以来の2度目の復刻となります。1996年版には、三島氏が広告宣伝のために書いた「作者の言葉」や、坂本一亀氏による回想エッセイ、神西清氏の書評が掲載されていましたが、今回もこれらの文章を収録した小冊子が封入されています。
三島由紀夫の言葉
三島氏は「假面の告白ノート」の中で、「この本は私が今までそこに住んでゐた死の領域へ遺そうとする遺書だ。この本を書くことは私にとつて裏返しの自殺だ」と衝撃的な一文を記しています。この言葉は、作品に込められた三島氏の熱い思いを物語っており、読者にとっても特別な体験となるでしょう。
書誌情報と価格
『假面の告白 初版本復刻版』は、以下の書誌情報で刊行されます。
書名 | 假面の告白 初版本復刻版 |
---|---|
著者 | 三島由紀夫 |
初版本装幀・装画 | 猪熊弦一郎 |
仕様 | 四六変型判/上製/288ページ/函入 |
発売日 | 2025年1月28日 |
税込予価 | 3,960円(予価本体3,600円) |
ISBN | 978-4-309-03945-9 |
この復刻版は、三島由紀夫の文学を愛する読者にとって、貴重なコレクションとなるでしょう。詳細は河出書房新社の公式サイトをご覧ください。
まとめ
三島由紀夫の生誕100年を記念した『假面の告白 初版本復刻版』は、文学的にも歴史的にも重要な作品を再び手にする機会を提供します。この復刻版では、当時の雰囲気を再現し、三島氏の言葉や熱意を感じることができる内容となっています。
以下に本記事で紹介した内容をまとめます。
タイトル | 假面の告白 初版本復刻版 |
---|---|
著者 | 三島由紀夫 |
発売日 | 2025年1月28日 |
税込予価 | 3,960円 |
ISBN | 978-4-309-03945-9 |
この復刻版は、三島由紀夫の文学を深く理解するための貴重な資料となることが期待されます。
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