GMOインターネットグループ、12月24日からAIツールで業務効率化を促進

GMOインターネットグループ、AIプロジェクトの新たな展開

2024年12月24日、GMOインターネットグループは新たなプロジェクト「GMO Brain AI プロジェクト」を発表しました。このプロジェクトは、グループ代表の熊谷正寿の思考やフィロソフィーを学習した独自のAIツールを提供し、社内の意思決定を加速することを目的としています。これにより、全パートナーが即時にアクセスできる「バーチャル知的ナビゲーター」が実現されます。

このツールは、GMOインターネットグループの理念「GMOイズム」を基に、パートナーが必要なときにチャットボットを通じて対話し、事業における意思決定を迅速に行えるよう支援します。

AIによる業務削減と新たな価値創造

GMOインターネットグループは、「AIで未来を創るNo.1企業グループへ」というビジョンのもと、生成AIを活用した業務の効率化を進めています。2024年9月には、グループ全体での業務削減時間が100万時間を突破し、その削減時間を新たな価値創造に活用することを目指しています。

具体的には、2種類のバージョンのAIツールを提供します。1つ目は「安定動作版」で、社内データを広く分析する機能を持ち、2つ目は「β版」で、最新のAPIを用いてより詳細な情報を提供します。これにより、パートナーの教育や業務の効率化が促進され、仕事の質が向上します。

「GMO Brain AIプロジェクト」の背景

• 業務削減時間: 2024年における合計業務削減時間は100万時間を超える見込み。
• 新たな価値創造: 削減時間を活用し、社内ナレッジを最大限に活用するツールを開発。
• ツールのバージョン: 安定動作版とβ版の2種類を提供。

「GMOイズム」とは何か

「GMOイズム」とは、GMOインターネットグループが掲げる企業理念であり、グループ全体の行動指針を示しています。この理念には、スピリットベンチャー宣言やリーダーの心得、勝利の法則などが含まれ、全パートナーが定期的に唱和し、実践しています。

この「GMOイズム」を学習したAIツールは、パートナーが抱える仕事上の悩みや事業プランに対して、適切なフィードバックやアドバイスを提供します。これにより、組織全体の知的生産性が向上し、迅速な意思決定を支援します。

AIツールの開発と精度評価

本ツールの開発は、GMOインターネットグループの社内AI推進チームが主導し、「GMOイズム」を大規模言語モデルに最適化しました。手作業でのデータクリーニングやデータ拡張により、高いアウトプット精度を実現しています。

さらに、若手の人工知能専門家も開発に参加し、プロジェクトはグループ全体での取り組みとして進められました。精度評価は、GMOインターネットグループの理念を推進するフィロソフィー推進チームが担当し、高い精度が確認されています。

技術的なポイントと今後の展望

本ツールは「In-Context Learning（ICL）」を採用しており、与えられたコンテキストに基づいて柔軟かつ高精度なアウトプットを実現しています。約7万6000トークンに及ぶ最適化されたデータを使用し、深く多面的な分析が可能です。

また、このICLの知見は、GMOインターネットグループ内の独自SNS「GMO Genius」で共有され、グループ全体の新サービス提供や既存サービスの質向上に寄与することが期待されています。

GMO Brain AIプロジェクトリーダーのコメント

プロジェクトリーダーの李奨培氏は、「今回のプロジェクトは単なるAIツールの提供にとどまらず、グループ全体でのナレッジの共有と成長を目指しています。最終的な目標は、全パートナーがいつでもどこでも相談できるASIの実現です」と述べています。

GMOインターネットグループの概要

GMOインターネットグループは、インターネットインフラ事業を中心に、広告、金融、暗号資産事業など多岐にわたるサービスを提供しています。また、「AIで未来を創るNo.1企業グループへ」を掲げ、全パートナーが生成AIを活用して業務の効率化を図っています。

グループ内には約7,500名のパートナーが在籍し、その半数以上がIT分野の専門家です。これにより、サービスの内製化を進め、迅速かつ低価格での提供を実現しています。

GMOインターネットグループは、今後もAI技術を活用し、業務の効率化や新たな価値創造を進めることで、さらなる成長を目指していくことが期待されます。