岡山大学が12月31日からコロナ後遺症の倦怠感に関する臨床研究を開始
ベストカレンダー編集部
2024年12月31日 18:47
コロナ後遺症研究開始
開催日:12月31日
岡山大学における新型コロナウイルス後遺症に関する臨床研究の開始
国立大学法人岡山大学は、2024年12月31日に新型コロナウイルス罹患後症状(以下、コロナ後遺症)の一つである全身倦怠感に対する臨床研究を開始することを発表しました。この研究は、岡山大学病院の総合内科・総合診療科において行われ、倦怠感に悩む患者を対象としています。
本研究の目的は、倦怠感に対する薬剤の有効性を検証することであり、もし有効性が示されれば、コロナ後遺症の治療における科学的根拠のある治療法が確立されることが期待されています。
研究の概要と参加条件
岡山大学病院の徳増一樹研究准教授と大塚文男教授を中心とした研究チームは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の委託を受けて、2024年12月から2026年9月末までの期間で臨床研究を実施します。
この研究は、以下の条件を満たす18歳以上の患者が対象です:
- 受診の1カ月から半年前にCOVID-19と診断された方
- 全身倦怠感を訴える方
研究参加者には、試験薬(補中益気湯またはプラセボ薬)を1日2~3回、6週間(42日間)服用していただきます。服用終了日(42日目)と服用開始から70日目に来院し、診察や各種検査を通じて経過を観察します。
研究の背景と重要性
新型コロナウイルス感染症の流行により、多くの人々が感染し、その後も倦怠感などの後遺症に悩まされています。感染症が5類に移行してから1年半が経過し、感染者数は減少傾向にあるものの、後遺症の症状は一定の割合で発生しています。特に倦怠感は多くの患者に共通する症状であり、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
徳増一樹研究准教授は、「当院のコロナ・アフターケア外来では、多くの患者が倦怠感で困っており、有効な治療法の確立が求められています」と述べています。また、大塚文男教授も「新型コロナ後遺症の治療薬について本研究が貢献できることを期待しています」とコメントしています。
研究資金と支援
この臨床研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて実施されています。具体的な研究資金としては、プロジェクト番号「24lk0310100h0001」が割り当てられています。
研究の進展により、コロナ後遺症に対する新たな治療法が確立されれば、国内外の医療現場においても大きな影響を与えることが期待されています。特に、倦怠感という症状は多くの患者に共通するため、その治療法の確立は非常に重要です。
関連情報とお問い合わせ先
研究に関する詳細情報は、岡山大学の公式ウェブサイトに掲載されています。以下のリンクからご確認いただけます:
また、研究に関するお問い合わせは、以下の連絡先にて受け付けています:
- 岡山大学病院 総合内科・総合診療科 研究准教授 徳増一樹
- 〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
- TEL:086-235-7342
- FAX:086-235-7345
まとめ
岡山大学では、新型コロナウイルス後遺症の一つである倦怠感に対する臨床研究を開始します。この研究は、2024年12月から2026年9月までの間に実施され、対象となる患者には試験薬を服用していただき、その効果を検証します。研究の進展により、倦怠感に対する有効な治療法が確立されることが期待されます。
項目 | 詳細 |
---|---|
研究開始日 | 2024年12月 |
研究終了日 | 2026年9月末 |
対象年齢 | 18歳以上 |
試験薬 | 補中益気湯またはプラセボ薬 |
服用期間 | 6週間(42日間) |
研究資金提供機関 | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) |
この研究が成功することで、コロナ後遺症に苦しむ多くの患者に対して新たな希望がもたらされることが期待されます。
参考リンク: