1月2日から始まるPEARS講習会:急変を未然に防ぐためのスキルを学ぶ

PEARS講習会

開催日:1月2日

PEARS講習会
PEARSって何のための講習なの?
PEARSは急変を未然に防ぐための技術と知識を学ぶ講習で、特に小児や成人の急変初期対応に役立ちます。
PEARSの講習はどこで受けられるの?
PEARSは栃木や千葉を中心に毎月開催されており、医療現場での急変対応能力を向上させる講習です。

急変を未然に防ぐための能力を培う講習、AHA-PEARSとは

医療現場において、患者の急変は非常に危険な状況を引き起こす可能性があります。急変してからでは手遅れになることが多いため、事前にその能力を培うことが重要です。そこで注目されているのが、アメリカ心臓協会(AHA)が提供するPEARS(Pediatric Emergency Assessment, Recognition, and Stabilization)です。この講習は、急変を未然に防ぐための技術と知識を身につけることを目的としています。

PEARSでは、「呼吸」や「循環」の異常に対する評価や安定化の方法を学ぶことができます。体系的アプローチに基づいた初期評価や一次評価が中心となり、実際の患者の映像やモニター、音を用いた臨床シミュレーションを通じて、思考を行動に移す訓練が行われます。

[急変させないための講習]AHA-PEARSを知っていますか? 画像 2

PEARSの内容と特徴

PEARSの講習では、生命危機に対する代償機序を中心に、身体所見を映像教材を通じて学びます。具体的には、「どこか様子がおかしい」と思われる実際の患者の動画映像とバイタルサイン情報(モニター画面)を見ながら、体内で起きている状態をアセスメントし、命を脅かす障害の有無やタイプ、重症度を判定する練習を行います。

受講者は、講習の最後に自分のフィールドに合わせたシミュレーショントレーニングを受けることで、学んだアセスメントをどのように現場で実践するかを体験します。もともとは小児の急変初期対応プログラムとして開発されましたが、近年では成人の救命にも応用できる技術として注目されています。

小児BLSとPEARSの重要性

日本の医療者教育においては、小児の救命法に関するトレーニングが不足している現状があります。BLSプロバイダーコースが日本の医療者にとって唯一の小児・乳児BLSを学ぶ機会となっていますが、成人BLSに比重が置かれがちです。そこで、PEARSは小児の特性を考慮した本格的な研修プログラムとして、非常に貴重な存在です。

PEARSでは、アセスメントを学ぶ講習が行われますが、これは診断のためのアセスメントではなく、呼吸困難を訴える患者に対して、具体的な異常を見つけることを目的としています。例えば、肺胞に異常が生じている場合、細菌性肺炎や間質性肺炎、最近ではコロナ肺炎など様々な疾患が考えられますが、初期対応においては酸素投与や頭部挙上による換気量増大が求められます。

看護師や救急救命士にとってのPEARSの意義

急変の状態変化を最初に発見するのは、通常、看護師や救急救命士です。そのため、PEARSは彼らにとって非常に重要な講習です。PEARSでは、実際の患児の映像やモニター、音を使用して学ぶことができ、アメリカ発祥のプログラムならではの臨場感を体験できます。

このような実践的なトレーニングを受けることで、受講者は自信を持って患者の急変に対応できるようになります。PEARSは、栃木や千葉を中心に毎月開催されており、医療現場での急変対応能力を向上させるための貴重な機会を提供しています。

PEARSの開催情報

PEARSは、以下の団体によって開催されています。

受講を希望する方は、上記のリンクから詳細を確認し、お問い合わせください。

まとめ

PEARSは、急変を未然に防ぐための知識と技術を身につけるための講習です。呼吸や循環の異常に対する評価や安定化の方法を学び、実際の患者の映像を通じて臨床シミュレーションを行うことで、受講者は自信を持って急変に対応できるスキルを習得します。

以下に、PEARSの主な内容をまとめます。

内容 詳細
急変評価・安定化 呼吸・循環の異常に対する評価を学ぶ
映像教材の使用 実際の患者の映像を用いてアセスメントを行う
シミュレーショントレーニング 学んだ内容を現場で実践するための訓練
対象者 看護師、救急救命士など
開催場所 栃木、千葉を中心に毎月開催

PEARSは、医療現場での急変対応能力を向上させるための重要なプログラムであり、受講を通じて多くの医療者がスキルを高めています。

参考リンク: