ispaceのミッション2、1月15日にフロリダから打ち上げ予定！月面探査の詳細

ispace、ミッション2 の打ち上げ予定日を発表

株式会社ispace（東京都中央区、代表取締役：袴田武史）は、2025年1月15日（水）に、Mission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”の打ち上げを予定していることを発表しました。この発表は2025年1月9日に、日本橋浜町のispace本社で行われた記者会見において行われました。

打ち上げの具体的な日時は以下の通りです。

• 打ち上げ予定日時：2025年1月15日（水）午後3時11分（日本時間）
• 打ち上げ場所：米国フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地　39A射点
• 米国東部時間：午前1時11分

なお、上記の日時は天候等の状況に応じて変更となる可能性があります。

カウントダウン・クロックの初お披露目

記者会見では、ispaceのコーポレートパートナーであるシチズン時計株式会社のグループ会社、シチズンTIC株式会社が開発したカウントダウンビジョンCDV-100を使用したカウントダウン・クロックも初めてお披露目されました。このクロックは、打ち上げまでの詳細な時間を表示し、打ち上げ後には着陸までのカウントダウンに切り替わる仕組みです。

カウントダウン・クロックの前で、株式会社ispaceの代表取締役CEOである袴田武史氏と、シチズン時計株式会社の事業企画センター宣伝部部長である田中繁氏が共に登壇し、プロジェクトの重要性を強調しました。

ミッション2で輸送するペイロード

ispaceは、ミッション2のRESILIENCEランダーに6つのペイロードを搭載し、月面へ輸送します。具体的なペイロードは以下の通りです。

1. 高砂熱学工業株式会社の月面用水電解装置
2. 株式会社ユーグレナの月面環境での食料生産実験を目指した自己完結型モジュール
3. 台湾の国立中央大学宇宙科学工学科が開発する深宇宙放射線プローブ
4. 株式会社バンダイナムコ研究所の「GOI宇宙世紀憲章プレート」
5. ispaceの欧州法人ispace EUROPEが開発したマイクロローバー”TENACIOUS”
6. スウェーデンのアーティストによるムーンハウスと呼ばれる赤い小さな家

さらに、RESILIENCEランダーにはユネスコのメモリーディスクも搭載されており、これは人類の言語と文化遺産を保護するための重要な役割を果たします。

ミッション2 マイルストーンの設定

ispaceは、打ち上げから月面着陸までの過程において、10段階のマイルストーンを設定しています。各マイルストーンには基準が設けられ、達成を目指して進められます。これにより、ミッションの成果を後続の開発中のミッションにフィードバックすることが可能となります。

このようなマイルストーンの設定により、ミッションの進行状況を明確にし、次のステップへとつなげることが期待されています。

代表取締役CEO 袴田武史のコメント

袴田武史氏は、次のようにコメントしています。「TENACIOUSローバーを搭載したRESILIENCEランダーは、Falcon 9ロケットに搭載が完了しました。共に歩み続けてくれる全ての従業員、ご家族、私たちのビジョンに共感し信じ続けてくれる株主、HAKUTO-Rパートナー、お客様や政府関係者の皆様の想いと共に、このミッション2を成功させます。これは、ispaceにとって新たな章の幕開けとなります。」

株式会社ispaceについて

株式会社ispaceは、「Expand our planet. Expand our future.」というビジョンのもと、月面資源開発に取り組む宇宙スタートアップ企業です。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、約300名のスタッフが在籍しています。2010年に設立され、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営しています。

同社は、月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダーと月探査用のローバーを開発しています。これにより、民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行っています。

HAKUTO-Rについて

HAKUTO-Rは、ispaceが行うミッション1およびミッション2を総称する民間月面探査プログラムです。独自のランダーとローバーを開発し、月面着陸と月面探査の2回のミッションを行います。2022年には、SpaceXのFalcon 9を使用してミッション1のランダーの打ち上げを完了しました。

Mission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”は、オフィシャルパートナーである株式会社三井住友銀行により命名され、新たな始まりやチャンスの意が込められています。

まとめ

ispaceのミッション2は、月面探査の新たな一歩となることが期待されます。これまでの成果を基に、さらなる進展が見込まれます。