1990年代の女性映画人たちの功績を再評価する特集上映が2月11日から開催
ベストカレンダー編集部
2025年1月17日 14:19
1990年代女性映画人特集
開催期間:2月11日〜3月23日
国立映画アーカイブにて「日本の女性映画人(3)――1990年代」上映企画を開催
文化庁は、2025年2月11日から3月23日までの期間、国立映画アーカイブにて特集上映「日本の女性映画人(3)――1990年代」を開催することを発表しました。この上映企画は、日本映画の歴史において重要な役割を果たしてきた女性映画人たちの功績を顕彰し、彼女たちの作品を広く紹介することを目的としています。
この特集は、過去の上映シリーズ「日本の女性映画人(1)――無声映画期から1960年代まで」や「日本の女性映画人(2)――1970-1980年代」に続くもので、1990年代における女性映画人の活躍に焦点を当てています。1990年代は、日本映画史において女性が監督を「職業」として認識され始めた重要な時代であり、多くの作品が生み出されました。
上映作品の概要
本特集では、1990年代前後の作品を含む計52作品(37プログラム)が上映されます。上映される作品は、劇映画、ドキュメンタリー、実験映画、アニメーションなど多岐にわたり、それぞれの女性映画人の独自の視点が反映されています。
以下は、特集で取り上げられる主な作品の一部です:
- 『ぼくらの七日間戦争2』
- 『K-20 怪人二十面相・伝』
- 『冬の河童』
- 『どこまでもいこう』
- 『20世紀ノスタルジア』
- 『満山紅柿』
女性映画監督の多様な活躍
1990年代には、映画監督を「職業」とする女性たちが次々と登場しました。海外留学を経て長篇監督デビューを果たした山﨑博子や、CMディレクターを経て映画監督となった松浦雅子など、メジャーな作品を手がける女性監督が増えました。
一方で、インディーズ映画界でも多くの女性映画作家が活躍し、国内外で高く評価されました。風間志織や河瀬直美など、彼女たちの作品は国際的な映画祭でも受賞を果たし、日本映画の新たな潮流を形成しました。
個人映画・実験映画の分野での女性作家の貢献
1990年代には、個人映画や実験映画の発表の場としてイメージフォーラム・フェスティバル(IFF)があり、多くの女性映像作家たちが独自の個性を発揮しました。小口詩子や和田淳子、寺嶋真理、歌川恵子などの作品が取り上げられ、彼女たちの独創的な視点が評価されました。
これらの作家たちは、映像制作を通じて「自己と他者」の関係を探求し、観客に新たな視点を提供しました。特集では、1990年代以前の女性映画人の作品も上映され、先駆的な自主映画や実験映画の流れを再確認する機会となります。
映画プロデューサーとしての女性の活躍
1990年代は、映画プロデューサーとしても多くの女性が頭角を現した時代でした。阪本順治監督作品を長年にわたって支えてきた椎井友紀子や、原将人の『20世紀ノスタルジア』の製作に関与した佐藤美由紀、映画美学校の立ち上げに参加した松田広子など、彼女たちの功績は日本映画界に大きな影響を与えました。
特集では、これらのプロデューサーたちが手掛けた作品の上映も行われ、彼女たちの役割がどのように映画制作に寄与したのかを再検証します。
上映作品のリスト
以下は、上映される作品の一部をリスト化したものです:
作品名 | 監督名 |
---|---|
ぼくらの七日間戦争2 | 山﨑博子 |
K-20 怪人二十面相・伝 | 佐藤嗣麻子 |
冬の河童 | 風間志織 |
どこまでもいこう | 椎井友紀子 |
20世紀ノスタルジア | 原将人 |
満山紅柿 | 白石洋子 |
開催概要と詳細情報
本特集の開催概要は以下の通りです。
- 企画名:日本の女性映画人(3)——1990年代(英題:Women Who Made Japanese Cinema [Part3]:1990s)
- 会期:2025年2月11日(火)-3月23日(日) ※月曜休館
- 会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
- 公式HP:https://www.nfaj.go.jp/film-program/women202502/
- 問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
- チケット:詳細はHPをご確認ください。
この特集上映は、女性映画人たちの貴重な作品を通じて、日本映画の多様性や歴史を再考する機会となります。上映作品を通じて、彼女たちの視点や表現に触れることができる貴重な機会です。
今回の上映企画を通じて、1990年代における女性映画人たちの功績や影響を再確認し、彼女たちの作品を観ることで、映画の魅力を再発見することが期待されます。
項目 | 詳細 |
---|---|
企画名 | 日本の女性映画人(3)——1990年代 |
会期 | 2025年2月11日(火)-3月23日(日) ※月曜休館 |
会場 | 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階] |
公式HP | https://www.nfaj.go.jp/film-program/women202502/ |
問合せ | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
チケット | 詳細はHPをご確認ください。 |
このように、国立映画アーカイブでの特集上映「日本の女性映画人(3)――1990年代」は、女性映画人たちの多様な視点や表現を再評価する貴重な機会となります。映画の新たな魅力を見つけるための一助となることでしょう。
参考リンク: