2025年3月1日、奈良県に新たな書店「橿原書店」が無印良品内にオープン
ベストカレンダー編集部
2025年1月20日 16:44
橿原書店開業
開催日:3月1日
日販、共創型モデル店舗「橿原書店」を2025年3月1日に開業
日本出版販売株式会社(以下、日販)は、2025年3月1日(土)に、世界最大の無印良品店舗内に新しい書店「橿原書店」を開業すると発表しました。この店舗は、奈良県橿原市にある「無印良品 イオンモール橿原」に出店し、書店と無印良品の商品の販売をシームレスに結びつける共創型モデル店舗として位置づけられています。
日販は、書店の減少という社会課題に対して持続可能な書店経営の新たなモデルを提案することを目的としています。橿原書店は、書店としての専有部分だけでなく、無印良品の各エリアにも本や地域の商材を陳列・販売し、地域に根ざしたコミュニティセンターとしての機能を果たすことを目指しています。
橿原書店の特徴と商品展開
「橿原書店」は、無印良品の広大な売り場面積2,484坪の中に位置し、約10万冊の書籍がシームレスに並ぶ店舗となります。これにより、顧客は無印良品の商品と書籍を共通のレジで一緒に購入することが可能です。また、「自然・循環・文化」というコンセプトのもと、地域の企業やクリエイターとのコラボレーションを行い、地域交流の場を提供します。
店舗内には、以下のようなエリアが設けられています:
- 橿原書店エリア: 約5万冊の新刊や話題書、定番書を取り揃え、地域のニーズに応じた品揃えを提供します。地域の子供たちを対象にした選書イベントやトークイベントも予定されています。
- 本と喫茶エリア: Café&Meal MUJIが隣接し、読書を楽しみながら地域の食材を使ったメニューやコーヒーを味わうことができます。購入前の書籍も試し読み可能です。
- 無印良品店内の本展開エリア: 約2万冊の本を販売し、地元企業との共同企画を展開します。奈良ゆかりの著名人やクリエイターとの選書イベントも行われる予定です。
地域とのつながりを重視した店舗づくり
橿原書店は、地域と人々の暮らしに根ざしたイベントや地域事業活動を通じて、文化を創造する「地域のコミュニティセンター」としての価値を提供します。店舗内には、奈良の名産である吉野杉を使用した木製遊具や、芝生のある空間が設けられ、約1万冊の絵本が販売される予定です。
また、奈良で創られた玩具などの体験・購入も可能で、家族連れや地域住民が気軽に訪れることのできる空間を目指しています。これにより、地域の人々が集まり、交流する機会が増えることが期待されています。
書店減少という社会課題への取り組み
書店を取り巻く環境は厳しく、全国で27.9%の自治体が書店ゼロという状況にあります(2024年8月、一般財団法人出版文化産業振興財団調査)。日販では、この課題に対処するために、書店経営を圧迫する人件費や後継者不足の問題に着目し、省人化ソリューションの開発や、入場料のある本屋「文喫」の運営など、持続可能な書店経営のための新たなモデルを模索してきました。
今回の「橿原書店」は、地域のコミュニティセンターとしての役割を持ち、地域課題に取り組むことを使命とする株式会社良品計画の店舗の在り方に共鳴し、実現に至りました。これにより、書店が地域の文化的な交流の場として機能することが期待されています。
橿原書店の概要
以下に「橿原書店」の概要をまとめます:
項目 | 詳細 |
---|---|
オープン日 | 2025年3月1日(土) |
住所 | 〒634-0836 奈良県橿原市新堂町189番-1外(仮) |
売場面積 | 98坪 |
営業時間 | 8:00~20:00(仮) |
kashiharabookstore2025 | |
クリエイティブディレクション | 株式会社乃村工藝社 |
内装デザイン | 株式会社MuFF |
このように、日販が展開する「橿原書店」は、地域とのつながりを大切にしながら、書店の新しい形を提案する店舗となります。書店減少という社会的な課題に対して、地域の人々が集い、交流できる場所を提供することにより、持続可能な書店経営のモデルを確立することを目指しています。