1月23日発売!『脂肪と人類』で脂肪の歴史と文化を探る
ベストカレンダー編集部
2025年1月23日 09:44
新刊『脂肪と人類』発売
開催日:1月23日
新潮社から刊行された『脂肪と人類:渇望と嫌悪の歴史』
2025年1月23日、株式会社新潮社より、イェンヌ・ダムベリ著、久山葉子訳の新刊『脂肪と人類:渇望と嫌悪の歴史』が発売されます。この書籍は、脂肪と人類の複雑な関係を描いたサイエンス・ヒストリーであり、石器時代から現代に至るまでの歴史を通じて、脂肪がどのように人類の生活や文化に影響を与えてきたのかを探求しています。
著者のダムベリは、世界各地を訪れ、伝統的な脂肪料理を味わいながら、神話や歴史、科学的視点から脂肪の価値とその変遷を考察しています。脂肪はかつて人類にとって命そのものであり、狩りでは肉よりも脂肪たっぷりの骨髄や内臓が重要視されてきました。しかし、近年では脂肪は忌避すべき栄養素とされ、その評価は大きく変わりました。この書籍では、その背景や理由についても詳しく解説されています。
脂肪の歴史と文化的意義
本書では、脂肪にまつわる多くの興味深いトピックが取り上げられています。以下にその一部を紹介します。
- 脂を食べたサルがヒトに進化した?
- 縄文土器は魚を茹でるための壺?
- 赤身肉しか食べないとヒトは飢餓状態になる?
- 宗教改革の原因はバターだった?
- マーガリンの生みの親はナポレオン三世?
- ダイエットを広めたのは葬儀屋?
- ヴァイキングはなぜ発酵サメを食べるのか?
- サーミが珍重する「老人のソーセージ」とは?
- ウクライナ人が愛してやまない「サロ」(豚背脂の塩漬け)の味とは?
- 飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、パーム油、本当に体に悪いのは?
これらのトピックは、脂肪がどのように人類の食文化や社会に影響を与えてきたのかを浮き彫りにしています。特に、脂肪が神への捧げ物として利用されてきた歴史や、さまざまな地域での脂肪の料理法に関する考察は、読者に新たな視点を提供することでしょう。
書籍の目次と内容の概要
本書は、以下のような章立てで構成されています。
- 序文 脂肪――命と欲望
- 第一章 ホワイトチャペルの怪物――世界を虜にしたロンドン下水道の「脂肪の山」
- 第二章 骨髄――祖先たちの飽くなき脂への欲求
- 第三章 バターとチーズ―― 神の食べ物、女性の苦労の結晶
- 第四章 だから脂は味わい深い
- 第五章 豚肉、ナショナリズム、アイデンティティ
- 第六章 かくも恐ろしき脂肪
- 第七章 熱帯の木に生えるラードと大豆ロビイスト―― 植物油を巡る熱い闘い
- 第八章 結局、脂肪を摂ると太るのか痩せるのか
- 第九章 どれも同じくらい脂っこいわけではない――しかし多様性で脂肪は最高の存在になる
- 脂と料理のヒント もっと脂を使った美味しいレシピとテクニック
- 出典・インスピレーション・お勧めの文献
各章では、脂肪の科学的な側面や歴史的背景、文化的な意味合いについて詳しく述べられており、特に脂肪が人間の進化や社会に与えた影響についての考察が深められています。
著者と訳者の紹介
著者のイェンヌ・ダムベリはスウェーデン出身のジャーナリストであり、食文化に関する著書が多数あります。彼女のデビュー作『さあ食べよう! 現代人気料理の知られざる歴史』は、スウェーデン食事アカデミーの食事エッセイカテゴリーで最優秀食事文学賞を受賞しています。
訳者の久山葉子は翻訳家・エッセイストであり、スウェーデンに在住しています。彼女はスウェーデン大使館商務部勤務を経て、さまざまな著作を翻訳してきました。その中には、アンデシュ・ハンセン著の『スマホ脳』などがあります。
書籍の詳細情報
以下に本書の詳細情報をまとめました。
タイトル | 脂肪と人類:渇望と嫌悪の歴史 |
---|---|
著者名 | イェンヌ・ダムベリ著、久山葉子訳 |
発売日 | 2024年1月23日 |
造本 | 新潮選書 |
定価 | 2,200円(税込2,420円) |
ISBN | 978-4-10-603921-8 |
URL | https://www.shinchosha.co.jp/book/603921/ |
本書『脂肪と人類:渇望と嫌悪の歴史』は、脂肪に対する新しい視点を提供し、読者にとって興味深い知識を得る機会となるでしょう。脂肪がどのように人類の歴史と文化に影響を与えてきたのかを学ぶことで、私たちの食生活や健康に対する理解が深まることが期待されます。
参考リンク: