サステナビリティサイト・アワード2025発表、日本電気などが最優秀賞
ベストカレンダー編集部
2025年1月27日 09:49
サステナビリティサイト表彰
開催日:1月27日
サステナビリティサイト・アワード2025の発表
2025年1月27日、一般社団法人サステナビリティコミュニケーション協会は、国内全上場企業のWebサイトを対象にした「サステナビリティサイト・アワード2025」を発表しました。このアワードは、サステナビリティやESG(環境・社会・ガバナンス)に関する情報の充実度を評価し、優れた企業サイトを表彰するものです。
本アワードは、2017年に日本で初めて実施され、今回で9回目となります。調査対象としては、国内全上場企業及び非上場の大手企業を含む4,072社が選ばれ、サステナビリティに関連するWebコンテンツや特設サイトの情報開示の充実度が評価されました。
アワードの概要と受賞企業
サステナビリティサイト・アワードは、企業のWebサイトにおけるサステナビリティ情報の充実度を調査し、優れたサイトを「ゴールド(最優秀賞)」「シルバー(優秀賞)」「ブロンズ(優良賞)」として表彰します。
今年度の受賞企業は以下の通りです:
- ゴールド(最優秀賞)
日本電気、三菱地所、サントリーホールディングス - シルバー(優秀賞)
KDDI、住友林業、旭化成、日産化学、日本電信電話、JFEホールディングス、三井金属鉱業、UACJ、ブラザー工業、三井不動産、TDK、日東電工、大日本印刷、東京エレクトロン - ブロンズ(優良賞)
セイコーエプソン、参天製薬、ソフトバンク、大成建設、ニッスイ、レゾナック・ホールディングス、信越化学工業、日本触媒、住友ベークライト、UBE、DOWAホールディングス、サントリー食品インターナショナル、ブリヂストン、オリエンタルランド
調査の講評と傾向
今年の調査では、評価の高い企業が多く、選考が難航したことが報告されています。特に、サステナビリティサイトに対する意識が高まり、情報開示の質が向上していることが顕著です。企業は、統合報告書やサステナビリティレポートに多くのリソースを割く一方で、サステナビリティサイトも重要な情報発信の場として認識され始めています。
最近の傾向としては、事業を通じた社会課題解決から、企業価値向上を意識した開示が増えてきています。この変化は、2023年3月期からの有価証券報告書におけるサステナビリティ関連情報の開示義務化による影響も考えられます。企業は、サステナビリティ関連の情報を財務的な観点からも開示することが求められています。
評価基準と調査方法
本調査では、以下の主要評価テーマに基づき、企業のWebサイトを評価しました:
- ガバナンス
- サステナビリティ関連のリスクと機会を管理するプロセスや推進体制の開示
- 戦略
- サステナビリティ関連のリスクと機会が事業や戦略に与える影響の開示
- リスク管理
- サステナビリティ関連リスクの特定、評価、管理に関する開示
- 指標と目標
- サステナビリティ関連のリスクと機会を評価するための指標や目標の開示
- インパクト
- 経済的および社会的な活動や成果に関する定量的な開示
評価は、専門知識を持つアナリストが目視で行い、公開情報のみを基にしています。評価基準は、国際的な開示ガイドラインに従い、企業の情報開示の質を包括的に評価するものです。
今後の展望と調査の透明性
サステナビリティコミュニケーション協会は、評価の透明性を確保するため、調査対象企業との資本関係を持たず、非公開情報による評価は行っていません。また、評価の独立性を保つため、利害関係のある企業の評価には特別な配慮がなされています。
今後も、調査方法や評価項目の見直しを行い、社会の変化に対応した評価を続けていく方針です。特に、AIを活用した情報取得のしやすさを評価項目に加えることも検討されています。これにより、企業のサステナビリティ情報の利活用が促進されることが期待されます。
| 賞の種類 | 受賞企業 | 評価基準 |
|---|---|---|
| ゴールド(最優秀賞) | 日本電気、三菱地所、サントリーホールディングス | 情報の具体性、網羅性、ステークホルダーのニーズを満たす開示 |
| シルバー(優秀賞) | KDDI、住友林業、旭化成など | 情報充実度が高く、ステークホルダーのニーズを満たす開示 |
| ブロンズ(優良賞) | セイコーエプソン、参天製薬、ソフトバンクなど | 情報充実度が高く、一定の開示が行われている |
サステナビリティサイト・アワード2025は、企業のサステナビリティ情報の開示を促進し、社会全体の持続可能性に寄与することを目的としています。今後のアワードにも注目が集まることでしょう。
参考リンク: