3月開催予定のガンホー株主総会でストラテジックキャピタルが提案する経営改善策
ベストカレンダー編集部
2025年1月30日 16:07
ガンホー株主提案
開催日:3月1日
株式会社ストラテジックキャピタルがガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社への株主提案を発表
2025年1月30日、株式会社ストラテジックキャピタルは、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下「ガンホー」といいます。)に対する株主提案を行うことを公表しました。提案の背景には、ガンホーの経営状況や報酬ガバナンス、資本政策に関する問題点が挙げられています。
ストラテジックキャピタルは、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITEDと投資一任契約を締結しており、ファンド及び同社はガンホーの株式を約5.4%保有しています。今後、来る3月に開催予定のガンホーの定時株主総会において、株主提案権を行使する書面を発送し、特集サイトを開設しました。
株主提案の背景と問題点
提案株主が指摘する問題点は以下の通りです。
- 報酬ガバナンス: ガンホーは過去10年間で森下一喜代表取締役社長CEOの報酬を1.2億円から3.4億円へ引き上げた一方で、営業利益は▲69%、時価総額は▲78%と大幅に減少しています。このような状況下での経営者報酬引き上げは、ガバナンスの観点から問題があると提案株主は考えています。
- 資本政策: ガンホーは10年以上にわたり普通配当の金額を1株当たり30円に固定しており、自己株式が発行済株式数の30%強を占める状態でも消却を行わず放置しています。これにより、株主を軽視した資本政策が株主価値を棄損していると提案株主は指摘しています。
提案される議題の概要
提案株主は、以下の議題を提案しています。
- 代表取締役に対する固定報酬の変更に関する件: 固定報酬を変更する場合、その理由を開示することを求めます。
- 固定報酬及び業績連動報酬の構成比及び算定方法の変更に関する件: 固定報酬と業績連動報酬の割合を300百万円:300百万円から150百万円:450百万円に変更し、業績連動報酬の支給基準を営業利益からROEの増減に変更します。
- 株式報酬型ストック・オプション制度の廃止及び長期インセンティブ株式報酬付与に関する件: 現在の株式報酬型ストック・オプション制度を廃止し、5年間の株主総利回りが同期間のTOPIXの株主総利回りを超過した値を基準とする株式報酬制度を導入します。
- 剰余金処分に関する件: 2023年12月期末の現預金残高889億円の20%に相当する1株当たり318円の配当を行います。
- 剰余金の配当の決定機関に係る定款変更に関する件: 期末配当の決定にあたっては、原則として株主総会の決議を経ることとします。
- 自己株式の消却に係る定款変更に関する件: 自己株式の消却を株主総会の決議事項とします。
- 自己株式の消却に関する件: 保有する全ての自己株式を消却します。
各議案の詳細な説明は、特集サイト(https://stracap.jp/3765-GUNGHO/)または株式会社ストラテジックキャピタルのホームページ右上の特設サイトリンクにて確認できます。
株主提案の目的と意義
提案株主は、株主の権利行使や経営陣との対話を通じて、企業・株主価値の向上を目指しています。提案の目的は、ガンホーの経営をより透明で健全なものにし、株主の利益を守ることにあります。特に、報酬ガバナンスや資本政策に関する提案は、企業の持続可能な成長に寄与することが期待されます。
このような提案が行われる背景には、株主の意見が企業経営に反映されるべきであるという考え方があります。提案株主は、ガンホーが今後の経営戦略を見直し、株主価値を最大化するための施策を講じることを求めています。
まとめ
株式会社ストラテジックキャピタルがガンホーに対して行った株主提案は、以下のような内容で構成されています。
議題 | 概要 |
---|---|
報酬の変更理由の開示 | 固定報酬変更時の理由開示を求める |
報酬の構成比変更 | 固定報酬と業績連動報酬の割合を変更 |
ストック・オプション制度の廃止 | 新たな株式報酬制度を導入 |
剰余金処分 | 1株当たり318円の配当を行う |
定款変更 | 配当決定に株主総会の決議を必要とする |
自己株式の消却 | 保有する全ての自己株式を消却 |
これらの提案は、ガンホーの経営改善と株主価値の向上を目的としており、企業の持続可能な成長に向けた重要なステップとなることが期待されます。
参考リンク: