KADOKAWA、2025年3月期第3四半期決算で増収増益を達成し、主要事業が成長

KADOKAWA決算発表

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KADOKAWA決算発表
KADOKAWAの2025年3月期第3四半期の業績はどうだったの?
KADOKAWAは2025年3月期第3四半期で増収増益を達成し、売上高は前年同期比で10.5%増、営業利益は18.8%増でした。
サイバー攻撃の影響はどのくらいあったの?
サイバー攻撃により売上高は81億円、営業利益は49.5億円減少しましたが、主要事業の成長がこれを補いました。

2025年3月期 第3四半期決算の概要

2025年2月6日、株式会社KADOKAWAは2025年3月期第3四半期決算を発表しました。今回の決算では、サイバー攻撃の影響を受けながらも、主要事業の成長により増収増益を達成しました。特に、売上高は前年同期比で10.5%増、営業利益は18.8%増と、力強い業績を示しています。

第3四半期の累計期間においては、サイバー攻撃による影響を受けたにもかかわらず、主要事業の伸長がその影響を吸収し、高成長を維持しています。以下に、具体的な数値を示します。

第3四半期連結実績の詳細

項目 前年同期比
売上高 +10.5%
営業利益 +18.8%
経常利益 +28.5%
純利益 +16.7%

サイバー攻撃の影響として、売上高は81億円、営業利益は49.5億円が減少しましたが、主要事業の成長がこれを補い、全体的な業績は良好です。

主要事業の成長と影響

KADOKAWAの主要事業は、出版・IP創出、アニメ、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなど多岐にわたります。各セグメントの成長状況について詳しく見ていきましょう。

出版・IP創出

出版・IP創出セグメントでは、新規IP数が増加し、グループ全体の事業価値の源泉が充実しています。特に、国内の紙書籍におけるサイバー攻撃の影響を、電子書籍や海外の紙書籍、ライセンス収入の伸長が吸収しています。この結果、セグメント全体で売上高・営業利益ともに約10%の成長を実現しました。

アニメ事業

アニメ事業では、強力なタイトルラインナップが国内・海外向けの配信やゲーム・グッズ・遊技機向けのライセンス収入に大きく貢献しています。今期も過去最高の業績が期待できる順調な進捗を見せています。また、実写映像も配信向けライセンス収入が好調に推移し、セグメント全体で高成長を実現しています。

ゲーム事業

ゲームセグメントでは、特に『ELDEN RING』のダウンロードコンテンツ(DLC)が国内・海外での収益に大きく貢献しています。この結果、売上高・営業利益ともに約40%の高成長を実現しました。

Webサービスと教育・EdTech

Webサービスでは、サイバー攻撃の影響により、6月から8月までの売上を逸失したニコニコ関連事業の減収が影響しています。一方、教育・EdTech事業では、バンタンやN/S高が新スクールや新規校を中心に堅調に生徒数を増加させており、2桁%の増収が継続しています。

第3四半期の業績詳細

第3四半期(10月から12月)における業績も良好で、売上高は前年同期比で11.9%増、営業利益は10.2%増、経常利益は85.5%増、純利益は95.2%増となっています。主要事業がいずれも伸長し、連結売上高は約10%の高成長率を維持しています。

営業利益に関しては、国内紙書籍・アニメ・Webサービスで減益となったものの、電子書籍(他社ストア向け販売増)、海外紙書籍(アジア好調)、ゲーム(『ELDEN RING』のDLC貢献)、教育・EdTech(生徒数増)における利益増が相殺され、連結では増益を確保しています。また、経常利益以下の利益項目は、為替差益により増益幅が拡大しています。

通期見通しと今後の展開

通期見通しに関しては、セグメント別に進捗率の差があるものの、前回公表した数値を据え置いています。詳細については、KADOKAWAグループのポータルサイトにてIR資料が公開されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

株式会社KADOKAWAは、出版、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどの事業を展開する総合エンターテインメント企業であり、世界中から才能を発掘し、多彩なIPを創出しています。これらのIPをテクノロジーの活用により世界に届ける「グローバル・メディアミックス with Technology」戦略を掲げ、IP価値の最大化を推進しています。

まとめ

項目 第3四半期累計 第3四半期(10-12月)
売上高 +10.5% +11.9%
営業利益 +18.8% +10.2%
経常利益 +28.5% +85.5%
純利益 +16.7% +95.2%

以上のように、株式会社KADOKAWAは第3四半期においても増収増益を達成し、各事業の成長が顕著であることが確認されました。今後の展開にも注目が集まります。

参考リンク: