Appier、2025年度の業績予想を発表。AI技術強化でさらなる成長へ

Appier Group 2024年12月期決算発表の概要

Appier Group株式会社（本社: 東京都港区、代表取締役CEO: チハン・ユー、証券コード: 4180）は、2024年12月期の決算を発表しました。この決算では、2024年度の通期売上収益が前年同期比29%増の341億円となり、過去最高を記録しました。この成長の背景には、多様な主要顧客へのさらなる浸透、順調なグローバル市場の開拓、AI精度の向上が挙げられます。

営業利益も前年同期比で2.5倍の20億円（為替ニュートラルで3倍の24億円）を達成し、売上総利益は前年同期比30%増の178億円となりました。これにより、収益を上回る成長が実現しました。

2024年度の業績ハイライト

2024年度の業績に関する詳細は以下の通りです。

• 売上収益: 341億円（前年同期比29%増）
• 営業利益: 20億円（前年同期比2.5倍、為替ニュートラルでは24億円）
• 売上総利益: 178億円（前年同期比30%増）
• IPO後の通期売上収益は127億円（2021年度）から341億円（2024年度）へと3倍近く増加

特に、2024年度第4四半期が転換点となり、2025年度は30%以上の成長を目指すとのことです。

2025年度の業績予想と成長戦略

2025年度の通期業績予想は、売上収益が34%増の455億円、売上総利益が41%増の252億円と見込まれています。営業利益は2倍以上の伸長で41億円（利益率8.9%）となり、既存事業の営業利益は48億円（利益率11%）になる見込みです。

配当については、コア・フリーキャッシュフローの改善と堅調な業績を鑑み、一株当たり2.25円の増配が予想されています。また、2027年度末までの売上収益目標は700億円を設定し、年平均成長率（CAGR）は27-31%を見込んでいます。

収益力の向上と市場拡大

Appierは、グローバル市場での販売拡大を図り、複数の業界に向けた販売を広げています。地域別では、米国及びEMEAが前年同期比45%増、北東アジアでも前年同期比34%増という成長を見せています。

デジタルコンテンツとEコマースが引き続き好調で、増収分の54%が既存顧客から、46%が新規顧客からのものであることが、バランスの取れた顧客構成に寄与しています。

AIによる成長戦略とM&Aの影響

Appierは、AIマーケティングのフロントランナーとして、技術革新を促進する中で、フランスのAdCreative.aiを統合しました。この買収は、総額38.7百万USドル（基本支払額27.3百万USドル）で行われ、2018年以来5回目の主要なM&Aとなります。

AdCreative.aiの統合により、利益率の拡大や生成AI製品の充実が期待され、Appierの長期的な成長と収益性の向上が促進される見込みです。CEOのチハン・ユーは、この統合がAIマーケティング市場でのリーダーシップを強化し、顧客により良いソリューションを提供するための継続学習を可能にすると述べています。

中期計画と今後の展望

Appierは、収益拡大に向けて多様な業種において主要顧客との関係を強化し、新たな地域や業界への事業拡大を進める方針です。また、企業のAI導入が加速する中で、成長機会を捉えることを目指しています。

収益性に関しては、営業・マーケティング費及び一般管理費の効率改善、製品群の最適化、シナジー効果の活用により、利益率を高めることを計画しています。AIの研究開発に対する投資は、コスト効率を改善し、AIを活用した業務の自動化による生産性向上を図ることが期待されています。

2027年度の目標と成長戦略

2027年度の売上収益目標は700億円を上回ることを目指し、2024年度から2027年度までの年平均成長率（CAGR）は27〜31%の見込みです。営業利益は90〜110億円を目指し、先進的なAI革新や明確な戦略に基づく取り組みを通じて、持続可能な成長を実現する計画です。

まとめ

Appier Groupは、生成AI技術の活用や戦略的M&Aを通じて、成長を続ける見込みです。収益性の向上や市場拡大を図りながら、持続可能な成長を実現するための取り組みを進めていくことが期待されます。